IELTSのライティングで受講生がしばしば間違える表現があります。「〜するようになる」という部分を英語にする際に使ってしまうbecome toという表現、実は文法的には間違いです。「〜するようになる」を英語で表現するにはどうしたらいいのかを考えてみましょう。
becomeの基本的な用法
becomeは、動詞の後ろに「補語」と呼ばれるものを取って、「主語=補語」の関係性を示します。
- A becomes B. → AがBになる(A=B)
- A became B. → AがBになった(A=B)
- A has become B. → AがBになった(完了)(A=B)
を表します。このように、時制がどのような形であっても、主語(A)と補語(B)は同じ関係にあります。
補語になれる品詞としては、名詞、形容詞、および動詞の過去分詞となります。
「〜するようになる」の英訳
日本語では、「〜するようになる」という表現をよく使いますね。
アイエルツでも
「会社はますます機械を導入するようになるでしょう」
のように、
「〜するようになる」という表現はよく見かけます。
そこで英語にする際に、それをついつい「become to 〜」としたくなるのですが、
becomeにはそのような用法(不定詞を伴う用法)がありません。
ですので、
とは言えないのです。
「〜するようになるだろう」というのは、結局のところ「〜するだろう」というのと同じです。
英語では、単純に未来形(推測)で表すのが自然な方法です。
その他の表現
「〜するようになる」という表現は状況によって様々な英語に置き換えることができます。
上記の例の他にも様々な表現があります。
例)子供たちは、自由を与えられすぎると家でゲームばかりするようになる。
で考えてみましょう。
- Children will spend most of their time playing computer games when they are given too much freedom.
- Children tend to spend most of their time playing computer games when they are given too much freedom.
- Children are likely to spend most of their time playing computer games when they are given too much freedom.
come to〜、learn to〜
受講生の方から、
という質問が非常に多く寄せられます。
確かに、come to〜、learn to〜、という表現はありますし、
「〜するようになる」という訳が当てはまる場合が多いですね。
しかし、本来の意味も合わせて理解した上で使わないと、おかしな英語になってしまいますので注意したいところです。
come to〜
come to〜には、「(一定期間の経験を経て)〜するようになる」という意味が含まれます。
のように、「経験」を示すようなコンテクストで、その経験から何かをするようになった、というような流れであれば問題なく使用できます。
learn to〜
learn to〜には、「(学習をして、努力をして)〜するようになる」という意味が含まれます。
のように、「学習」「努力」を示すようなコンテクストで、その学習・努力から何かをするようになった、というような流れであれば問題なく使用できます。