IELTSのスコアには、それぞれの科目(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)のスコアの他に、平均スコア(オーバーオール・スコア)があります。

IELTS結果の提出先によっては、平均スコア(オーバーオール・スコア)のみ達成できていればいい場合もありますので、オーバーオール・スコアの仕組みを理解しておくことは重要です。

また、ライティング・スピーキングは、採点基準表(バンド・ディスクリプター)を元にそれぞれ4つの項目で採点されますが、最終スコアの計算方法は独特なルールがありますので、それについても理解をしておくことがIELTS対策に繋がります。

この記事を書いている筆者は、IELTS講師歴6年。日本では医師(麻酔科医)として活動。過去5回のIELTS試験でいずれも全科目7.0以上を達成しています。科目別最高スコアは、リスニング8.5、リーディング9.0、ライティング8.0、スピーキング8.0(Overall 8.5を保有)。

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IELTS平均スコア(Overall Score)の計算方法

IELTSの試験結果には、4科目(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)のそれぞれのスコアの他に、平均スコア(オーバーオール・スコア)が書かれています。

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IELTS結果の提出先によっては、平均スコア(オーバーオール・スコア)のみ達成できていればいい場合もありますので、オーバーオール・スコアの仕組みをまずは確認しておきましょう。

オーバーオール・スコアは、[4つの科目の平均値をラウンディング]した値となります。

ラウンディングとは、いわば四捨五入のようなイメージですが、6.75なら7.0に、6.125なら6.0にする方法で、最も近い0.5単位に寄せることになります。

例えば、

  • リスニング:7.0
  • リーディング:7.0
  • ライティング:6.5
  • スピーキング:6.5

であったとすると、4項目の平均スコアは6.75となりますので、「7.0」にラウンディングされて、これがオーバーオール・スコアとなります。

言い換えると、オーバーオール・スコアで7.0が必要な人は、スコアの合計が27.0点あればいいことになります。

IELTSリスニングの正答数とスコア

IELTSのリスニング試験は40問で構成されており、[40問中何問正解するかでスコアが決まります]

問題の難易度によって1〜2問の誤差は生じますが、概ね下記の表の通り採点されます。IELTSのリスニングはアカデミック・ジェネラルとも同じ問題が出題されますので、アカデミックであってもジェネラルであっても同じです。

例えば、スコア6.0が必要な方は23問以上の正解が、スコア7.0が必要な方は30問以上の正解が必要になります。

スコア9.08.58.07.57.0
正答数39-4037-3835-3632-3430-31
スコア6.56.05.55.04.5
正答数26-2923-2518-2216-1713-15
スコア4.03.53.02.52.0
正答数10-128-96-74-53

これからIELTSの勉強を始める方は、公式過去問を使ってまずは自分がどのくらいのスコアを取れそうか、確認してみましょう。

Cambridge IELTS 公式過去問

IELTSリーディングの正答数とスコア

IELTSのリーディング試験も、リスニングと同様に40問で構成されており、[40問中何問正解するかでスコアが決まります]

問題の難易度によって1〜2問の誤差は生じますが、概ね下記の表の通り採点されます。IELTSのリーディングはアカデミック・ジェネラルで異なる問題が出題されますので、アカデミックとジェネラルでは同じ正答数であってもスコアが異なることになります。

アカデミック

アカデミックはジェネラルに比べて問題の難易度が高い(難しい)ため、[少ない正答数でも比較的高いスコア]になります。

例えば、スコア6.0が必要な方は23問以上の正解が、スコア7.0が必要な方は30問以上の正解が必要になります。

スコア9.08.58.07.57.0
正答数39-4037-3835-3633-3430-32
スコア6.56.05.55.04.5
正答数27-2923-2619-2215-1813-14
スコア4.03.53.02.52.0
正答数10-128-96-74-53

ジェネラル

ジェネラルはアカデミックは比べて問題の難易度が低い(易しい)ため、[多い正答数でも比較的低いスコア]になります。

例えば、スコア6.0が必要な方は30問以上の正解が、スコア7.0が必要な方は34問以上の正解が必要になります。
(アカデミックの場合は、それぞれ23問以上と30問以上)

スコア9.08.58.07.57.0
正答数403937-383634-35
スコア6.56.05.55.04.5
正答数32-3330-3127-2923-2619-22
スコア4.03.53.02.52.0
正答数15-1812-149-116-84-5

IELTSライティングの採点方法とスコア

IELTSライティングは、タスク1とタスク2の2問が出題されます。

スピーキングとは異なり、ライティング・タスク1とライティング・タスク2を[それぞれ別々の試験官が採点]します。

採点は、後述の採点基準(Band Descriptors)に沿って項目毎に採点され、スコアが算出されます。

タスク1、タスク2の採点方法

IELTSのライティング・タスク1は、以下の4つの項目でまずは別々に採点されます(スコアは整数)。

  • Task Achievement (TA):出題された問題にどの程度答えられているか
  • Coherence and Cohesion (CC):文章の繋がりや首尾一貫性
  • Lexical Resource (LR):語彙
  • Grammatical Range and Accuracy (GR):文法の正確性と柔軟さ・幅

次に、各項目のスコアの平均値を算出し、[ラウンド・ダウン(最も近い0.5単位に切り下げ)されたもの]がライティング・タスク1のスコアとなります。

例1) TA:6, CC:6, LR:7, GR:7 → スコア:6.5
例2) TA:6, CC:7, LR:7, GR:7 → スコア:6.5
例3) TA:7, CC:7, LR:7, GR:7 → スコア:7.0

※ ラウンディング(四捨五入のようなもの)ではなく、ラウンドダウン(切り捨て)であることに注意してください。

同様に、ライティング・タスク2も以下の4つの項目でまずは別々に採点されます(スコアは整数)。

  • Task Response (TR):出題された問題にどの程度答えられており、どの程度展開ができているか
  • Coherence and Cohesion (CC):文章の繋がりや首尾一貫性
  • Lexical Resource (LR):語彙
  • Grammatical Range and Accuracy (GR):文法の正確性と柔軟さ・幅

タスク1との違いは、最初の採点項目だけです。タスク1では、Task Achievement(出題された問題にどの程度答えられているか)のみスコアリングされていますが、タスク2ではTask Response(出題された問題にどの程度答えられており、どの程度展開ができているか)まで採点されます。

IELTSのライティング・タスク2はエッセイライティングですので、アイデアの展開、論理性(ロジック)・明瞭性(分かりやすさ)なども評価の対象になるからですね。

タスク1と同様に、各項目のスコアの平均値を算出し、[ラウンド・ダウン(最も近い0.5単位に切り下げ)されたもの]がライティング・タスク2のスコアとなります。

例1) TR:6, CC:6, LR:7, GR:7 → スコア:6.5
例2) TR:6, CC:7, LR:7, GR:7 → スコア:6.5
例3) TR:7, CC:7, LR:7, GR:7 → スコア:7.0

※ ラウンディング(四捨五入のようなもの)ではなく、ラウンドダウン(切り捨て)であることに注意してください。

ライティングの最終スコアはタスク1とタスク2のスコアから換算される

タスク1とタスク2のそれぞれのスコアが決定すると、[専用の換算表]を用いてライティングの最終スコアが決定されます。

換算表の詳細は以下の記事をご参照ください。

タスク1とタスク2を比べた場合、タスク2の方が圧倒的に比重が高いことに注目しましょう。

IELTSライティングのタスク1とタスク2の点数配分【実際の計算方法】

IELTSスピーキングの採点方法とスコア

IELTSスピーキングは、パート1〜パート3の3部門で構成されています。

ライティングとは異なり、パート1〜パート3の総合スコアをスピーキングを担当する[試験官がその場で採点]します。

IELTSのスピーキング試験では録音もしていますが、これは再採点(リマーク)の際に使用したり、受験生・試験官の不正を予防する目的で主に使用されています。

採点は、以下の4つの項目で採点されます(スコアは整数)。

  • Fluency and Coherence (TR):流暢さと首尾一貫性
  • Lexical Resource (LR):語彙
  • Grammatical Range and Accuracy (GR):文法の正確性と柔軟さ・幅
  • Pronunciation (PR):発音

ライティング・スピーキングの採点基準(Band Descriptors)

ライティング・スピーキングの採点基準(Band Descriptorsと呼びます)と、その内容を日本語で解説した記事がございますので、よろしければご参照ください。

IELTSのスコアと採点基準【Band Descriptors】