
IELTS対策に悩んでいる人
今回の記事では、このような悩みを解決します。
この記事を読むと、IELTSのスピーキング・パート2で話せなくなる理由を簡単に理解でき、IELTSのスピーキング・パート2で話すことに困らないための対策を知ることができます。

Hibiki
今回の記事では、IELTSのスピーキング・パート2で話せなくなる理由とその対策を順番に解説しますので、最後までじっくりと読んでみてください。
パート1対策については、以下の記事も合わせてお読みください。
この記事を書いている筆者は、IELTS講師歴6年。日本では医師(麻酔科医)として活動。過去5回のIELTS試験でいずれも全科目7.0以上を達成しています。科目別最高スコアは、リスニング8.5、リーディング9.0、ライティング8.0、スピーキング8.0(Overall 8.5を保有)。

IELTSのスピーキング・パート2で話が続かなくなる理由は5つ
IELTSのスピーキング・パート2は、与えられたトピックについて1〜2分間のスピーチをしないといけませんよね。これって結構大変ですよね。普段、人前で話すことに慣れていない人であれば、日本語であっても一人で1〜2分間話し続けるなんてこと、なかなかできません。
IELTSのスピーキング試験で、パート1は上手くいったけど、パート2で失敗してしまった、、、という人も多いはず。IELTSのスピーキング・パート2で話が続かなくなる理由は、大きく分けて5つあります。
- それぞれの質問に別々に答えようとしている
- プロット(あらすじ・内容)に深入りしてしまう
- 1分間のメモの時間が有効に使えていない
- 早口で話してしまう
- 試験官が無表情のときにパニックになってしまう
それぞれの質問に別々に答えようとしている
IELTSのスピーキング試験では、以下のようなキューカード(トピックの書かれたカード)を渡されます。
You should say:
– what book it was
– why you read it
– what the book was about
and explain what you liked and disliked about the book.
IELTSのスピーキング試験を受けたことのある方なら知っていますよね。パート2では、メインの問題として、今回の場合は「最近読んだ本」について答えなさいと、書かれていますが、その他にサブの質問が合計4つあります。箇条書きになっている3つの質問と、最後の質問を合わせて合計4つです。
これらを別々に答えようとすると、それぞれの質問に対する答えだけになってしまい、あっという間に全ての質問に答えてしまったことになっちゃいます。その結果、パート2の質問に全部答えたのにまだ1分にも満たない、なんてことになってしまいます。
プロット(あらすじ・内容)に深入りしてしまう
IELTSのスピーキング試験では、深入りしたくない質問があります。それは、いわゆるプロットです。
プロットとは、映画や本などのあらすじのことです。先ほどの問題では、
と聞かれていましたね。これって、「その本ってどんな話だったの?」って聞かれているんですけど、「登場人物はだれだれで、その人がこの人とこうなって、・・・」と話し始めるととても大変になっちゃいます。
なぜ大変になるかというと、まずは使い慣れていない英語を話すことになるから、そしてうまく話をまとめきれないからです。
その結果、英語に詰まって、話せなくなってしまうのですね。
1分間のメモの時間が有効に使えていない
意外と多い原因が、1分間のメモの時間が有効に使えていないことです。
スピーキング・パート2では、1〜2分間のスピーチをする前に、1分間の準備時間が与えられていますよね?この時間、皆さんは何をしていますか?
もちろん、これから話す内容をメモしているに決まってるんですが、受講生の方を見ていると、先ほどの例だと、
– JK Rowling
– found in the library
などの様にメモをしているんです。でも、それって本当にメモする必要ありますか?
だって、いまから何の本について話すのだったか忘れてしまうことはないでしょうし、作者もきっと覚えていますよね?
そうなんです。実は多くの人がこの1分間の準備時間を無駄にしているんです。じゃあ、この1分をどう使えばいいかは、後半の対策のところで説明しますね。
早口で話してしまう
早口で話すことが流暢に話すことだと思っていませんか?
確かに流暢に話しているネイティブなどは早口で話しているように聞こえますが、よくよく聞いてみると、実は速い部分とゆっくりの部分があることに気付きます。
速い部分は、話の流れとしてあまり重要ではない部分です。一方、ゆっくりの部分は、話の流れとして重要な部分、つまり聞いている人にしっかり理解してもらいたい部分です。
終始早口で話してしまうと、話自体が続かなくなるほか、聞いている側も理解しにくくなりますし、発音も甘くなりがちです。
緊張から早口になってしまう人もいます。スピーキングの試験になると急に早口になってしまうという人は要注意ですね。
試験官が無表情のときにパニックになってしまう
IELTSのスピーキング・パート2で話せなくなってしまう最後の原因は、試験官が無表情の場合にパニックになってしまうことです。
IELTSの試験官にはいろいろな人がいますよね。ニコニコ笑ってくれる試験官、全く表情一つ変えずに淡々と質問を続ける試験官、あるいは起こっているようにさえ見える試験官。。。
試験官の表情が気になってしまって、スピーキング・パート2で失敗した、、、なんて人もよく聞きます。私も、何を隠そう、最初の試験ではまさにそうでした。
後から知ることになったのですが、試験官はそもそもあまり表情を変えてはいけないことになっているのです。
IELTSのスピーキング・パート2で2分間話すための5つの対策
IELTSのスピーキング・パート2で2分間話せなくなる原因が分かったところで、ではいよいよ、IELTSのスピーキング・パート2で2分間話せるようになるための5つの対策をご紹介します。
- なるべくエピソードとして試験官に話を聞いてもらう
- プロット(あらすじ・内容)には深入りしない
- 1分間のメモの時間を有効に使う
- 速さのメリハリを付ける
- 試験官は無表情で対応するのがデフォルトと心得ておく
なるべくエピソードとして試験官に話を聞いてもらう

パート2には、箇条書きになっている3つの質問と、最後の質問を合わせて合計4つの質問がありますが、これらを別々に答えるのではなく、エピソードとして話をしてみましょう。
You should say:
– what book it was
– why you read it
– what the book was about
and explain what you liked and disliked about the book.
エピソード、すなわち体験談といってもいいでしょう。質問に淡々と答えていくのではなく、相手にそのテーマに沿ったお話を聞いてもらう、というスタンスです。
最後に、スピーキング・パート2を、それぞれの質問に答える答え方と、エピソードとして答える答え方で何が違うのか、先ほどの問題を例にとって見てみましょう。
質問に答える答え方
エピソードとして答える答え方
質問に答える以外の部分が多いことに気付いていただけるかと思います。あくまでメインのトピック、すなわち「最近読んだ本」にまつわる話しはするのですが、あとはそれに関連する体験談を試験官に聞いてもらうために、いろいろな情報を足して話を進めていっているのですね。
ちなみに、You should say:以降の質問にはすべてに答えなくてもいいことになっています。なので、最初のトピックだけ見ておけば十分なわけです。
プロット(あらすじ・内容)には深入りしない

プロットに深入りするとハマってしまうので、プロットへの深入りはなるべく避けましょう。
今回の問題も、まさにそのワナが待ち構えています。本の内容の詳細を話すのはとても難しいです。
なので、先ほどお示しした例でも、
くらいに、さらっと触れただけでしたね。あとは、話しやすい部分にフォーカスをして話を進めていくわけです。
1分間のメモの時間を有効に使う

IELTSのスピーキング・パート2で与えられる1分間をどのように使うかで、パート2のスピーチを最後まで話し続けられるかが変わってきます。
1分間の使い方としては、メモをしなくてもその場で思い出せることはあまり書かず、スピーチの途中でネタ切れしたときに話せる「予備のネタ」をメモをしておくと便利です。
具体的は、箇条書きの3つの質問のあとにある最後の質問です。今回の場合は、その本のよかった部分と、悪かった部分です。ここが最も話しを膨らませやすい部分ですので、なるべく複数のアイデアを用意しておきましょう。
メモをした内容をすべて話しきれなかった、となるくらいがちょうどいいです。焦ってすべて話しをする必要はありませんので、あくまで「話すことがなくなっちゃった・・・」というときのための予備ネタです。
今回の場合は、よかった部分と悪かった部分なので複数のアイデアが出そうですが、仮によかったと思う理由を聞かれていたとしても、2〜3つの理由をメモしておきます。そして、2分間に到達せずにネタ切れになりそうになったら(試験官にまだ止められていないようなら)、
のように、さらに話を膨らませていくことになります。
速さのメリハリを付ける

意識的であれ無意識であれ、パート2を早口で話してしまいすぎると時間が持たなくなります。
そこで、強調したい部分、試験官にしっかり聞いてもらいたい部分は、あえてゆっくり話すようにしてみましょう。
そうすることで、リズムやイントネーションも改善され、英語らしい話し方にもなりますし、早く終わりすぎることもなくなります。
試験官は無表情で対応するのがデフォルトと心得ておく

試験官の表情が気になる方は、試験官は無表情で対応するのがデフォルトと心得ておきましょう。
彼らは別に機嫌が悪いわけでも怒っているわけでもありません。ルールに従って真面目に彼らの仕事をしているだけなのです。
中には愛想よくしてくれる試験官もいますが、だからといってスコアがよくなるわけでもありません。
私も、ニコニコ笑いながら7.0を付けられたり、無表情な試験官に当たってがっくりして帰ったら8.0だったりした経験があります。
確かに無表情な人と話すのはやや抵抗がありますが、彼らはしっかりお話を聞いてくれていますので、そう信じて話し続けましょう。
IELTSスピーキング・パート2対策に関するまとめ
IELTSのスピーキング・パート2で、途中で話すことに困ってしまう5つの理由と、その対策をまとめました。
- なるべくエピソードとして試験官に話を聞いてもらう
- プロット(あらすじ・内容)には深入りしない
- 1分間のメモの時間を有効に使う
- 速さのメリハリを付ける
- 試験官は無表情で対応するのがデフォルトと心得ておく
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