IELTSのライティングでは、指定された文字数(語数)をクリアできていないと大きなペナルティを受けることになります。タスク1では150語以上、タスク2では250語以上の回答が求められています。せっかくクオリティの高い文章を書いたとしても、最終的にペナルティを受けてしまうと元も子もありません。

リーディングで速く読むことが求められるように、IELTSのライティングでは速く書くことが求められているのです。制限時間内にどのくらいクオリティの高い文章を書き切ることができるか、が問われているのですね。

制限時間内に文字数(語数)をクリアできない原因は2つです。

  • 書くこと(考え)が十分にまとまっていない(プランニングの不足)
  • 文法・語彙に不安がある(英語力の不足)

この記事を書いている筆者は、IELTS講師歴6年。日本では医師(麻酔科医)として活動。過去5回のIELTS試験でいずれも全科目7.0以上を達成しています。科目別最高スコアは、リスニング8.5、リーディング9.0、ライティング8.0、スピーキング8.0(Overall 8.5を保有)。

文字数をクリアするための対策1:プランニングの重要性

IELTSのライティングで文字数をクリアできない原因の多くはプランニング不足です。プランニングが不足していると、内容を考えながら書いていくことになり、進んでは戻ってというタイムロスに繋がります。

特にライティング・タスク2(エッセイ)では、目標スコアが高くなるほど考えをしっかりまとめて書く必要が出てきます。闇雲につながりのない文章を並べるだけでは、確かに文字数をクリアできるかもしれませんが、当然ながら必要とするスコアは達成することができません。

具体的には、目標スコアが6.0以上の方はプランニングは必須だと思っておきましょう。その理由は、目標スコア6.0を取るためには、Task Response(タスクへの応答・アイデアの展開)という項目で6が必要であり、本来の議論とはあまり関係のない文章が並んでいるとTask Responseのスコアが5に落とされるからです。

はやる気持ちを抑えて、最低でも数分はプランニングに時間をかけてアイデアの構成だけでも明確にしておくことで、最終的にはむしろ速く書けるようになるのです。

文字数をクリアするための対策2:文法・単語に慣れておく

文字数をクリアできないもう一つの原因が英語力不足です。「そ、そうですよね。私、文法も苦手だし、単語も少ないし・・・」という声が聞こえてきそうですが、そこまで悲観する必要はありません。

IELTSのライティングで使う文法はとても限られています。ここで言う文法とはストラクチャー(構文)です。もちろん5個とかではやや少ないかもしれませんが、多く見積もっても20〜30個程度です。

例えば、

  • It is important for … to 〜
  • The main reason why … is that …
  • In order to solve this, …

のような構文は、ライティング・タスク2ではよく使うかと思いますが、自信を持って迷いなくさっと書けるように繰り返し練習をしておきましょう。そうすることで、アイデアと英語の両方を考えながら書くという、最も時間のかかる方法を取らずに済みます。

文字数をクリアするための対策3:タスク2から書き始める

ご存じの通り、タスク1とタスク2では点数配分が大きく異なります。そのため、タスク2で文字数をクリアできないくらいなら、タスク1でも字数をクリアできない方がダメージは少ないことになります。

後ほど詳しく解説いたしますが、ライティングで文字数が不足した場合のペナルティは、マイナス1です。仮に6.0レベルの英語が書けるとして、タスク1、タスク2それぞれどちらかが文字数不足になった状況を想定して、最終のライティングスコアを比較してみましょう。

パターンタスク1タスク2最終スコア
タスク1が文字数不足5.06.06.0
タスク2が文字数不足6.05.05.0

このように、タスク1の文字数不足の方がダメージが少ないことが分かります。対策1や対策2を講じてもまだ文字数をクリアできないという方は、タスク2から書き始めることをおすすめいたします。

文字数が足りない場合のペナルティ(減点)について

ライティングで文字数が不足した場合、文字数が不足しているタスクについてのみマイナス1のペナルティが科せられます。

ライティングで文字数が不足した場合のペナルティは、マイナス1

ライティングは、タスク1とタスク2で別々に採点が行われており、例えばタスク1だけ文字数が不足して、タスク2は文字数をクリアしている場合には、タスク1のスコアからマイナス1の減点が行われ、タスク2自体のスコアには影響はありません。

タスク1、タスク2のそれぞれのスコアから最終スコアを算出する方法については以下の記事もご参照ください。

文字数は最低限クリアするべきだが、あくまで回答の質が重要

そうはいっても文字数だけクリアすればいいというものでもありません。IELTSライティングの採点基準には、繰り返しの議論や議論とは関係のない説明については低いバンド(スコア)が割り当てられています。

具体的には、

  • the conclusions may become unclear or repetitive → Task Response 6
  • there may be irrelevant detail → Task Response 5

のように採点されます。ですので、特に目標スコアが6.0以上の方は、単に文字数はクリアだけでなく回答の質も重要であるということになります。

ライティングのタスク1・タスク2の段落ごとの文字数の目安

IELTSのライティングで文字数をクリアするための対策が分かったところで、それでは具体的にタスク1とタスク2で段落毎にどのくらいの文字数で書いていくのがいいのか、目安をご紹介いたします。

タスク1の段落ごとの文字数の目安

タスク1ではコンクルージョンが不要ですので、イントロダクションとボディが2つと想定して、以下のような文字数を目安に書くといいでしょう。必要な文字数は150語以上ですが、できれば160〜170語前後を目安に書くと安心です。

  • イントロダクション:30〜40語
  • ボディ1:70〜80語
  • ボディ2:70〜80語

タスク2の段落ごとの文字数の目安

タスク2ではコンクルージョンが必要ですので、イントロダクション、ボディが2つ、コンクルージョンの4つの段落で構成されると想定して、以下のような文字数を目安に書くといいでしょう。タスク1と同様に、必要な文字数は250語以上ですが、できれば260〜270語前後を目安に書くと安心です。

  • イントロダクション:35〜45語
  • ボディ1:90〜100語
  • ボディ2:90〜100語
  • コンクルージョン:30〜40語

ボディを3つに分けて書く場合には、各ボディは60〜70語を目安にするといいでしょう。

手書きのライティングの場合の文字数の数え方

手書きで受けるIELTSの場合、文字数のカウントは推測で行うことになります。自分の文字の1行あたりの平均文字数をカウントし(もしくは覚えておき)、それに書いた行数を乗ずることでおおよその文字数を推測することができます。

実際に文字数をカウントすることは時間のロスになりますので、なるべくなら避けましょう。その時間があれば文法や語彙のミスを少しでも直したいところです。上記の方法で語数がギリギリだと思った場合は、イントロダクションまたはコンクルージョンのどこかに一文を付け加える方が速いかもしれません。

コンピュータIELTS(CDI)のライティングの場合の文字数の数え方

TOEFLに見習って、IELTSでも、2016年からコンピュータの画面上で受験するIELTS(Computer-delivered IELTS)が導入されました。日本でも2019年3月より導入され、現在では約60カ国で導入されています。

CDIでは、画面上に文字数が表示されていますので、文字数のカウントの必要はありません。タイピングが得意な方はCDIは有利ですね。

IELTSライティングの文字数に関するまとめ

IELTSライティングの文字数に関してまとめました。

  • ライティング・タスク1で必要な文字数(語数)は150語以上
  • ライティング・タスク2で必要な文字数(語数)は250語以上
  • ライティングで文字数が不足した場合のペナルティは大きい
  • ライティングはタスク2から始める方がスコア的には有利
  • 手書きのライティングの場合は行あたりの文字数の平均を知っておくことが重要

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