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スポーツ選手の年俸は高すぎる?|PlusOnePoint

エッセンシャルワーカーとの格差を考える

スポーツ選手の年俸は高すぎる?

IELTSライティング・タスク2では、スポーツ選手の高額な年俸について論じる問題が出題されます。この記事では、この議論の背景にある考え方を整理し、説得力のあるエッセイを書くためのポイントを解説します。

典型的な問題形式

この話題は、IELTSライティング・タスク2で次のような形式で出題されます。

  • 典型的な問題文
  • Some people believe that the salaries paid to professional sportspeople are too high, while others argue that sports salaries are fair. Discuss both views and give your opinion.
  • プロスポーツ選手に支払われる年俸は高すぎると考える人もいれば、妥当だと主張する人もいます。両方の意見を論じ、あなたの意見を述べなさい。

スポーツ選手の年俸の実態

議論を始める前に、実際のスポーツ選手の年俸について見てみましょう。Forbesが発表した「World's Highest-Paid Athletes 」によると、2025年の世界で最も稼いだスポーツ選手のトップ10は以下の通りです。

  • 世界で最も稼いだスポーツ選手トップ10(2025年)
  • 1. Cristiano Ronaldo (Soccer) - $275M
  • 2. Stephen Curry (Basketball) - $156M
  • 3. Tyson Fury (Boxing) - $146M
  • 4. Dak Prescott (Football) - $137M
  • 5. Lionel Messi (Soccer) - $135M
  • 6. LeBron James (Basketball) - $133.8M
  • 7. Juan Soto (Baseball) - $114M
  • 8. Karim Benzema (Soccer) - $104M
  • 9. Shohei Ohtani (Baseball) - $102.5M
  • 10. Kevin Durant (Basketball) - $101.4M

これらの金額には、競技での報酬だけでなく、スポンサー契約や広告出演などによる収入も含まれています。例えば、ロナウドの場合、競技での収入が2億2500万ドル、それ以外の収入が5000万ドルとなっています。

一方で、教師、看護師、消防士といったエッセンシャルワーカーと呼ばれる職業の人々の年収は、こうしたトップアスリートと比べると大きな格差があります。この格差が「公平か否か」が、この議論の核心です。

このような対比は、スポーツ選手に限らず、有名人(英語ではcelebrity)や大企業のCEOなどとエッセンシャルワーカーとの比較でも同様に議論されることがあります。

妥当だという意見

スポーツ選手の年俸は妥当だと考える人々の論点を見てみましょう。

市場原理による決定

スポーツ選手の年俸は、市場原理によって決定されます。何百万人もの観客がスタジアムに足を運び、何億人もの視聴者がテレビで試合を観戦します。スポンサー企業は巨額の広告費を支払い、放送権料も莫大な金額になります。スポーツ選手の年俸は、こうした巨大な経済圏の中で生み出される収益の一部に過ぎないという考え方です。

  • スポーツ産業の経済規模
  • 人々が自発的にお金を支払って観戦する
  • 企業がスポンサーとして巨額の投資をする
  • 放送権料が数千億円規模になる
  • グッズ販売や関連ビジネスが活性化する
  • → 選手の年俸は、こうした収益の分配として正当化される

希少性と競争の激しさ

トップアスリートになるためには、幼少期から才能を磨き、厳しいトレーニングを積み、激しい競争を勝ち抜く必要があります。世界中で何百万人もの人々がプロを目指しますが、実際にトップレベルに到達できるのはほんの一握りです。この希少性こそが、高額な年俸を正当化する根拠だという意見があります。

キャリアの短さとリスク

スポーツ選手のキャリアは非常に短く、怪我によって突然終わるリスクも常に伴います。ピーク時に高額な報酬を得ることは、引退後の生活を支えるために必要だという主張もあります。また、多くの選手は若い頃に学業を犠牲にしてスポーツに打ち込んでいるため、引退後に他の職業に就くことが難しいという現実もあります。

エンターテインメントとしての価値

スポーツは、多くの人々に喜びや感動を与えるエンターテインメントです。人々がストレスから解放され、希望を持ち、共同体意識を感じることができるのは、スポーツ選手のパフォーマンスがあってこそです。この精神的・文化的価値は、金銭的な価値として評価されるべきだという意見もあります。

高すぎるという意見

次にスポーツ選手の年俸が高すぎると考える人々の主な論点を見てみましょう。

社会への貢献度の比較

最も一般的な批判は、スポーツ選手の社会への貢献度と報酬が釣り合っていないというものです。医師は人命を救い、教師は次世代を育て、消防士は災害から人々を守ります。これらの職業は社会にとって不可欠であるにもかかわらず、その報酬はトップアスリートと比べると極めて低いのが現実です。

  • エッセンシャルワーカーとの比較(USD)
  • 救急医療の医師:年収約$200,000〜$300,000
  • 公立学校の教師:年収約$50,000〜$70,000
  • 消防士:年収約$45,000〜$75,000
  • → トップアスリートとの格差は1,000倍以上

生涯収入

スポーツ選手のキャリアは非常に短く、多くの場合30代前半で引退します。しかし、医師や教師は60代まで働き続けることができます。一見すると、長期的に働けるエッセンシャルワーカーの方が生涯収入で有利に思えるかもしれません。

しかし実際には、トップアスリートとエッセンシャルワーカーの格差は1,000倍以上です。仮にスポーツ選手が10年間で$100M稼ぎ、教師が40年間働いて年収$60,000だとすると、教師の生涯収入は$2.4M(約240万ドル)です。つまり、トップアスリートは短期間であっても、生涯収入で見ても圧倒的に高い報酬を得ているため、この格差は不均衡だという指摘があります。

議論を展開する際のポイント

IELTSのエッセイでこの話題を扱う際には、次のポイントに注意しましょう。

感情的にならず、論理的に

この話題は感情的になりやすいテーマです。しかし、IELTSのエッセイでは、感情的な表現ではなく、論理的な根拠に基づいた議論が求められます。

  • ❌ 感情的な議論
  • It is absolutely unfair that athletes earn so much money.
  • → 感情的すぎて説得力に欠ける
  • ✓ 論理的な議論
  • While athletes' salaries are determined by market forces, this raises questions about society's priorities when essential workers earn significantly less.
  • → 市場原理を認めつつ、社会的な優先順位について問題提起している

IELTSのじかんで一緒に考えよう

皆さんは、スポーツ選手の年俸についてどう思いますか?高すぎると思いますか?それとも妥当だと思いますか?

毎週木曜日21時(日本時間)に開催している無料YouTubeライブ講座「IELTSのじかん」では、このような話題について一緒にディスカッションをしています。今週のテーマはまさにこの「スポーツ選手の年俸問題」です。

  • IELTSのじかん
  • 日時:毎週木曜日 21:00〜(日本時間)
  • 形式:無料YouTubeライブ講座
  • 内容:1つのテーマをもとに、アイデアや背景を一緒に日本語で考える
  • Host:Hibiki(プラスワンポイント代表)、Kosuke(IELTSのじかん管理人)
  • 詳細https://note.com/plus_onepoint/n/nf3650b44a211

IELTSのライティングやスピーキングでは、こうした社会問題について自分の意見を論理的に述べる力が求められます。「IELTSのじかん」では、さまざまな視点から議論を深め、説得力のある意見を構築する練習ができます。ぜひお気軽にご参加ください。

Ask the Expert
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Hibiki

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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