IELTS対策専門学校 プラスワンポイント
代表Hibikiの本音トーク

#1 手書きで意識的に頭の回転数を落としてみよう

ライティングのタスクを理解する時、エッセイのアイデアを考える時、言葉を選ぶ時、私たちは頭をフル回転しながらベストな回答を選んでいるはずです。しかし、往々にして早合点をしてしまったり、思いつきのアイデアに飛びついてしまったり、伝わりにくい表現を選んでしまったりします。後から考えると、もう少し落ち着いて考えれば良かったと感じることが多いです。

これは、デジタル化の影響を受けて、私たちの生活スタイルが頭をフル回転させるようになったからではないかと感じています。手書きで文字を書いていた時代は、頭の回転はそこまで早くしなくてもよかったのですが、パソコンやスマホで文字を打てる時代になり、さらには予測変換で私たちの一歩先を予測してくれるようになってから、思考の速度は加速しました。

そのようなスタイルに完全に慣れてしまった私たちは、もはや意識的に頭の回転数を落とさなければ落ち着いて考えることができなくなってしまったのではないかと思います。これが冒頭にお話ししたような早合点やうっかりミスにつながるのです。

そこで、エッセイの練習として意識的に手書きを導入してみることを今日はお話ししてみたいと思います。まずはタスクを読んだらそれを手書きで文字に書き起こしてみる。続いて、思いついたアイデアを手書きで書きとめる。トピックセンテンスを手書きで書いてみる。一見、時間の無駄のように感じるかもしれませんが、このプロセスを通じて思考をゆっくりと巡らせることで、より深い理解と洞察を得ることができるのです。

コンピュータで試験を受けられるようになった今、このようなことは時間効率が悪いと思われるかもしれませんし、実際の試験ではその通りかもしれません。しかし、練習ではこのように意識的に思考スピードを落とすことが効果的な場合もあります。ゆっくりと書き記すことで、自分の考えを再確認し、より良いアイデアや表現に繋がることがあります。結果として、質の高いエッセイを書くための土台を築くことができるのです。

この記事を書いたIELTS講師

Hibiki TAKAHASHI

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は2,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住10年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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