IELTSのライティングやスピーキングでは、年齢に関する表現を使う機会が多くあります。このページでは、年齢を表すさまざまな表現とその使い分けについて解説します。
年齢を表す表現
age
最も一般的な年齢に関する表現で、「歳」という意味を表します。
age を使った表現の例
- at the age of 50(50歳で)
- 50 years of age(50歳)
- at age 50(50歳で)
- at an early age(若いときに)
age group
「何歳から何歳まで」のように年齢層を表す表現です。世代によっては特別な名称がついている場合があります。
さまざまな年齢層
- teenagers(10代)
- in the 50—60 age group(50代)
- in one's twenties(20代に)
- in one's early thirties(30代前半に)
generation
「世代」という意味の表現です。いまの年齢によって分けるのではなく生まれた時代によって分ける表現です。日本語でも「〇〇世代」といいますが、英語ではより明確に以下のような世代に名称が付けられています。分類方法はいくつかありますが、一般的には以下のように分けられています。
さまざまな世代
- The Baby Boomers Generation(1946〜1964年生)
- Generation X(1965〜1979年生)
- Millennials(1980-1994年生)
- Generation Z(1995〜2012年生)
- Generation Alpha(2013-2025年生)
childhood / adulthood
日本語でも「大人と子ども」というように、英語でも人間の発達段階を大きく2つに分けることがあります。その場合は、大人時代(成人期)は adulthood、子供時代(幼少期)は childhood と表現します。老年期として elderlyhood と表現する場合もあります。
childhood / adulthood
- childhood(幼少期)
- adulthood(成人期)
- elderlyhood(老年期)
milestone age
「milestone」とは、時代の流れにおいて重要な出来事のことを意味します。人生における重要な出来事という意味で「特別な年齢」「節目の年齢」を指す表現で、以下のようなものがあります。
milestone age
- coming of age(成人、通常は20歳)
- legal adult(法的成人年齢、通常は18歳)
- retirement age(定年退職の年齢、通常は65歳)
golden years
直訳すると「黄金の年」という意味ですが、上記の「retirement age(通常は65歳)」を超えた高齢者の幸せな時期を表します。最近では難しくなってきているのかもしれませんが、「余生を楽しむ黄金期間」というイメージですね。
若者を表す表現
IELTSでは、ライティングでもスピーキングでも、「若者」にフォーカスをした問題もよく出題されます。そのためいろいろと言い換えをすることがでてきますが、それぞれのニュアンスの違いを知っておくと適切な表現を選択するのに役立ちます。ただし、厳密に決められているものではなくあくまで「慣例」にすぎないので、イメージとして持っておく程度でいいでしょう。
young people
「若者」という意味を表すのにもっともよく使われる表現です。年齢的にカバーする範囲も広く、10代から20代前半までの人を指すことが多いようです。「young people」と表現する場合には、学校に行っているかどうかに関わらず、単に「年齢が若い人」を広く指すことができます。
teenager
年齢に「-teen」が付く年齢、すなわち13歳(thirteen)から19歳(nineteen)までの人、いわゆる「思春期」の人を指します。もう少し広く「10代の人たち」という意味で使われることもあります。話し言葉では「teen」と略すことともありますが、ライティングでは teenager と書くようにしましょう。
children
国連では、18歳未満の人たちを指すと定義しています(出典:Convention on the Rights of the Child)。しかし文脈によってはより狭い範囲の年齢層を指す場合もあり、その場合は primary school students を指す場合もあります。例えば、American Medical Associations では「Children」を1〜12歳の人たちと定義しています。
the young generation
若者を「the younger generation」と表現することがあります。「大人の世代」のなかでもっとも若い世代、すなわち若者のこと指します。複数の世代をイメージして、冠詞なしで「young generations」とすることもあります。
generation を使った表現の例
- the younger generation(より若い世代)
- young generations(若い世代層)
youth
ちょうど「childhood と adulthood の間の時期」と考えると分かりやすいでしょう。年齢的には、15歳から24歳くらいまでの人を指します。WHOのウェブサイトでも同様に定義されています。なお、「youth」は文脈によっては特に男性(少年)を指す場合がありますので注意が必要です。
youth を使った表現の例
- in one's youth(若いときに)
- many youths(多くの少年)
- the youth of today(今日の若者)
youngster
やや古めかしい表現ですが、親しみを込めて「若者」という意味で使う場合もあります。明確な定義はありませんが、一般的には10代前半の若者を指します。
adolescent
「思春期の人」という意味で、前述の「teenager」よりもやや広く、10歳から19歳までの人を指します。こちらもWHOのウェブサイトにて定義されています。「思春期」は「adolescence」と表現し、前述の「childhood」の一部として扱われます。「adolescent」は、「people in their adolescence」と表現することもできます。また、発達の観点からみて以下のように更に細かく分ける場合もあります。
発達の観点からみた表現
- newborn / neonate(生後1ヶ月ぐらいまで)
- infant(生後1ヶ月〜1歳)
- toddler(1歳〜2歳)
- preschooler(2歳〜6歳)
- school-aged child(6歳〜12歳)
- adolescent(12歳〜18歳)
young adults
「young adults」も若者を表す表現としてよく使われます。上記の「思春期(adolescence)」に続く時期で、18歳から35歳頃までの人を指すことが多いようです。
millennials
ミレニアル(2000年)に思春期を過ごした人、すなわち1980年〜1994年ごろに生まれた人たちを指します。2025年時点で、「31〜45歳」と意外と高い年齢の人まで含まれています。世代としても「Millennials」といいますが、その世代に属する人も「millennials」と表現し、通常は複数形で用います。デジタルテクノロジーやソーシャルメディアに親しんで育った世代という意味も含んでいます。
Generation Z
「Millennials」に続く世代、すなわち、2025年時点で、1995年代から2012年に生まれた人たちを指します。デジタルテクノロジーやソーシャルメディアがより一般化した世代に育った人たちです。「members of Generation Z(Z世代の人たち)」のように表現することができます。
高齢者を表す表現
若者と同様に、「高齢者」にフォーカスをした問題もよく出題されます。「高齢者」は「若者」ほど言い換えの方法がありませんが、こちらもそれぞれのニュアンスの違いを知っておくと適切な表現を選択するのに役立ちます。
elderly people
「高齢者」を表す最も一般的な表現です。一般的には60歳以上の人々を指します。「young people」に対する言葉として「old people」という表現も存在しますが、敬意を欠く表現であり、ときには高齢者差別にもつながるので避けられる傾向にあります。「elderly people(年配の人びと)」や後述の「older people(年配の人びと)」を用いる方が丁寧な表現とされています。
elder
「高齢者」の言い換えでは使うこともありますがあまり一般的ではありません。「elder(年齢が上の)」と「elderly(年配の)」の違いを理解しておきましょう。「elder」は、「(兄弟で)年上の」という意味を持ちます。例えば、「my elder brother(年上の兄)」という意味になります。名詞として使う場合には、「長老」という意味でも使われます。部族やコミュニティを「兄弟」のように考えて、その「長」というイメージです。
older people
相対的に年齢を重ねている人たちというような婉曲表現です。前述の通り、「elderly people」と並んで、「old people」という表現を避けるために使われます。
aged people
「aged」は「高齢の」という形容詞です。ただし、この表現も「old people」と同様にややネガティブな印象があるため一般的にはあまり好まれません。
senior citizens
「年配の市民」という意味で、「高齢者」と同じ意味で使われます。一般的には「elderly people」と同様に、60歳以上の人たちを指します。アメリカ英語では「seniors」と表現することもあります。
golden agers
前述の「黄金世代」に属する人たちという意味で、退職した世代、すなわち65歳以上の人たちを指すことが多いようです。同様の表現として、「golden oldies」というものもあります。
people in their elderlyhood
「elderlyhood」は「老年期」という意味で、高齢者のライフステージを表現する場合に使用されます。この言葉は比較的新しい表現であり、まだ一般的ではありません。したがって「高齢者」を「people in their elderlyhood」のように表現することができます。
retired people
一般的には定年でリタイアした人たち、すなわち65歳以上の人を指します。「retired people」と同じ意味で「retiree」と表現することもあります。
the+形容詞
「the+形容詞」で「特定の人たちのグループに属する人たち」という意味を表すことができます。ここでは、様々な年齢層を表す表現として「the+形容詞」が使える例を紹介します。
年齢層を表す the+形容詞の例
- the young(若者)
- the middle-aged(中年)
- the elderly(年配の人)
異なる年齢の人たち
ライティングやスピーキングでは「異なる年齢の人たち」と表現したいときもあります。
異なる年齢の人たち
- people of different ages
- people of different age demographics
- people from different age groups
- people from different age ranges
- people from different age brackets
- people from different age strata
- people from different age spectrums
- people across different age cohorts
- people spanning different age demographics
さらに「people」を「those」や「individuals」などに言い換えることもできます。
パーツの入れ替え
| people |
→ |
those / individuals |
| different |
→ |
diverse / varying |
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この記事を書いた人
Hibiki Takahashi
日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,000名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住13年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。
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