リーディング究極の練習法
こんにちは^^
プラスワンポイントのルイです!
今回のお話ですが、久々にリーディングについてです。
「リーディングが苦手です〜><」
「頑張ってはいるんですが、伸びが感じられません。。。」
「練習では目標スコアに届くようになったのですが、本番の結果に反映されません。。。」
リスニングと比べると、安全圏内をキープできている方も多いリーディングですが、もちろん困っている方もいらっしゃいます。
プラスワンポイントでリーディングといえば、公式問題集のどのパッセージについて聞いてもなぜか全部知っているMika先生ですが、今回はよくいただく悩みや質問についてお話を聞いてみました。
というわけで、今回から数回に分けて、以下のトピックでリーディングの練習方法について紹介していきたいと思います^^
★ 学習方法は、学習者の状況により最適解が異なる(本日のトピック)
★ 単語力がなくて読めません!
★ 読むのが遅くて困ってます><
★ 日本語の参考書 vs Cambridge公式問題集
★ 2周目以降を解く意味とは?
学習方法は、学習者の状況により最適解が異なる
まず大前提として、IELTSは現在のレベルと目標のスコア、いつまでにそれを達成しなければならないかなどの要素により、学習方法や使って欲しいメソッドが変わってきます。
よく言われることではありますが、うまくいったあの人がやっていた方法を全部真似したとしても、自分も全く同じ成功が得られるとは限らない。
英語学習の中でも、試験は、コントロール可能な領域が多いことと、達成するべき目標が明確なので、再現性が高い方法は確かにあります。ただ、それでも、能力、知識、経験、という状況と、ゴールまでの距離と期間という条件が、個人個人全く異なることを考えると、自分にとってのベターな方法やその組み合わせはやはりありそうですよね。
例えば、何となく効率の悪そうな方法というのはあります。
現在5.5くらいで、3ヶ月後までに6.0を取らなければならないという人に、「40問全て理解できるまで精読しましょう」というのがあまり効率的に思えないというのはわかるかと思います。
Mika先生曰く、「IELTSには9.0が取れる実力の人を、8.5に落とす問題がありますからねぇ。全部理解してから次ってやると、1パッセージ片付けるのに、かなり時間がかかるんじゃあないですかねぇ」
Mika先生は時々、僕のおじいちゃんみたいな話し方をします。先ほどの話、なぜ効率的でないのか、IELTS的に答えてくれました。
「たとえば、精読して、一気に40問ぶんの理解をしたとして、しばらく経つと結構忘れちゃうんですよ。新しく知ることが多いほど、全部は覚えていられない。場合によっては40問目に差し掛かる頃には、最初の方ので調べた単語や構文がわからなくなって、また調べ直さなきゃならないみたいなことも、おこっちゃうんですよねぇ。いや恐ろしいことに」
「IELTSには、9.0の人を8.5に落とす問題がはいっているんです(2回目)。現在5.5くらいの英語力なら、全部精読するのは途方もなく大変なはずです。1回の練習、復習で、理解しやすい分量、範囲を考えた方がそりゃあいいですよ」
「それに5.5くらいの段階だと、まだ設問が理解できていないこともあったりします。上級者だって読み間違えたりしますからね。練習や復習で必要なことって、本文を精読して理解するだけじゃないんですよ。設問の読み方や、該当箇所の探し方なんかが重要だったりもします。特に3ヶ月という短期間しかないなら、アプローチの方法を見直した方が正答数に貢献しやすいかもですよね」
「なんとなく、全て理解できる=必要な点数が取れるって考えてしまう人もいるのかもしれません。そしてそれが若干歪んで、スコアを取るためには全て理解しなければならない、みたいに思い込んでしまうのかも」
「でもそんなことないですよねぇ。全て理解できなくても必要な分だけ理解できればスコアは取れます。また、実際には、じっくり精読して全て理解できた=9.0が取れるようになった、でもありません。9.0を取るには制限時間内に39問以上の正確な解答が探せなければならんのですから」
となると、やっぱり磨くべきスキルはそこ(全文精読)ではないんですね。
「というか、それだけをメインでやるのは違うのかなと。もちろん、その人がどんな学習をしていて、何が失点の原因になっているのか聞いてみないと、絶対これがいい、これが悪い、とは言えないですが。。。」
「うーん、実はIELTSリーディングの練習ではみんなやるべきことはそんなに変わらないです。ただ、何の目的で、どこにフォーカスするか、何をどこまで詳しくやるか、何回復習するか、みたいなところを、自分の現状に合わせてちゃんと工夫してやると、パフォーマンス向上の効率が良くなるのだと思います。個人差ありますよ、もちろん。基本の英語力はもちろんですが、勉強に慣れているかとか、好き嫌いとか、向き不向きとかも影響しますし。いろんな理由で続けられない人もいますし」
「さらにいえば、やってみないとわからないことも多いですね。何が役に立つのか。試行錯誤も、方向修正も必要ですよ」
えっと、じゃあ、全文精読するっていうのは、どういう人に向いているんですか?
「それを何のためにやるのか、が重要な点になるんじゃあないでしょうか。あのパッセージを全文精読するっていうのは、基本的には直接的にIELTSリーディングのスコアを上げる対策ではなく、一般的なリーディング力、英語力の強化が目的になると思います。だからその目的でやるなら全員に向いてます」
「ただ、IELTSのパッセージはすごく簡単なわけではないので初心者にはとっつきにくいし時間もかかります。それだけで長時間かかってしまうのであれば、分割して時間を短縮するとかしないと学びもスローになっちゃいますよね」
「時間に注目してるのは、IELTSリーディングの直接的な対策(問題を解く)が他にあるからです。もしそれらをやらずに精読を優先するなら、ややもったいないと思います。全文理解よりもまずはここを理解しておきたい、という箇所だってもちろんあります。IELTSリーディングはあくまで設問あっての試験で、IELTS試験が求めているのは、質問の答えを素早く探して正確に読み取るスキルです」
「精読に限らず、単語だけとか、シャドーイングだけとか、〇〇だけやれば大丈夫というふうに思い込まない方が良いということです。IELTSのスコアが目的なら、っていうところですが」
「同じように、〇〇がいいって聞いたので、〇〇をやっています、とかもちょっと注意が必要です。色々試すのはいいことだと思いますが、自分の何のスキルを向上させるための練習なのか?っていうのを意識したほうがいい。ざっくりリーディングのために、とかじゃあないですよ。語彙強化、文法強化、情報処理(理解)の速度を上げる、内容理解、単純暴露(慣れ)、背景知識、など。どの練習を何のためにやっているか意識化することで、そのほとんどが即効性がないとしても(特にIELTSスコアには)、継続する意味や価値を、自分自身で感じ取るんです。ああ、これをやっててよかったなって。そういうのを見つけていくのが大切なんじゃないかなって思います」
「ちなみに、私は個人的には精読は嫌いじゃあないですね。むしろ好きな方でそのために音読練習会というIELTSパッセージをじっくり読む会を始めました(笑)だから、精読の作業が好きな人は、レベルによらず時間を見つけてやるといいと思ってます。ちまちま作業ですが、自分で調べて理解する作業はかならず役に立ちます。全文じゃなくても、自分で分量をコントロールするといいです。あと文法、文構造の理解に注目すると理解のスピードが上がるのでおすすめです」
さて、いかがでしたでしょうか?
今回は、実は、万人に共通した「これだ!」っていう学習方法はない、ということをMika先生からお聞きしていたのですが、自分の学習を自分の感覚で探していこうよ!という話になっていきました。
もちろん自分にとって何が本当に必要なのかとか、すぐに判断できるものではないかもしれませんが、もう少し簡単に「自分と勉強との付き合い方」みたいに考えてもいいのかなと思いました。こいつのこういうとこ嫌なんだよな〜、ここはちょっと淡々とやり過ごそう、でもああいう面はいいところあるんだよな〜よし、また付き合ってやるか。みたいな。長い付き合い(継続)ができるものはそのままで自分に合っているし、うまくいかない場合はいったんストップしたり、本当に必要と感じたら他者の助言を入れて工夫してみたりできるかもしれませんね^^
今回もここまで読んでくださりありがとうございました!
みなさんのIELTSへの挑戦を応援しています!