【2024年完全保存版】IELTS対策記事 IELTSライティング対策

目標スコア5.0-8.0それぞれの課題と対策方法をライティング7.5を保有、指導歴10年以上のIELTS講師がわかりやすく解説します。

更新日:2024年10月26日

【2024年完全保存版】IELTSライティング対策

IELTSのライティングは、日本人受験者が最も苦戦する科目の1つです。独学で勉強を進めるなか、スコアの伸びに限界を感じている。。。そんな方も少なくありません。しかし、私がIELTS講師として10年以上たくさんの生徒様を指導してきたなかで言えることは、スコア取得のためには「適切な学習方法を継続すること」が不可欠であるということ、そして、効率のよい対策をすることで、目標スコアを取得するまでの道のりを大幅に短くすることができるということです。

この記事ではIELTS対策を専門とする当校(PlusOnePoint)でも日々多くの方からご相談をいただくIELTSライティング対策の方法やコツを、基礎から応用まで徹底的にまとめ解説いたします。特にライティングスコア5.0から6.0へ、また6.0から7.0へとステップアップするために対策すべきポイントを踏まえた解答例は必見です。ぜひご活用ください。

1. IELTSライティング試験の概要

ライティング試験全体の流れ

IELTSのライティング試験は、2つのタスクがあります。タスクはジェネラルとアカデミックで異なる課題が出されますので、どちらを受験するのか確認して試験対策を行っていきましょう。

試験時間は合計で60分です。タスク1を20分、タスク2を40分で完成させることが目安となりますが、時間配分は自由です。

ジェネラル アカデミック
問題数
  • 2問
  • タスク1: 手紙
  • タスク2: エッセイ
  • 2問
  • タスク1: レポート
  • タスク2: エッセイ
規定の語数
  • タスク1: 150語以上
  • タスク2: 250語以上
試験時間 合計60分(目安:タスク1 20分、タスク2 40分)

ライティング・タスク1

ライティングのタスク1はジェネラルトレーニングとアカデミックとで問題が異なりますが、どちらも語数は150ワード以上をクリアしなければならない点は同じです。タスク1の制限時間は決められていませんが、ライティング試験全体が60分ですので、タスク1には20分程度を使うことが推奨されています。

タスク1の点数配分はタスク2よりも低いため(概ねタスク2の半分程度)、タスク1に時間をかけ過ぎてしまうと、タスク2の時間が足りなくなり、最終的なライティングのスコアが低くなる可能性があります。

ジェネラル アカデミック
  • 手紙
  • 手紙を書くことが求められます。面識のない人物への手紙、目上の人物への手紙、友人への手紙などが出題され、状況によって「フォーマルな手紙」と「カジュアルな手紙」の書き方を使い分けることが求められます。タスクの内容はテストによって異なり、以下のような種類があります。
  • レポート
  • レポートを書くことが求められます。グラフや図が与えられますので、全体の傾向を把握しつつ、グラフの特徴を整理して、詳細のデータを示しながら説明する力が求められます。タスクの内容はテストによって異なりますが、以下のような種類がありパターン別に練習しておくことができます。
  • フォーマルレター
  • 苦情の手紙
  • 求人への応募
  • 何かを要求する手紙
  • 感謝の手紙
  • 謝罪の手紙
  • 提言
  • 進言の手紙
  • インフォーマルレター
  • 友人にアドバイスを求める
  • 友人への感謝の手紙
  • 友人を招待する手紙
  • グラフ・表
  • 棒グラフ
  • 円グラフ
  • 折れ線グラフ
  • 地図・プロセスなどのダイアグラム
  • ダイアグラム(製造過程 / 生物の一生)
  • ダイアグラム(都市、施設などの、Before & After)

ライティング・タスク2

ジェネラル、アカデミック、ともにタスク2ではエッセイを書きます。タスク2にかける時間の目安は40分間です。250ワード以上という語数の指定もあり、タスク1以上に長い文章を書くことが求められます。

タスク2では、主に以下の6つの質問タイプが出題されます。テーマは多岐にわたり、環境問題、犯罪、文化の違い、教育など一般知識で解答できる範囲で出題されます。似たような問題が出題されることもあるため、頻出のタスクにはしっかりと目を通して練習しておきましょう。

問題タイプ別の回答の注意点については、プラスんワンポイントの記事『ライティング・タスク2問題タイプ別回答の注意点』をぜひご参照ください。

質問タイプ 質問文の例
賛成・反対
  • To what extent do you agree or disagree?
  • (どの程度賛成、または反対ですか?)
両サイド議論
  • Discuss both views and give your own opinion.
  • (両方の意見について議論し、自分の意見を述べなさい。)
利点・欠点
  • What are the advantages and disadvantages of this?
  • (利点と欠点は何ですか?)
  • Do the advantages of this outweigh the disadvantages?
  • (利点は欠点を上回ると思いますか?)
原因・解決策
  • What are the causes? What can be done to solve this?
  • (この原因は何ですか?また解決するために何ができますか?)
傾向
  • Is it a positive or negative development?
  • (このことは、ポジティブな傾向ですか?ネガティブな傾向ですか?)
その他
  • その他の質問形式
  • (より直接的な質問や、上記の質問の組み合わせ)

2. ペーパー試験とコンピュータ試験

コンピュータ試験の流れ

Coming soon ...

ペーパー試験の流れ

ペーパー試験では、まず解答用紙が配布されます。氏名等の必要事項の記入の時間が与えられます。この時間に一斉に必要事項の記入をし、試験監督官の合図で試験が開始されます。タスク1とタスク2の解答用紙は色が異なるので、しっかりと色の違いを確認しましょう。異なった色の用紙に別のタスクを解答してしまった場合の解答は無効となり点数に反映されなくなる可能性があります。解答用紙が足りなくなってしまった場合は、挙手をして試験官から2枚目の解答用紙をもらうことができます。

試験会場には時計が設置されているか、または大画面のスクリーンにデジタル時計が映し出されており、自分の時計がなくても時間の確認ができるようになっています。会場によっては、タスク1終了の目安となる20分経過した段階や、試験終了10分前の時点で試験監督官がアナウンスをしてくれます。

ライティング試験ではトイレに行く場合など一時退室が許可されていますが、最後の10分間に退室するとそれ以降の試験を受けることはできない場合がありますので、トイレに行きたい場合には挙手をするタイミングに注意しましょう。

コンピューター試験(CDI)のメリット・デメリット

コンピューター試験(Computer-Delivered IELTS: CDI)が普及し、試験会場によってはペーパーベースの試験がほとんど実施されていないところもあります。一方で、ペーパーベースの試験のメリットも存在するため、選択が可能な場合にはそれぞれの利点・欠点を理解した上で自分に合った試験方法を選択するといいでしょう。

CDIのメリット CDIのデメリット
  • ワード数のカウント表示がある
  • タイピングに慣れている場合は手書きよりも早い
  • コピー&ペースト機能が使える
  • 全体を見直しやすい
  • スペルミス、文法ミスに気が付きにくい
  • タイピングに慣れていないと手書きより遅くなる

コンピュータ試験(CDI)では、語数を自動でカウントしてくれます。これまでのペーパー試験のIELTSでは、自分で語数の要件を満たしているかどうか確認する作業が必要でしたが、CDIではその点の心配をする必要がなくなりましたので非常に便利ですね。文章の訂正もコピー&ペーストの機能が使えるため、パソコン操作に慣れている方にとってはとても便利です。また、自分書いた文章を一画面で全体的に見ることができるため、見直しがしやすいと感じる人も少なくありません。

ただし、当然のことながら、スペルチェックや文法チェックの機能はありません。普段、パソコンでチェック機能に頼っている場合は、試験では細く注意する必要があります。また、パソコンが苦手、タイピングが苦手、という方は、手書きよりも時間がかかってしまったりミスタイプをしてしまったりする可能性があります。ミスタイプもスペリングミスと判断されるため、語彙のスコアに影響を与えます。

コンピュータ試験であっても、アイデアなどを書き留めるためのメモ用紙と鉛筆が配布されます。事前にプランニングをしておきたい方にはありがたいですね。

試験監督官の指示は絶対!
試験が終了すると「終了」のアナウンスと共に、鉛筆を置くように指示されます。時間を過ぎても書き続けてしまうと、その箇所は試験監督官によってその場でクロスアウトされ、採点されません。試験監督官の指示に従わないと、場合によっては退場させられるので、追加したい箇所や修正したい箇所があっても、必ず試験官の指示には従いましょう

3. IELTSライティングの採点基準(抜粋)

採点基準表の項目

IELTSのライティング試験は、2つのタスクがあります。これらのタスクはジェネラルトレーニングアカデミック異なった課題が出されますので、受験予定のIELTSの問題を確認して試験対策を行っていきましょう。試験時間は60分で2つのライティングタスクを完成させます。

タスク1とタスク2用にそれぞれのバンドディスクリプターがあります(Writing Task1: Band Descriptors (public version) Writing Task1: Band Descriptors (public version) )。

ライティングの採点基準
Task Achievement/Response(TA/TR)
  • タスクへの応答(タスクにどの程度答えられているか)
  • アイデアの展開(どの程度、展開・発展できているか)
Coherence and Cohesion(CC)
  • 首尾一貫性(文章の流れが自然か)
  • アイデアの繋がり(段落のつながりが自然か)
Lexical Resource(LR)
  • 語彙(単語の選択、語彙の幅)
  • 表現の正確性(語彙の正確性)
  • スペリングの正確性
Grammatical Range and Accuracy(GR)
  • 文法の範囲(文法の幅)
  • 文法の正確性(文法の正確性)
  • 句読点の正確性

4. スコアの計算方法

ライティングのバンドスコアはバンドディスクリプターに示されている4項目のスコアの平均値を元に計算されます。ライティングのバンドスコアは、0.5刻みの値となるよう、4項目の平均値から端数を切り捨てて算出されます。これはOverallのバンドスコア(4技能平均)を計算する方法とは異なるので注意しましょう。

ライティングスコア計算例

Aさんの場合

TR 6, CC 6, LR 7, GR 7 ⇨ 合計26(平均6.50)⇨ 6.5

Bさんの場合 注意!

TR 6, CC 7, LR 7, GR 7 ⇨ 合計27(平均6.75)⇨ 6.5

上記の例では、Task Response(TR)が6、Coherence and Cohesion(CC)が7、Lexical Resource(LR)が7、Grammatical Range and Accuracy(GR)が7となっています。これらのスコアを合計し、4で割った平均値(6.75)をとり、0.5刻みの値に切り捨てて最終的なバンドスコアを算出します。

Cさんの場合

TR 7, CC 7, LR 7, GR 7 ⇨ 合計28(平均7.00)⇨ 7.0

Dさんの場合 注意!

TR 7, CC 7, LR 7, GR 8 ⇨ 合計29(平均7.25)⇨ 7.0

同様に、Task Response(TR)が7、Coherence and Cohesion(CC)が7、Lexical Resource(LR)が7、Grammatical Range and Accuracy(GR)が7となっている場合、平均値が7.25となりますが、0.5刻みの値に切り捨てるため、最終的なバンドスコアは7.0となります。

タスク1とタスク2の点数配分

タスク1とタスク2の点数配分は1対2であるとされています。タスク1とタスク2それぞれの回答について別々の試験官が採点をします。それらの結果をもとにライティングの最終スコアが決定されます(最終的な計算方法の詳細は公表されていません)。タスク2の方が圧倒的に採点の比重が高いことは間違いのない事実ですので、その点も考慮してライティングの対策をしていきましょう。

5. IELTSライティング目標スコア別対策

スコア5.0を達成するためには

スコア5.0を目指すためには、IELTSライティングのタスクの読み方と基本のかたちを知り、最後まで書ききるように練習することが重要です。

5.0を達成できていない方の傾向
  • 最後まで書ききれない
  • 書き方に慣れていない
  • 質問の内容が不十分

IELTSのライティングでは、60分間という短い試験時間で素早く文章をまとめて書くスキルが求められています。タスク1では150ワード以上、タスク2では250ワード以上が要求されており、時間内でこのワード数を達成することがバンド5.0へ近づく1歩です。

語数がクリアできるようになったら次はないようです。ライティングで5.0以上のスコアを達成するためには、「タスクに(部分的にでも)回答をしている」という条件を満たす必要があります。タスクに完全に答えることができていなくてもある程度の部分をカバーできていれば内容面でBand 5を狙うことができます。

また、表現の面でも必ずしもミスがあってはいけないわけではありません。時にはうまく意味が伝わらない英語が含まれていたとしても、試験官が意味を理解できる部分が多数を占めていれば5.0を狙うことができます。まずは、自分の知っている英語を最大限活用して、問題に答えようとすることが重要ですね。

5.0を達成するために必要なこと
  • まずは規定の語数をかけるようになる
  • タスクを部分的にでも理解して回答する
  • ミスを恐れずなるべく意味が伝わるように書く

スコア6.0を達成するためには

スコア6.0を目指すためには、タスクをしっかり理解しすべての部分に答えることが重要です。また、文法や語彙の正確性も問われるようになり、試験官に意味が伝わりにくい文をなくすことが求められます。

6.0を達成できていない方の傾向
  • タスクの理解が不十分
  • 口語表現が混ざっている
  • 試験官に伝わりにくい文が含まれる

IELTSのライティングで6.0が達成できない場合、タスクの理解力に課題があることが多いです。バンドディスクリプターのTask Responseを見ると、Band 5ではタスクに部分的にでも回答しているだけでも十分でしたが、Band 6以上ではタスクに全て回答していることが求められます。そのため、タスクを正確に理解できていなければ回答も不十分になり、Task Responseの項目でBand 5、もしくはそれ以下に評価される可能性があります。

また、タスクが十分に理解できていたとしても、構成や表現が曖昧だと試験官に意味がうまく伝えられない場合があります。なるべく誰にでもわかるアイデアを、だれでも理解できる英語で書くことが重要です。もちろん、Band 6ではさまざまな文法の幅を見せることも重要ですが、意味が伝わらなければ本末転倒ですので、まずは意味が伝わる英語を書くことを心がけましょう。

5.0を達成するために必要なこと
  • タスクを正確に理解してすべて回答する
  • なるべくわかりやすいアイデアを使う
  • 意味が伝わりにくい文をなくす
スコア6.0が想定されるエッセイ
  • Nowadays children watch too much TV. Why is this happening, and what can be done to prevent it?
  • These days, children spend a great amount of time in front of TV. I believe this is because children spending excessive time by themselves at home, and governments should prepare facilities for children to play with people instead of watching TV in the house.
  • Recently, children watch TV excessively because they have to be at home alone for a long time. When parents are at works, children turn on their TV and spend a great amount of time in front of this until their parents are back. In fact, children in my homestay watched TV after school, and they turned off TV immediately once their parents were back home from work to do homework together or have a chat about the day.
  • To solve this issue, governments can provide some places for children to play after school with some other people so that they will not have time to be alone in the house and watch TV. For example, the Japanese government provides free recreational facilities for children in each suburb that have some staff, and a number of toys such as puzzles and some large halls to play sports. As a result, this prevents children watching TV while waiting for parents to be back at home.
  • To sum up, children at home by themselves watch TV for a long time. This will be solved by having free recreational facilities for children to play after school with some other people. Local governments may be able to arrange those facilities to engage children in healthy activities instead of watching TV.
  • 単語数:260ワード

スコア7.0を達成するためには

スコア7.0を目指すためには、タスクをさらに深く理解し、議論を論理的に進行させることが重要です。語彙・文法の高い正確性も求められるため、自信のない表現は避けなければなりません。

7.0を達成できていない方の傾向
  • タスクの理解が不十分
  • ポジションの首尾一貫性が不十分
  • 段落内の議論に繰り返しが多い
  • アイデアの羅列になっている
  • 語彙・文法のミスが多く残る

IELTSのライティングでバンドスコア7.0を目指すには、タスクで問われていることに対して十分に回答した上で、自分の主張の根拠を論理的な流れで説明する必要があります。そのため、アイデアを事前に整理する能力(プランニング)、それらのアイデアを正確に読み手(試験官)に伝える英語力の両方が求められます。「英語スキルだけではなく、わかりやすく論理的に説明する力も必要」という、IELTSライティング特有の採点基準に注目しなければなりません。これがクリアできなければ、ライティングで7.0以上を目指すことが難しくなります。

スコアが6.5から7.0に上がらずに困っている方の多くは、エッセイの内容面、つまりタスクの理解・論理的展開力 (Task Response) および首尾一貫性・つながり (Coherence/Cohesion)に課題を抱えています。7.0で求められる論理的な展開とはどのような書き方で、どのような要素が必要となるのかを理解をすることがこの壁を突破する鍵となります。

表現面でもより高い正確性が問われます。7.0+レベルの語彙・文法というのは単にハイレベルの単語や文法構文を使えばいいということではありません。それらが正確に使えていることが重要です。Band 6と7の違いはまさにこの点にあります。Band 6ではまだたくさんのミスが残るのに対し、Band 7ではミスの許容度が大幅に下がります。特に、基本的な語彙・文法の誤りはほぼ許されないと思っておくと良いでしょう。7.0以上を目指すのであればうろ覚えで正確かどうかわからない語彙や構文は試験では使わず、100%理解しているものだけを使うようにするのが得策です。

7.0を達成するために必要なこと
  • タスクを徹底的に理解する
  • 事前にアイデアを整理して論理的に説明する
  • アイデアの羅列や繰り返しを避ける
  • 100%自信のある表現だけを使う
スコア7.0-7.5が想定されるエッセイ
  • More and more people decide to eat healthy food and exercise regularly. What are the reasons for this trend? What can be done to encourage more people to eat healthier and exercise?
  • Nowadays, an increasing number of people eat healthier and exercise more frequently. This essay discusses the reasons for this tendency and how to encourage more people to follow it.
  • More people have healthy food and exercise regularly because the media frequently reports the negative health impacts of unhealthy lifestyles. A number of TV programs such as Supersize vs Superskinny report that serious health problems such as diabetes and stroke are often caused by unhealthy diets and obesity. In addition, many people are concerned about their physical appearances. As thin models often appear on TV, many believe that they need to be slim to be attractive, which leads them to eat more healthy food and engage in more exercise.
  • In order to encourage more people to have healthier diets, governments can reduce the taxes on healthy food such as fruits and vegetables. People tend to purchase unhealthy items including fast food because they are inexpensive. So making healthy food more affordable can encourage people to change their diet and eat healthier. Additionally, local governments can hold free fitness events for people to engage in exercise. In Brisbane, the city council holds Zumba classes regularly at a local park without charge. Such events will attract many people, helping them to get out of their sedentary lifestyle.
  • To conclude, a growing number of people have a healthy diet and exercise because the media shows the health issues caused by overweight and people are concerned about their physical appearance. Governments can reduce the taxes on healthy food and hold free exercise events regularly.
  • 単語数:259ワード

バンドスコア8.0を達成するためには

レベルの高い大学や大学院の必須入学要件や、職業的な免許の取得、書き換えのためにライティング8.0を要求される方もいるでしょう。

ただライティングで8.0を達成するには、非常に高いレベルの論理的説明力と明瞭性、さらには非常に高い英語能力が求められます。特に英語のスキルが必須であり、かつ洗練された英語の使い方に普段から慣れている必要があります。日常的に英語でものを書く(小論文、アサイメント、説明資料など)機会があり、情報収集も基本的に英語のニュースやジャーナルを使っているくらいの英語レベルと考えていただくといいでしょう。このレベルの英語力があると、書きたい内容を自在に表現できる柔軟さも備わるため、内容面でも評価が高くなる傾向にあります。

8.0を達成するために必要なこと
  • タスクを100%理解する
  • タスクの背景を理解する
  • 無駄なく論理的な議論展開をする
  • 適切なサポートで説得力を増す
  • 幅広く正確な語彙と文法を使う
  • 不自然な表現をなくす

7ではネガティブな特徴としてover-generaiseされた箇所があることがありますが、8ではよりスキのない議論ができていることになります。また、ロジックや文章のつながりもより洗練された方法が使えるようになります。

バンドディスクリプター記載されているように、6.0や7.0との違いは「自然で洗練されている」点でしょう。例えば、つながりのために必要な表現は、“in addition” や “as a result” などのいわゆる「つなぎ言葉」だけではありません。指示代名詞やパラフレーズが “cohesion” として機能し自然なつながりを作ることもあります。また「つなぎ言葉」を使用しなくても、十分に文章のつながりを示すこともできます。このようなスキルを見せながら自然な流れができていることが8のCoherence & Cohesionの特徴です。Coherence & Cohesionは8.0+を目指す上では最も難しい点と言えるかもしれません。

語彙・文法面では、「正確な意味」を伝えるため表現を、正確かつ柔軟に使いこなす力が必要です。8.0ではミステイクはほとんどなくなりますが、それでいて、幅広い語彙・構文を使い詳細を明確に説明できるということです。

英語では、特にIELTSのような「自分の意見を表明する」文章の場合は、曖昧な表現を嫌います。こうとも取れるし、ああとも取れる、ような文章は読み手を混乱させるからですね。「この人が言いたいことは何なんだろう?」こう思わせないように、表現力を高めることが鍵となります。

スコア8.5+が想定されるエッセイ
  • Some people prefer to spend their lives doing the same things and avoiding change. Others, however, think that change is always a good thing. Discuss both these views and give your own opinion.
  • Life is all about change. Whilst some may prefer to be static, I would argue that life would be extremely monotonous if one repeats the same actions and that one should incorporate changes in life.
  • There are indeed a constant number of people who opt to repeat the same course of action in their everyday lives. Such people believe that change always carries with it a significant amount of stress that they have to cope with. For example, changing jobs requires people to familiarize themselves with the new environment including new bosses and colleagues. Because of such mental strain, people frequently end up being depressed after a job change. In this way, change in life occasionally brings about distress, which is why some choose to stay in their comfort zone.
  • However, I believe that people should always endeavour to challenge themselves because the ability to change is the key to success. Life is not always a linear progression and those who avoid failure also avoid success. Many successful entrepreneurs have experienced numerous failures, from which they have learnt the way to be more competitive in the market. Steve Jobs, for instance, experienced a failure of being dismissed from the very company he established because of the weak sales for a computer he designed. Yet, this public failure fueled his passion even more, allowing him to make a dramatic comeback as one of the most-renowned CEOs in the world.
  • To sum up, although some people may seek regularity in their lives to avoid unnecessary concerns, I advocate that one should always welcome change in life as this will make one’s life more successful.
  • 単語数:272ワード

6. IELTSライティングの難易度

タスク1は要点を押さえれば難易度はグッと下がる

IELTSライティングのタスク1はタスク2と違ってパターンが少なく、書くべきことも決まっているため暗記フレーズやテンプレートが使いやすいため、ひと通りしっかりと対策をすればあまり困ることはなくなります。採点の配分もタスク2の半分程度と言われているため、試験本番で、自分のベストパフォーマンスよりも少し質が下がってしまったとしても、ライティング全体のバンドスコアに大きく影響する心配はないと思っていいでしょう。ただし、絶対に押さえておくべき点ができていない場合は、十分なスコアが取れない可能性が大きくなりますので、何が重要な点なのか、何を優先的に学ぶべきなのか確認して対策をしましょう。
6.0以上を目指すのであれば、少なくとも以下の点を確認しましょう。

タスク1の基本戦略
  • 書くべき情報はすべて書く
  • タスクの種類とパターンを知っておく
  • 必須の表現と構文を覚える

タスク1 アカデミックは表やグラフのデータをまとめるのが鍵!

アカデミックのタスク1は図表を読み取って、まとめることが課題です。よって図表の読み取り能力がスコアに影響します。そのため、普段から、図表の読み取りに苦手意識を持っている方は、少し難しい課題と言えるでしょう。

例えば、棒グラフがあるとして、

グラフのまとめ方
  • カテゴリー別に目立つデータや大きな数値のデータから説明する
  • 年代の推移があるならグラフの始まりの年から説明する
  • 同じ傾向を持つカテゴリーは、同じセンテンス内でまとめる、もしくは連続して説明できる

など、「どんな順番で書くか?」「どのように説明するか?」から少し考えてから書き始めるのがいいでしょう。

また、数値や図表を説明するために適した構文があります。棒グラフや折れ線グラフ、年代別の数値の比較をする場合には、数値の増減を表す構文が必要となります。また、単なる数字を示しているのか、パーセンテージ(割合)を示しているのか、はたまた比率を示しているのかでは使うべき語句が異なります。

他にもグラフ以外でもダイアグラム(絵や図)を説明することもあります。グラフが頻出だからといって「グラフしか練習していなかった!」という方もいますが、全体の30%くらいは出題されていますので、しっかり対策をしておきたいですね。ダイアグラムではグラフでは使わない、より具体的な動詞などが必要になります。そういった構文をしっかりと使って、グラフの特徴をおさえた説明ができるかどうかが、アカデミックのタスク1を乗り越えるポイントです。

上で紹介したアカデミックタスク1の問題タイプ別に、しっかりと書き方を押さえましょう。

タスク1(ジェネラル)ー手紙のテンプレートー

ジェネラルトレーニングのタスク1の難易度はそれほど高くはありません。英語の手紙やメールの書き方の特徴をしっかりと学び、課題に合わせた書き方をすることができれば、目標点の達成はできるでしょう。

具体的にはフォーマルか、カジュアル(インフォーマル)かで、言葉遣いが全く異なります。フォーマルな手紙で友達に書くような口語表現を使ったり、カジュアルな友人への手紙で、堅苦しい挨拶などをするのは良くないということです。>ただし、手紙やメールの目的によって、語彙の選択や言い回しなどが変わってくるため、課題の読み取りとそれに合わせた適切な表現の選択が高得点の鍵となっています。具体的にはフォーマルか、カジュアル(インフォーマル)かで、言葉遣いが全く異なります。フォーマルな手紙で友達に書くような口語表現を使ったり、カジュアルな友人への手紙で、堅苦しい挨拶などをするのは良くないということです。

英語の手紙の書き方にはテンプレートがあります。また、書くべきこともあらかた決まっていますので、決まった箇所は決まったフレーズを覚えすぐに書けるようにしておきましょう。

手紙の内容として入れるべき内容
手紙に含めるべきもの
  • 宛名
  • 手紙を書いている理由
  • 詳細(タスクにて3つほど指示されます)
  • 結びの言葉
  • 署名

IELTS試験では、名前、敬称以外の宛名の部分はすでに示されています。これによりどの程度フォーマルに書くべきなのか知ることができます。

形式 具体的な
宛名の書き方
友人 カジュアル
(インフォーマル)
Dear Mary,
ファーストネームのみ
面識のある目上の相手
(名前を知っている)
セミフォーマル Dear Mr blue,
敬称+ラストネーム
面識のない相手
(名前を知らない)
フォーマル Dear Sir/Madam,
(すでにタスクに示されている)

タスク2はトピックが多様である

IELTSのライティング・タスク2で出題されるテーマは多岐に渡り、この点が、タスク2の最も難しい部分です。世の中で注目されているテーマはタスクとして出題されやすく、また、昔からずっと議論されている問題などもよく出題されます。

頻出テーマ

手紙の頻出テーマ
  • ・教育
  • ・貧困
  • ・環境問題
  • ・犯罪
  • ・観光産業
  • ・広告
  • ・文化の違い
  • ・政府の責任
  • ・芸術
  • ・お金と人々の幸福
  • ・交通機関

もちろん、テーマによって必要となるアイデア・単語も様々です。日頃からできるだけ幅広いテーマに興味を持ち、アイデアを蓄えておくことが必要です。また、テーマだけでなくそれぞれのタスクでは質問のタイプによって解答の方向性が変わります。同じ環境問題を論じるにしても、「原因と解決策」を聞かれている場合と、「どのような影響があるのか」聞かれている場合とでは解答すべき事柄が全く異なります。

「タスク2の特徴」の項目でも取り上げましたが、タスク2の質問タイプは主に以下の6種類でしたね。

質問タイプ
質問タイプ 1
To what extent do you agree or disagree?
(どの程度賛成、または反対ですか?)
質問タイプ 2
Discuss both views and give your own opinion.
(両方の意見について議論し、自分の意見を述べなさい。)
質問タイプ 3
What are the advantages and disadvantages of this?
(利点と欠点は何ですか?)
Do the advantages of this outweigh the disadvantages?
(利点は欠点を上回ると思いますか?)
質問タイプ 4
What are the causes? What can be done to solve this?
(この原因は何ですか?また解決するために何ができますか?)
*2つの質問があるタイプです。ある状況について、原因、問題、影響、解決策のどれか2つの組み合わせで聞かれます。
質問タイプ 5
Is it a positive or negative development?
(このことは、ポジティブな傾向ですか?ネガティブな傾向ですか?)
質問タイプ 6
その他の質問形式(より直接的な質問や、上記の質問の組み合わせ)

試験で初めて考えるテーマや、取り組んだことのない質問タイプがなくなるように、練習では可能な限り多くの頻出問題に取り組み、準備をしておきましょう。ライティング・タスク2の難易度を少しでも下げるためには、以下の準備はぜひともやっておきたいですね。

pop
ポプコからのアドバイス
難易度を下げるための準備として・・・
  • ・日頃から様々なテーマに興味を持ち、アイデアを考えておくこと
  • ・質問タイプに合わせた解答を意識すること
  • が大事だね!

7. 基本的な書き方

段落分けをしよう (パラグラフの作り方)

英語のライティングでは、段落分けが非常に重要です。段落の分かれ目は内容の区切りを示しますので、1つの段落には1つのまとまった内容というふうにしっかり内容を整理しましょう。IELTSライティングでも、段落分けは重要で、段落分けができていないと、バンド6.0以上の点数を取得することは困難になります。適切な段落分けができることは「エッセイの基本的な書き方を理解しているかどうか」の指標ともなります。
段落とは、複数の文が集まった文の塊を指し、パラグラフとも呼ばれます。

IELTSエッセイの場合、主に次の3つの種類に分けられます。
イントロダクション・パラグラフ
(導入部)
単にイントロダクションと呼ばれ、エッセイの最初の段落となるものです。
これからどのような議論が進んでいくのかを読み手に伝える段落です。
ボディ・パラグラフ
(本文)
単にボディとも呼ばれ、エッセイのメインの議論を展開する部分です。
IELTSのエッセイは、通常2~3個のボディで構成されます。
コンクルージョン・パラグラフ
(結論・まとめ)
単にコンクルージョンとも呼ばれ、エッセイの最後に結論をのべたり、ボディでの議論をまとめる役割を果たす段落です。

タスク2のエッセイの場合、イントロダクションとコンクルージョンにそれぞれ30-50語を使うのが好ましいです。導入やまとめでは詳細の議論をする必要がないので、短くなるのが自然です。その分、ボディには十分なワード数を使い、しっかりした議論を展開しましょう。エッセイを4段落構成にする場合は1つのボディには90-100ワードくらい使えるといいでしょう。5段落構成で書く場合は60-70ワードくらいで全体のワード数は満たすことができます。

4段落構成で書く場合
イントロダクション(30-50ワード)
ボディ1(90-100ワード)
ボディ2(90-100ワード)
コンクルージョン(30-50ワード)

5段落構成で書く場合
イントロダクション(30-50ワード)
ボディ1(60-70ワード)
ボディ2(60-70ワード)
ボディ3(60-70ワード)
コンクルージョン(30-50ワード)

トピックセンテンスを書こう!

トピックセンテンスとは、パラグラフの1番始めのセンテンスで、パラグラフの主旨を端的に述べた文です。
“Thesis Statement” と呼ばれることもありますね。
特にボディパラグラフの書き始めは重要で、トピックセンテンスがわかりやすいと読み手に与える印象が格段に上がります。IELTSエッセイでは書くことがタスクにより決まっていますので、ボディの主旨を示しているはずのトピックセンテンスにより、しっかりと解答できているかどうか判断されてしまうことになります。IELTSエッセイでは、トピックセンテンスにトピックとメインアイデアあることがわかりやすいトピックセンテンスのポイントです。
「タスクへの解答になっているか?」「そのボディで伝えたい最も重要なポイントとなっているか?」を意識しながら簡潔で明瞭なトピックセンテンスを作りましょう。トピックセンテンスがタスクや解答からブレてしまうと、「何が言いたいのか?」はっきりしないエッセイになってしまうことがあります。
トピックセンテンスがない場合やトピックセンテンスがボディの段落内で埋もれてしまっている場合などは、バンド6.0以上のスコアが取りにくくなってしまいます。そのため、トピックセンテンスで主張したいことを的確に述べるスキルを身に付けていきましょう。

以下に、トピックセンテンスの作り方の例を示してみます。

Smoking should be banned in public places. To what extent do you agree or disagree?
このタスクのトピックは「公共の場所での喫煙を禁止すること」です。自分のスタンスを “Agree” として、それに対するメインアイデア (理由) を2つ用意します。

  • ①「他の人の健康を損なうから」
  • ②「禁止することで環境を守ることにつながるから」
ボディ1、ボディ2でそれぞれ別のアイデアを展開できるように、それぞれのトピックセンテンスを作ります。
  • Body 1 のトピックセンテンス
    Smoking should be prohibited in public areas because cigarette smoke can damage the health of other people.
  • Body 2 のトピックセンテンス
    Another reason to support a ban on smoking in public places is that it leads to the protection of the environment.

いかがでしょうか?
それぞれのパラグラフでこれから始まる議論が容易に想像がつくのではないでしょうか? また、トピックセンテンスに「トピック」と「メインアイデア」が入っており、そのまま「タスクへの直接的な解答」となっているのがわかるかと思います。上手にトピックセンテンスが作れるようになると、トピックセンテンスを読んだだけで、エッセイ全体の主旨や方向性がすでに分かる状態になります。

書き言葉で書くべし

IELTSのライティングはフォーマルなライティングですので、話し言葉ではなく書き言葉を使えるほうが望ましいでしょう。
例えば、getという単語はとても便利ですが、やや口語的です。状況によって、さらに詳細の意味を表してくれる別の単語が使える場合が多くあります。例.obtain / gain / acquire / attain / receive
もちろん状況によって使い分けなければならないので、getよりも難易度は高くなりますが、語彙の幅を見せることができるいい機会になります。あまり見分けがつかない場合など、必要以上に気にする事はありませんが、より洗練された表現が選べるときにはそちらを使えるように練習しましょう。また、辞書を引いたときに、「(くだけて)〜する」のように書かれている単語は、やや口語的な表現ですので、覚えておくといいですね。

pop
ポプコからのアドバイス
省略形について
  • フォーマルなライティングでは、省略形は基本的には使わないので注意しようね〜
  • don’t → do not
  • I’m → I am
  • can’t → cannot

8. 基本的な勉強方法

書き始める前に絶対必要!「プランニング」

IELTSのライティングで高得点を取るために欠かしてはならないのがプランニングです。プランニングとは、ライティングを書き始める前に、書く内容について考えておくことです。

具体的には以下のようなことですね。
  • ・タスクで聞かれていることはなにか確認する
  • ・メインの解答は何にするか?(メインアイデア)
  • ・説明部分はどんなアイデアが使えるか?(サポートアイデア)
    - 特に具体例をイメージしておく
  • ・自分の意見(ポジションは)はどうしようか?
  • ・エッセイの構成はどのようにしようか?

プランニングが重要な理由

  • ・思考(アイデア)の整理ができ、より論理的なエッセイが書ける
  • ・途中で行き詰まらずに書けるので、タイムロスを減らすことができる

一般的に、文字数を達成できない原因はプランニング不足にあると言われています。プランニングを丁寧に行えば行うほど、思考の整理がされやすく、まとまりのあるエッセイを書くことができます。一方でプランニングが不十分だと内容を考えながらエッセイを書いていくため、途中で行き詰まったり、論旨がずれたりしがちで、結局はタイムロスにつながってしまうことがあります。特にライティングのタスク2では、目標スコアが高くなればなるほど、まとまりのある文章が求められます。そのため、闇雲につながりのない文章を並べるだけでは、文字数が達成できても、必要とするスコアの達成はできません。
練習では時間をかけてプランニングを行い、アイデアの構成を明確にしてからエッセイを書くようにしましょう。プランニング自体も練習することで上達します!

どこまで詳しくプランニングをするか?

目標のスコアによって異なるところですが、6.5以上のハイスコアを目指すなら、自分が書くことがあらかじめイメージできている状態で書き始められるのが理想です。

プランニングにかける時間

プランニングにかける時間も、目標スコアやタスクの難易度によって変わってきます。理想的には5分〜10分くらいでできるといいですね。
ハイスコアを目指す人ほど、プランニングは丁寧に行い、議論のスキをなくしてから書き始めるのが理想的ですね。私自身もそうでしたが、プランニングに15分ほどかける人もいます。そもそもプランニングがうまくできていないと、完成したエッセイもアイデアが整理されていない読みづらいものになることが多いですので、特に、7.0以上のスコアが必要な方は、少し長めに時間をかける価値はあると思います。

エッセイの書き直しをして質を高めよう!

IELTSでは、エッセイが書けるようになったら、さまざまなタスクで練習をして行くことになりますが、1回書いたエッセイをどのように扱っていますか?
ここで、もし、一度書いたエッセイを振り返らず、そのままにしておいているのであれば、非常にもったいないことです。一度書いたエッセイを使って、復習として自分で添削してみると、小さなミスに気づくこともありますし、より良いエッセイの構成が考えられることもあります。また、取り組んでみた課題のモデルエッセイや他の方が書いたエッセイに目を通してみると、また別の視点から課題を捉えることもできるようになります。
このように、アウトプットをしたあとに、多くのインプットを経て、新たに同じ課題でエッセイを書いてみるとより質の高いエッセイを書くことが可能です。そのため、これまでに取り組んだ課題は、そのままにせず、何度も繰り返しエッセイを書いてみて、一つのエッセイの質を高めるような学習をしましょう。

エッセイのアイデアを貯めよう

先に述べたように、ライティングのタスク2の課題は多岐に渡り、それがタスク2の難易度を高めている要因です。そのため、普段から色々なアイデアを考えておくことが非常に重要です。このような取り組みが、エッセイのプランニングにかける時間を短縮することに繋がり、内容の濃いアイデアでエッセイを仕上げることを可能にするのです。エッセイのアイデアは、スピーキング対策にも繋がるため、アイデアを考えておくことはIELTS全般の対策として肝心なことです。日々の練習問題で一度解いたタスクについては、他にどのような考え方ができるか、どのようなアイデアがあるのかなどを考え、ノートにまとめておくようにしましょう
このようにアイデアを貯めながら勉強を進めていくことが、効率的なIELTS対策と言えます。

独学の限界を感じたら。。

ライティングの勉強を始めてみると、どうしても独学の限界を感じることがあります。その理由は主に2つあります。

独学が難しい理由
  • ・エッセイには1つの正しい答えというものが存在しない
  • ・なぜ自分のライティングがこのスコアなのかわからない
  • ・どうすればスコアが上がるのかわからない

独学の場合アイデアを増やしたり、問題の傾向を知ったり、論理的なエッセイの構成を学ぶことはできます。しかし、エッセイには一つの答えが存在しないため、自分のエッセイがどの程度の点数であるかという判断は一人ではできません。試験を受けてみても、「どこが良くてこのスコアが取れたのか?」「どこが悪くて上のスコアが取れないのか?」わかりませんよね。特に何度も受験して同じスコアから変わらない場合は、一体どうしたらスコアを上げることができるのか全くわからず、途方に暮れてしまうわけです
IELTSのバンドスコアは、IELTS専用のバンドディスクリプターに基づき採点されていますが、これは専門の知識を持った試験官だからできることで、学習者自身で、採点基準を正しく理解して、エッセイを書くことは非常に難しいのです。
ライティングを効率的に勉強したいと考えているのであれば、IELTSのライティングの採点基準をしっかりと把握しているIELTS専門の先生のフィードバックが必要でしょう。そのような先生のアドバイスは、バンドディスクリプターに基づいたアドバイスなので、目標スコアのためのポイントを教えてくれたり、適切な勉強方法を指導してくれたりと、IELTSのライティングに特化した学習方法が学べます。このような機会を利用することで、独学では達成できなかった点数を目指すことができるでしょう。

9. ライティングを試験時間内に終わらせるコツ

ライティングで使う構文に慣れておこう

IELTSのライティングで、時間内書ききれないという方は、文章の組み立てに時間がかかってしまっている可能性があります。このような受験者は、エッセイを書く際に使いやすい構文を把握しきれていなかったり、正しい構文を覚え切れていなかったりする傾向にあります。そのため、ライティングでよく使う構文については、何度も練習を重ね、自由自在に使いこなせるように練習しておきましょう。
使いやすい構文には次のようなものが例としてあげられます。

理由やメインアイデアを紹介する
  • ・The main reason why …SV(O/C)… is that …SV(O/C)…
  • ・…SV(O/C)… because …SV(O/C)…
解決策を紹介する
  • ・One possible solution is that …S V(O)…
  • ・In order to solve this, …S should V(O)…
他者の意見を紹介する
  • ・Some people argue that ...
  • ・It is commonly believed that ...
自分の意見を紹介する
  • ・I believe that ...
  • ・In my opinion, ...
  • ・My view is that ...
具体例を示す
  • ・For example, ...
It構文
It is 形容詞 (+ 人) + to不定詞
(人が)〜〜(to不定詞)するのは(形容詞)だ。
  • ・It is important for children to start learning English as early as possible.

このような表現をおおよそ20-30個用意しておくことで、ライティング試験当日には迷いなくエッセイを書き始めることができるでしょう。また、構文を覚えておくことで、文章の組み立てにかかっていた時間をアイデアを考えることに費やせるようになるので、ライティングにかかる時間を短縮することにも繋がります。

見直し時間を必ず取ろう!

IELTSライティングはタイムプレッシャーが非常に大きな試験です。
1時間の制限時間内に、150ワード以上のタスク1と、250ワード以上のタスク2、2つのタスクをこなさなくてはなりません。特にタスク2はアイデアや構成を考えて議論を組み立てなければならないので、ほとんどの方は時間に余裕がなくなります。このため、かなり急いで書きますので、レポートやエッセイには、どうしてもミスが起こってしてしまいがちです。しかし、IELTSでは文法や語彙用法のミスを減らすことが非常に重要です。特に、自分が知っているのに間違えている箇所は、「見せる必要のないミス」です。ミステイクが多いというだけで、語彙・文法の印象は下がってしまいますので徹底してなくしておきましょう。ミステイクを減らすためには、最後の2分間を、必ずチェックの時間に使うことが大切です。複数形の “s” 抜け、冠詞 “a” “the” の抜け、三人称単数の区別 (is/are, has/have)、時制の誤りなど、落ち着いて考えたら間違えなくてもよいミステイクを正しておくことで、ライティング全体の印象が大きく変わります

10. 文字数の達成とその対策

ライティングで使う構文に慣れておこう

IELTSのライティングには最低ワード数の指示があります。
タスク1:150ワード以上
タスク2:250ワード以上
ワード数が足りない場合は、「タスクを完成できていない」と評価され、スコアにも大きく影響することがありますので、最低のワード数は必ず達成しましょう。ただし、IELTSライティングは、長く書きすぎても不利です。
ついついたくさん書いてしまい、気がつくと300ワード以上になっている方もたまにいらっしゃいますが、ライティング試験ではワード数が長くなればなるほどミスを露呈しやすくなります。また、IELTSライティングでは250ワードあれば十分に議論ができる内容のタスクしか出題されません。長く書いても不要な部分が多い場合はやはりスコアにも良い影響がありません。長く書く時間があるのであれば、その分をプランニングに使い、論理構成のしっかりしたライティングを目指すのが得策でしょう。目安として、タスク1では160-170ワード、タスク2では260-280ワードくらいが書けるようにしておくと安全ですね

試験中の時間配分は?

IELTSのライティング試験では、タスク1よりもタスク2の方が採点の比重が重く重要とされています。そのため、基本的にタスク2を優先して取り組むようにしましょう。実際に、タスク1がどれだけ上手に書けていたとしても、タスク2が目標スコアに届いていなければ、ライティングで目標スコアを取得するのは困難です。タスク1のスコアがタスク2のスコアの2つ上くらいになってはじめて、トータルスコアを上げる助けになってくれるようです。もちろん、だからといって、タスク1が全く書けていないのも問題です。タスク1では、最低でも目標スコアの-0.5~1.0くらいを達成できるように取り組みましょう。それ以下になると今度はトータルスコアを下げる可能性が出てきます。時間も20分はかけないように15~18分くらいを目安に練習しましょう。

「タスク1は無難に、素早く仕上げる」練習が必要です。
試験中、どうしてもタスク1に時間がかかってしまい、時間配分をコントロールするのが難しいという方は、タスク2から取り組むといいでしょう。最悪の場合、タスク1が少し途中になってしまったとしても、タスク2が完成していることは、スコア達成には非常に重要な要素です。もちろん、両方しっかり書ききる練習をして、時間配分も上手にできるよう対策しておきましょう!

各タスクの理想的な時間配分
タスク1:15〜17分
タスク2:40分強

ペーパーベースの試験では解答用紙の行あたりの文字数の平均を知っておこう

IELTSにはペーパーベースとCDIの2つのIELTSがあります。CDIの特徴については、前述した通りですが、もしペーパーベースのIELTSを受験しようと考えているのであれば、解答用紙の特徴をしっかりと把握した上で、試験に臨みましょう。

特に次の3つについて理解しておくことが大切です。
  • 解答用紙の行数は表面15行(実際に書くのは14行)
  • 自分の筆跡での1行あたりの平均語数
  • 目安の分量:タスク1は裏面約2行目まで/タスク2は裏面約15行目まで

ライティングの解答用紙は表面15行であることを覚えておきましょう。しかし、実際には段落の間に1行、行間を開ける方が多いので、表面に書ける行数は13~14行となります。また、一般的な文字の大きさの方であれば、1行あたりの語数は9~11ワード程度です。文字の小さな方であれば、14~15ワード、逆に文字の大きな方であれば、8~9ワードのこともあります。平均的な文字の大きさの方であれば、表面で130~140ワード書くことができますので、タスク1を解答する場合は、表面だけでは語数が足りず、裏面の2~3行目で書き終われると、おおよそ160~170ワード程度の分量が書けるでしょう。

11. IELTS試験を受ける前に是非知っておきたい3つのこと

ライティングは4科目の中で最も難しい科目である

ライティングはIELTSの4科目の中で最も平均点の低い科目です。2019年のライティング(アカデミック)の世界平均スコアを見ると、リスニング、リーディング、スピーキングについては、だいたい平均6.0前後であるのに対して、ライティングでは、男性が5.62、女性は5.70です。このことから、ライティング試験は他の科目よりも難易度がやや高めだということがわかります。
また、日本人だけで見ると、リスニングが5.9、リーディングが6.1であるのに対し、ライティングとスピーキングはともに5.5ですので、アウトプット科目は、私たち日本人にとっては特に難易度が高く感じられると言えるでしょう。
ライティングには正解が存在しないという特徴も、ライティング試験自体の難易度を高めていると言えます。
点数が伸び悩みやすいライティングの特徴を把握した上で、どのような対策をしていくのか計画を立てて、勉強に取り組みましょう。

ライティングの添削サービスの利用と注意点

最近はオンラインのライティングの添削サービスが増え、大変利用しやすくなりました。一般的に、このようなサービスは価格が安価で、手軽にライティングのフィードバックをもらうことができます。英語の文法や語彙を添削してもらいたい場合には、非常に有効なサービスです。ただし、IELTSライティングの評価をしてもらいたい場合は注意が必要です
まず、IELTSの講師は採点をしてはいけないことになっているので、IELTS講師が担当している場合は採点は基本的にしてもらえません。IELTSの採点を返却してくれるサービスは、IELTSの講師ではない講師が採点をしていることになります。自分の知っている信頼できる講師であれば問題ないですが、オンラインの添削では誰が採点しているかわかりませんので、スコアリングサービスがあってもどの程度信用できるかわかりません。また、フィー ドバックの内容が定型文の組み合わせであったり、採点も甘めである場合もあるので、ご自身の現状とニーズに合わせて有効的に活用するのがいいでしょう。

添削サービスではないですが、唯一、IELTSのスコアを知りたい場合に信頼できるサービスが、IELTS Progress Check です。もちろん模試ですので正式なスコアとして使うことはできませんが、公式の模試なのでかなり正確なスコアリングが期待できます。英語の公式ページもありますが、日本語だとIDP (IELTS公式テストセンター) のページの説明が見やすいかと思います。

勉強方法は、目標に対してどのくらいの時間をかけられるかで選ぼう

IELTSを受験されている方々は、IELTS受験の目的に移住や大学院留学を目標としている方が多いと思います。忙しいスケジュールの中、目標とすることの手続きなども合わせてIELTSの勉強をしなければいけないため、多くの方があまりIELTSに時間をかけることができないように感じます。しかし、その忙しい日程のなか独学で勉強を続け、何度もIELTSを受験した結果、なかなか目標の点数に到達できすIELTSの壁にぶつかってしまう方も少なくはありません。
ライティングというスキルの性質上、独学には限界があるため、IELTSの受験をなるべく短い期間で終わらせようと考えている方は、早めに専門家からのフィードバックをもらい、短期間で集中して取り組むことをおすすめします

勉強方法 どんな人に向いている?
参考書・問題集
  • ・目標達成期日まで猶予がある
  • ・独学が得意
  • ・ひとりでもモチベーションを維持できる
  • ・目標スコアは6.0まで
オンラインコミュニティ
/ 学習グループ
  • ・目標達成期日まで猶予がある
  • ・独学はできるが、仲間がほしい
  • ・ひとりで勉強しているとついサボってしまう
  • ・始めるきっかけがほしい
  • ・情報を確かめたい
  • ・目標スコアは6.5まで
IELTSを楽しく学ぶ!オンラインサロン「IELTS SQUARE 」はこちらから
IELTS専門のスクール
  • ・目標達成期日まで猶予がない
  • ・何度か試験は受けているが、スコアが伸び悩んでいる
  • ・ハイスコアが必要
  • ・独学は苦手で、どこから手を付けていいかわからない
  • ・IELTS初心者で基礎から教えてほしい
  • ・実際にスコアを達成した人から直接アドバイスがほしい

12. 知っているだけでスコアを伸ばせる2つのこと

ライティングのテンプレートは使うべき?

インターネットを見ると、IELTS対策用のテンプレートを見つけることができると思います。テンプレートの使用については、目標点数次第で異なるため、ご自身の目標点を考慮に入れてテンプレートをどの程度使用するのか考えてみましょう。

目標スコア6.0までの方

目標スコア6.0までの受験者の場合は、テンプレートを使用しながら、制限時間内に語数を達成することを目指しましょう。テンプレートを活用することで、比較的早い段階から、一人でエッセイを書けるようになります。中には、インプットを大切にし、語彙の暗記やモデルアンサーの勉強に重点を置いている方もいますが、それではいつまでたっても、自分でエッセイを書くことができません。短期間でIELTSの目標点数を達成するためには、テンプレートを使用しながら、エッセイの基礎基本を身に付けていくこと先決です。

目標スコア6.0~7.0の方

目標スコアが6.0~7.0の受験者の場合、テンプレートを使用してもいいですが、使いすぎると内容が犠牲になってしまうので、使用は最小限にしましょう。6.0以上のスコアを目指す場合は、エッセイの内容や議論がより重視されるため、テンプレートに頼ってしまうと、課題に正しく答えられないだけでなく、自分の英語力や論理性を示すことができなくなってしまいます。そのため、6.0以上のスコアを目指す方は、テンプレートに頼りすぎないように注意しましょう。

目標スコア7.0以上の方

目標スコア7.0以上の受験者の場合は、十分な英語力を備えていますので、テンプレートは極力使わず、オリジナルの英語で英語力を見せましょう。テンプレートの使用だけでは表現できない少し難しい構文や、高度な語彙の使用が、高いバンドスコアには非常に重要となってきます。

暗記した文章は減点対象になる?

IELTSのライティングでは構文を覚えることは、ライティングのスピードをあげることに効果的です。しかし、文章をまるごと暗記することはおすすめしません

IELTSライティングのバンドディスクリプターを参照すると、暗記された文章 (memorised phrase / sentence) について、極端な場合はスコア0となると明確に記載されています

試験官は、目の前の文章が丸暗記されたものなのか、その場で考えて書いた文章なのかを見極めるトレーニングを受けているため、暗記は点数に直結しません。

このような理由から、日々の学習ではいいエッセイを暗記することに時間を費やすのではなく、使いやすい構文をある程度覚え、プランニングで考えたアイデアと構文を合わせ、一つひとつのエッセイを丁寧に考える練習を積み重ねていきましょう。

13. まとめ

IELTS試験の4技能のうち、ライティングは最も難易度が高い試験です。データを見ると、第一言語が英語の受験者でもライティングのスコアは平均して6.5ということですので、英語学習者の私達にとって難しいのは当然です

ただ、目標スコアによっては少しコツや注意点を知るだけで、スコア達成が圧倒的に早くなるケースもあります。必要なのは、自分の現在のレベルを把握することと、目標スコアまでの具体的な対策や勉強方法を知ることです

これはひとりひとり状況が異なるためどうしても一口でお伝えすることができませんが、もしライティングで悩んでいるなら、まずはプロに相談してみるとことで、今後の道が見えてくるのではないかと思います

IELTSの実践的な学習は、みなさんがIELTS試験で成功して、留学や就職という次のステップに進んだときに、必ず役に立ってくれるものになるでしょう。ここで紹介した情報が少しでもお役に立てば幸いです。

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