ライティングサミット講義資料(Unit 10)

すべてを損得で考える危険性

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エッセイではさまざまなことを議論しますが、物事を常に「損か得か」で判断してしまう人が少なくありません。特にビジネスの世界に長くおられる方や経営者の方は、「費用対効果」や「リターン」を重視する考え方が染み付いているため、あらゆるテーマで損得勘定が顔を出しがちます。しかし、説得力のあるエッセイを書く際には、すべてを損得で考えることは危険です。

なぜなら、損得だけで考えると、偏った議論になり、深い洞察や理解を欠くことがあるからです。特に、倫理的な問題や社会的な責任について考える際には、単なる経済的な視点だけでは不十分な議論になってしまいます。

例えば、以下の回答を考えてみましょう。

  • Developed countries should provide financial aid to developing countries because, in the long run, it benefits their own economies. By helping these nations develop their natural resources, such as oil and minerals, developed countries can secure a stable and affordable supply of essential commodities. This reduces market volatility and strengthens energy and resource security. Furthermore, as developing countries grow economically, they become new markets for goods and services from developed nations. Therefore, financial support is not merely an act of charity but a strategic investment that promotes global stability and mutual economic prosperity.
  • 先進国は、長期的には自国経済に利益をもたらすため、途上国に財政支援を行うべきです。これらの国々が石油や鉱物などの天然資源を開発する手助けをすることで、先進国は重要な商品を安定的かつ手頃な価格で供給できるようになります。これにより市場の変動が減少し、エネルギーと資源の安全保障が強化されます。さらに、途上国が経済的に成長することで、先進国の商品やサービスの新しい市場が生まれます。したがって、財政支援は単なる慈善行為ではなく、世界的な安定と相互の経済繁栄を促進する戦略的投資なのです。

これは、以下のタスクに対して書かれたエッセイの一部です。

  • Given the limitations in resources, it is impractical for governments to support the entire global population, and they are therefore justified in directing their attention to internal affairs. To what extent do you agree or disagree?
  • 資源に限りがあるため、政府が世界中の人々を支援することは非現実的であり、したがって政府は国内問題に注力することが正当化されます。あなたはどの程度同意しますか?

このエッセイは、一見よくまとまっているように見えるかもしれません。しかし、「先進国が発展途上国を援助すべきか」というテーマに対して、「そのほうが自分たち(先進国)にとって得だから」という理由だけで議論をしてしまっている点に注目してください。

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この記事はライティングサミット受講生限定記事です。

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Hibiki

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,000名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住13年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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