ライティングサミット講義資料

Unit 2: 利点ではなく強い根拠を

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IELTSのライティング・タスク2ではエッセイを書きますが、好き勝手に意見を述べるだけでは目標とするスコアを取ることは難しいのが現状です。なぜなら、IELTSでは「タスク」が与えられており、そのタスクに「いかに正確に」「必要十分に」応答しているかで「Task Response」などのスコアが決まるからです。

ライティング・タスク2

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しかし、往々にして受験生は「利点を述べる」ことに重点を置いてしまいがちです。もちろん、利点・欠点を考察することが求められているタスクでは問題ありませんが、そうではないタスクであっても「利点・欠点」から考えてしまうと、主張を裏付ける根拠が弱くなってしまいます。

例えば、以下のタスクがあったとしましょう。

  • Some people believe that an efficient public transport system is the most important factor in the development of a modern city. Others argue that other services should take priority. Discuss both views and give your opinion.
  • 効率的な公共交通システムは、現代都市の発展において最も重要な要素だと考える人もいます。一方、他のサービスが優先されるべきだと主張する人もいます。両方の意見を議論し、自分の意見を述べてください。

このタスクでは、都市の発展において「効率的な公共交通システムが最も重要な要素であるか」を考えることが求められています。しかし、受講生の多くは、以下のような回答を書いてしまいがちです。

  • Some people believe that an efficient public transport system is the most important factor because it reduces commuting stress. If the governments invest in public transport, people will find it more convenient to commute. As a result, they can save time and reduce stress.
  • 効率的な公共交通システムは、通勤ストレスを軽減するため最も重要な要素だと考える人もいます。政府が公共交通に投資すれば、人々は通勤がより便利になるでしょう。その結果、時間を節約し、ストレスを軽減できます。

もちろん、(目指すスコアによっては)このように議論を展開するのも悪いことではありません。しかし、よりハイレベルのスコアを狙う場合には、このように「利点」を考えるだけでは「タスクに対する正確な応答ができている」とは言えません。なぜなら、このような議論は「利点」を述べるだけであり、なぜ「効率的な公共交通システムが最も重要な要素であるか」を説明していないからです。

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利点を述べるだけでは不十分な理由は、ボディ1で1つ目の考え方の利点を、ボディ2で2つ目の考え方の利点を述べたとしても、最終的には「なぜその意見が他者を上回るのか」の根拠を示すことができないからです。特に、上で紹介したように「最も」というような強い表現を伴う場合には、その根拠を示すことが大変重要です。

言い換えるならば、公共交通システムにお金を投資することで得られる利点があるのはある意味当然です。お金を投資しているわけですからね。もちろん、別のことにお金をつかえば、それはそれで利点があるでしょう。このようにそれぞれ投資をすればそれなりの利点があることは、どちらの意見の人も分かっている(共通の認識がある)と考えるといいでしょう。

そうすると、「効率的な公共交通システムが最も重要な要素である」と主張するためには、他のサービスに投資をすることでもたらせる利点よりもがあるということを示す必要があります。この根拠がないと、単なる「利点」の羅列になってしまい、議論が平行線に終わってしまう可能性が高いのです。

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この記事はライティグサミット受講生限定記事です。

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Hibiki

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,000名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住13年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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