解答例付!確実に20分で終わらせよう!
すべての問題タイプを熟知しておこう
ジェネラル・モジュールでは、ライティングのタスク1の試験で、約20分で指定されたタスクに対して150語以上の手紙を作成します。配点はライティング試験全体の3分の1を占めるとされており、タスク2に比べると配点が低いものの、 しっかりと対策をしておかないとせっかくのタスク2の足を引っ張ってしまうことになります。この記事では、ジェネラル・タスク1対策の総まとめとして、採点基準や基本的な構成方法から問題タイプ別の書き方、さらにはモデルアンサーまで、ライティング・タスク1対策に必須の情報をまとめました。ぜひ最後までお読みくださいませ。
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ライティングタスク1の試験は、アカデミック試験とジェネラルトレーニングで内容が異なります。アカデミック試験ではグラフや図表を見てレポートを書き、ジェネラルトレーニングでは与えられた状況に合わせて手紙を書きます。どちらの試験も、150ワード以上を書く必要がありますが、タスク2と比べると採点の比重が軽く、1対2程度とされています。このため、ライティング試験時間60分のうち、20分以内で書き切るよう推奨されています。
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ライティングのタスク1は、以下の4つの項目を採点されます。
採点基準 | 詳細 |
---|---|
TA (Task Achievement) 課題の達成度 | アカデミック:全体の傾向、重要なポイントを押さえているか ジェネラル:手紙の目的が明確で、目的に合わせた文調で書かれているか |
CC (Coherence and Cohesion) つながりと一貫性 | 情報が整理されているか 接続詞やつなぎ言葉が効果的に使われているか |
LR (Lexical Resource) 語彙力 | 語彙の豊富さと正確さ |
GR (Grammatical Range and Accuracy) 文法の範囲と正確さ | 文法・構文の豊富さ、正確さ 単文だけでなく、重文、複文が使われているか |
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ジェネラル試験では、150語以上の手紙を書くことが求められます。
タスクで与えられた状況に合わせて手紙を書く必要があります。ただし、タスクで与えられる状況は大まかなポイントだけなので、詳細は自分で考える必要があります。また、英語の手紙にはある程度の形式があるため、相手に失礼のないように形式に沿って書くことが重要です。
ジェネラル試験のタスク1で、は以下のような内容が出題されます。
手紙の内容 | 詳細 |
---|---|
苦情の手紙 | 購入した品物が壊れていた(返金または交換を求める) サービスに不満があった 隣人が騒音を立てている |
求人への応募 | 仕事に応募するために、応募の理由や経歴、自分の長所などを説明する |
何かを要求する手紙 | ホテルや交通機関に忘れ物をした 旅行中の紛失物について保険会社に連絡する 事故の後保険会社に連絡する |
感謝の手紙 | サービスがとても良かった トラブルがあったときに助けてくれた |
謝罪の手紙 (埋め合わせ、代替案の提示) | 物を壊してしまった 予定を変更しなければならない |
提言・進言の手紙 (雑誌に記事を投稿することもある) | 自分の住む街の問題点を指摘し、改善案を提示する サービスについて改善案を提案する |
招待状 | 誕生日パーティーなどに招待する |
アドバイス | 旅行のプランについて、留学先の土地の情報について、友人にアドバイスを求める。または友人へ助言をする |
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ジェネラルのタスク1では、相手や状況に合わせた文調で書くことができているか採点されます。日本語の手紙と同じように、相手に失礼のないように、知らない相手や目上の相手には、丁寧な表現を使う必要があるということです。また、親しい間柄の友人に対しては、丁寧すぎる文調では逆に不自然ですので、よりカジュアルな表現を使う必要があります。
基本的には「友人に宛てた手紙」のみ、インフォーマルの形式、つまりカジュアルな文調で書き、それ以外はフォーマル、またはセミフォーマルの形式、つまり丁寧な文調で書きます。
フォーマル・セミフォーマルの手紙の方が出題の頻度が高いので、しっかり対策をしておく必要があります。ただ、実生活で使われる定型文も多いため、暗記しやすい課題とえます。
インフォーマルな手紙は口語的な、カジュアルな文調で書くことができますので、課題としての難易度は易しいと言えますただし、覚えるべき明確な定型文があるわけではないので、ハイスコアを狙う場合は、カジュアルでありながらハイレベルの語彙表現の選択が難しくなると言えるでしょう。
どのタイプの手紙を書くのかは、相手が誰であるかで判断できます。また、どのタイプで書くのかにより「宛名」と「結びの言葉」が変わりますので以下の表を参照してください。
最近は、インフォーマルレター以外は、「宛名」が既にタスクの中で指示されているようです。
フォーマルレター | セミフォーマルレター | インフォーマルレター |
---|---|---|
名前を知らない相手 | 名前を知っている目上の相手 | 友人 |
Dear Sir/Madam, | Dear Mr. Smith, (Dear + 敬称 + Last name) | Dear Mary, (Dear + First name) *敬称なし |
Yours faithfully, Faithfully, Best regards, | Yours sincerely, Sincerely, Best regards, Kind regards, | Best wishes, All the best, Thanks, Lots of love, |
*“Best regards”、“Kind regards” はビジネスメールで一般的に使われます
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実際のタスクは以下のように提示されます。与えられた情報だけでは詳細はわかリませんので、いつ訪問する予定だったのか、なぜ日程を変更しなければならないのかなどの部分は自分で考えて書きます。
宛名は指定されていません。「Dear ...,」だけ与えられており、友人に宛てた手紙なのでインフォーマルレターということがわかります。インフォーマルレターの宛名は、「Dear+ファーストネーム(敬称なし)」なので、名前を考えてDear Mary, のように書き始めましょう。
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英文の手紙は、基本的には以下の構成で書きます。ここでは、上に示したセミフォーマルレターのタスクを使って、基本の書き方を説明します。
差し出す相手に合わせて宛名を書きます。
フォーマルレターと、セミフォーマルレターはタスクに指示がありますので、そのまま書き写します。
インフォーマルレターのみ、ファーストネームを考えて付け足します。
手紙の形式として、宛名の最後にカンマを忘れないようにしましょう。
フォーマルレター | セミフォーマルレター | インフォーマルレター |
---|---|---|
名前を知らない相手 | 名前を知っている目上の相手 | 友人 |
Dear Sir/Madam, | Dear + 敬称 + Last name | Dear + First name (敬称なし) |
あり | あり | なし( Dear ..., ) |
Dear Sir/Madam, | Dear Mr. Smith, | Dear Mary, |
まず、なぜこの手紙を書いているか、という手紙の目的を書きます。
上のセミフォーマルレターのタスクを例に挙げて考えてみましょう。以下のような説明です。
(例)仕事に役に立つコースを見つけたため、会社からのサポートについてお伺いしたく、この手紙を書いています。
I am writing this letter to inquire about support from my company as I have found a course that will be useful for my work.
また、必要に応じて、自分が何者なのかという自己紹介を書きましょう。
手紙の目的がわかりやすいように、自分の立場を示すためですので、たくさん書く必要はありません。仕事上の手紙なら自分の役職など、役所宛の手紙なら〇〇の住人であること、大家宛の手紙なら〇〇号室のテナント(入居者)であること、教授宛の手紙なら〇〇学部の学生であること、などを書きます。
お店の商品やサービスについての手紙では、手紙の目的を書くことで利用者の1人であることがわかります。
自分の名前を書くだけなら、最後の署名で分かるので、名前以外の情報が重要です。
ただし、インフォーマルレターでは、相手は友人ですので、改まった自己紹介は必要はありません。
(例)私は営業担当者で、月に何度かフランスの取引先と打ち合わせや交渉を行っています。
As a sales representative, I have meetings and negotiations with our French business partners several times a month.
ここで、いよいよ内容を書いていきます。タスクで与えられている箇条書きの内容を詳しく書いていきます。具体的な状況は自身で作り上げて構いません。通常は箇条書きの順番で書くと書きやすい構成になります。必要に応じて、内容に合わせて段落を分けて書くと良いでしょう。
それぞれの箇条書きの指示について以下に、詳細内容の例を挙げます。
give details of the course | |
---|---|
ビジネスフランス語コース | a business French course |
期間 | from June 1st to June 30th |
say how the course would be useful | |
---|---|
ビジネスフランス語コースフランスの取引先とのコミュニケーションをより効果的にする | communicate more effectively with our French business partners |
交渉を成功させ、取引先との関係を向上する | successful negotiations and improve our business relationships |
ask if the company could pay the course fees | |
---|---|
会社がコース費用を負担してもらえるか尋ねる | ask if the company could pay the course fees |
最後に、手紙の目的を再度述べ、返事を待っています、と表明します。
これにより、受け取った側には、何を求められているかが明確になります。また、返事を頂けることを期待していることも伝えることができます。
(例)コースへの参加が、業務に大いに役立つと確信しておりますので、費用のサポートをいただけるかどうか、ご検討いただければ幸いです。お返事をお待ちしております。
I firmly believe that participating in this course will be greatly beneficial to my work, so I would appreciate it if you could consider supporting the cost. I look forward to your reply.
最後に、自分の名前を書きます。フォーマルレターとセミフォーマルレターでは、結びの言葉として Yours faithfully (名前が不明な場合)、または Yours sincerely (名前がわかる場合)を書き、その後ろに自分の名前を書きます。
インフォーマルレターでは、自分の名前のみ、または Best regards, Kind regards, Best wishes のいずれかと自分の名前を書きます。
フォーマルレター | セミフォーマルレター | インフォーマルレター |
---|---|---|
名前を知らない相手 | 名前を知っている目上の相手 | 友人 |
Yours faithfully, (名前) |
Yours sincerely, (名前) |
Best regards, (名前) Best wishes, (名前) |
07
上の書き方や詳細を反映し、モデルアンサーをご紹介します。
英語の手紙は「見た目」も重要です。上のモデルアンサーのように、宛名、内容ごとのボディパラグラフ、締めの挨拶、結びの言葉、署名は全て改行しましょう。美しい、読みやすいレイアウトで書くことは、相手への礼儀と思いやりです。
ジェネラルのタスクでは、手紙の中に含めるべき内容が箇条書きでいくつか指定されています。回答を作成する際は、箇条書きの内容を全て、わかりやすく含めるようにしましょう。1つでも入っていない内容があると、タスクに十分に回答していないと見なされ、Task Achievement (タスクの達成)で6以上を満たすことができません。
現実の手紙では、特にビジネスレターなどでは、内容をわかりやすくまとめるために箇条書きを使うことがあります。しかし、IELTSの試験では箇条書きでは書かないようにしましょう。このタスクでは、その状況にふさわしい英語表現でコミュニケーションを取ることを求められており、箇条書きでは判断ができないからです。必ず、箇条書きではなく、文章を使って表現をしましょう。
英語の表現ではアポストロフィーなどを使って表現の省略をすることがありますが、フォーマルな内容では省略をせずに書きます。
❌ don’t ⇨ ⭕️ do not
❌ I’d like to ⇨ ⭕️ I would like to
❌ I’m gonna ⇨ ⭕️ I am going to
インフォーマルのレターでは省略形を使っても問題ありませんが、特にスコアが良くなることはないので、基本的に省略形を使わないようにしておくと安全です。
現実の手紙と違い、英語表現を評価するための試験ですので、手紙の内容のみを書くことが求められています。住所や電話番号などは必要ありません。もし書いたとしてもワード数としてカウントされませんので注意が必要です。
日本語同様、友人や家族に当てる手紙は、フォーマルの手紙のような形式ばった構成を取る必要はありません。
” I am wiring to -—”のようなフォーマルな表現ではなく、できるだけ口語に近いカジュアルな表現を使いましょう。フォーマルすぎる表現を使うと、手紙の形式、使うべき文調を理解していないと捉えられてしまうリスクがあります。
友人同士なので次のような挨拶から始めると良いでしょう。
Hi, it's been a while since we last met!
Hi, it's been a long time since we last saw each other!
締めの挨拶も、カジュアルな表現で書きましょう。日本語の手紙と同じように、「次に会うのが楽しみ。」「お返事待っているね。」など、友人に対しては、次のような気軽な挨拶で終わります。
See you soon!
I’m looking forward to seeing you!
I can’t wait to see you then!
以下に、便利な定型表現を紹介します。ぜひ覚えて使ってみましょう。
日本語 | 表現 | 例文 |
---|---|---|
〜するために(目的で)この手紙を書いています | I am writing (this letter) to + 動詞 | I am writing to inquire about... (問い合わせ) I am writing to complain about... (苦情) I am writing to request more information about... (要求) I am writing to express my gratitude for... (感謝) I am writing to apologize for... (謝罪) |
〜についてこの手紙を書いています | I am writing with regard to + 名詞 I am writing in regard to + 名詞 |
I am writing with regard to the recent job opening that was advertised on your website.
(求人応募) I am writing to you with regard to a lost property. (忘れ物) I am writing in regard to the quality of the product that I purchased from your company. (苦情、感謝) I am writing in regard to a problem in the transport system in Adelaide. (問題点の指摘) |
日本語 | 例文 |
---|---|
ご連絡をお待ちしています。 | I am looking forward to hearing from you. I look forward to your reply. |
早急に対応をお願いします。早急な対応に、(前もって)感謝します。 | Thank you in advance for your prompt attention to this. |
さらに情報が必要でしたら(ご不明な点がございましたら)、遠慮なくお知らせください。 | Please do not hesitate to contact me if you need further information. Please feel free to contact me if you have any further questions. |
この問題を詳しく話し合うため、ご連絡ください。 | Please contact me to discuss this matter further. |
—-して下さいましたら、大変嬉しく思います。 | I would appreciate it if you could consider my request. I would be grateful if you could give me an opportunity for further discussion. |
お忙しい中、ご対応いただきありがとうございます。 | Thank you for your time and consideration. |
ご不便をおかけし、申し訳ありません。 | I apologize for any inconvenience this may have caused. |
~に対し、心より感謝申し上げます。 | I would like to express my sincere gratitude for... |
この件についてご理解いただき、ありがとうございます。 | I appreciate your understanding in this matter. |
インフォーマルレターでは、口語的な表現を使うためあまり手紙ならではの定型表現はありません。気軽な言葉遣いで親しみを込めた表現が使えるといいですね。
使える箇所 | 表現 |
---|---|
元気? | How are you? How have you been? How are you doing? How's it going? |
久しぶりだね! 前にあってからしばらくぶりだね! | Hi, it's been a while since we last met! Hi, it's been a long time since we last saw each other! |
元気なことを願うよ。 | I hope you are doing well. |
…をしたい | I would like to... |
…ありがとう | Thank you for... |
きっと楽しいよ! きっと気に入ると思う! | I'm sure you will enjoy it! I think you will really like it! |
次に会うの楽しみにしてる! | See you soon! I'm looking forward to seeing you! I can't wait to see you then! |
…楽しんでね! | Enjoy...! |
万事が上手くいきますように(結びの言葉) | All the best, |
あなたの友達(結びの言葉) | Your friend, |
じゃあね(結びの言葉) | Cheers, |
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