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お金について気軽に話すように
なった理由と傾向


一部の文化ではダブーだったお金の話

お金について気軽に話すようになった理由と傾向

ライティングの出題例

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お金に関する問題はこれまでにもたくさん出題されていますが、直近のIELTSライティングで出題されたとされるこちらの問題はやや傾向が違います。 「お金について気軽に話すようになった理由と傾向」について問う問題で、非常に難問と言えます。 ライティングサミット第41週で取り上げましたが、今回の記事ではこのタスクに関してアイデアや表現などを一緒に学んでみましょう。

  • In many countries, people increasingly talk about money such as how much they earn or how much they pay for things in their daily conversations. Why is this the case? Is this a positive or negative trend?

お金について気軽に話すようになった理由

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  • In many countries, people increasingly talk about money such as how much they earn or how much they pay for things in their daily conversations. Why is this the case? Is this a positive or negative trend?

まずは、お金について気軽に話すようになった理由について、アイデアを考えてみましょう。 ぱっとアイデアがでてこないかもしれませんが、一昔前と比べて人々の考え方にどのような変化があったのかを想像してみるとアイデアのヒントがあるかもしれません。

お金について気軽に話すようになった理由
  • 01ソーシャルメディアの普及
  • (自分のプライベートな部分を他人と共有することに抵抗が少なくなった)
  • 02社会通念の変化
  • (よりオープンで自由な文化が受けいれられるようになった)
  • 03インターネットの影響
  • (収入の分布など、自分と比較するものが見えるようになってきた)
  • 04教育の発展
  • (学校でのお金に関する教育が発展し人々のリテラシーが向上した)
  • 05働き方の変化
  • (フリーランスなどさまざまな働き方ができるようになった)
  • 06お金に対する考え方の変化
  • (人生の最大の目標が収入を増やすことではなくなった)

良い傾向なのか、悪い傾向なのか?

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理由がある程度はっきりしましたので、ではこれが社会全体としてみたときに良い傾向なのかあるいは悪い傾向なのかを考えてみましょう。

良い傾向だと考える根拠

人々がお金について気軽に話すようになったことは良い傾向だと考える理由としては以下のものが考えられます。

  • 01お金の知識の共有
  • (社会全体のファイナンシャル・リテラシーの向上につながる)
  • 02自分のお金に関する考え方への客観的意見
  • (他人の意見を聞くことで無駄遣いを減らすなどができる)
  • 03目標収入を設定できる
  • (同業種で働く人の収入を聞くことで目標を設定できる)
  • 04キャリアアップを目指す人が増える
  • (より高い収入を目指して努力するモチベーションになる)
悪い傾向だと考える根拠

一方、人々がお金について気軽に話すようになったことが悪い傾向だと考える理由としては以下のものが考えられます。

  • 01差別や偏見につながる可能性
  • (高い収入を社会的な成功と考える人がまだ多くいる)
  • 02犯罪に巻き込まれる可能性
  • (収入やお金の使いみちなどの情報が犯罪者の手に渡る)
  • 03高収入=成功という通念の強要
  • (収入が高いことが成功であるという社会認識を広める)
  • 04モチベーションの低下
  • (他人と比較することで自己肯定感が低下する)
  • 05精神的ストレス
  • (他人と比較して収入が少ないことがストレスを感じる人もいる)

6.0レベルで覚えておきたい表現

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では、このテーマで使えそうな表現を見ていきましょう。まずは6.0を狙うために使えそうな表現を例文とともに紹介します。

financial literacy

日本語でもファイナンシャルリテラシーと言う言葉が定着しつつありますが、お金に関する基礎知識のことを指します。

  • Talking openly about money will improve financial literacy in society as a whole.
  • (お金のことをオープンに話すことは社会全体のファイナンシャルリテラシーの向上につながります。)

be involved in crimes

ネガティブな内容で議論を進める場合には犯罪に巻き込まれる可能性についての話になるかもしれませんので、この表現も確認しておきましょう。

  • There are risks of being involved in unexpected crimes by casually talking about one's income on social media.
  • (ソーシャルメディアで自分の収入について気軽に共有することで思わぬ犯罪に巻き込まれる可能性があります。)

advance one's careers

少しレベルの高い表現ですが、「キャリアアップをする」という表現も使えると便利です。「advance」の代わりに、「improve」や「boost」などもよく使われます。

  • An increasing number of people are seeking to advance their careers as the Internet provides information on income distribution and average annual earnings.
  • (インターネットで収入の分布や平均年収がわかるようになってキャリアアップを目指す人が増えてきました。)

7.0レベルで覚えておきたい表現

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ここでは、IELTSライティングで7.0を狙うために使えそうな表現と例文とともに紹介します。

unnecessary spending

「不必要な支出」という意味ですが意外と出てこないコロケーションかもしれません。お金の使いみちを議論する際に使える表現なので、ぜひ覚えておきたいですね。

  • Avoiding unnecessary spending by prioritising needs over wants is a practice that should be developed to avoid financial hardship when a crisis arises.
  • 欲しいものよりも必要なものを優先して無駄な出費を避けることは、有事の際に金銭的な苦難に陥らないために身に着けておきたい習慣です。

motivate

「モチベーションになる」と表現する際、「keep motivation」のように表現するのではなく「motivate」という動詞を使ってみましょう。

  • Knowing the incomes of people working in the same industry makes it easier to set goals for the future and motivates them to strive for higher incomes.
  • (同業種で働く人の収入を知ることで、将来の目標設定が容易になり、より高い収入を目指して努力するモチベーションになります。)

mistaken belief

「誤った考え方」という意味で、同じ意味の表現としては「misconception」が、よりハイレベルな表現としては「fallacy」などがあります。

  • There are still many people with the mistaken belief that high income is the only way to be successful.
  • (高収入だけが成功であるという誤った考えを持っている人が未だにたくさんいます。)

look objectively

「客観的に見る」という意味ですね。「objectively」の部分は「from an objective point of view」や「from an objective standpoint」のように言い換えることも可能です。

  • Hearing opinions from friends about how you spend your money gives you a good opportunity to look objectively at your wasteful spending.
  • (自分のお金の使いみちについて友人から意見を聞くことで、自分の無駄遣いを客観的に見つめ直すいい機会になる。)

8.0レベルで覚えておきたい表現

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最後に、IELTSライティングで8.0以上のハイスコアを狙うために使えそうな表現と例文とともにいくつか紹介します。

obsolete

  • Old cultures, where talking about money in public was considered taboo, are becoming obsolete.
  • (お金に関して人前で話すことがタブーであったような昔の文化は、もはや過去のものになりつつある。)

fallacy

  • The idea that buying expensive things will make you happy is a complete fallacy. In reality, material possessions only give temporary pleasure.
  • (高価なものを買えば幸せになれるという考えはそれは完全な誤りです。現実には、物質的な所有物は一時的な喜びを与えるだけにすぎません。)

income inequality

「所得格差」について議論をする場合には「income inequality」という表現をよく使います。

  • Systemic bias and prejudice often contribute to income inequality, and individuals who are alienated from the group face additional obstacles in accessing higher-paying jobs.
  • (制度的な偏見や偏見はしばしば所得格差の一因となり、グループから疎外された個人は、より高い賃金の仕事へのアクセスにおいてさらなる障害に直面します。)

まとめ

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いかがでしたしょうか。今回は、お金について気軽に話すようになった理由と傾向について考えてみました。使えそうなアイデアとともに表現もぜひ増やしていきましょう。ライティングサミットでは、毎週テーマを決めて覚えておきたいアイデアや表現はもちろん、ライティングのスコアをあげていくための方法を学んでいただいています。ご興味のある方はぜひ無料IELTS学習相談にてお尋ねください。最後までお読みいただきありがとうございました。

Mika
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この記事を書いた講師

hibiki
Hibiki TAKAHASHI
日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は2,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住10年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。
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