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スピーキング

あなたの発音、音が潰れていませんか?

あなたの発音、音が潰れていませんか?
英語を話している際に、「え、今なんて言ったの?」とよく聞き返される。これは音が潰れているからかもしれません。その原因の多くは、発音の正確さだけではなく、リズム(拍)の取り方と強弱の付け方にあります。

この記事では、音が潰れてしまう原因を整理し、実践的な解決方法を紹介します。

日本語と英語のリズム構造の違い

日本語と英語のリズム(拍)がどう異なるかを、まず比較しておきましょう。
特徴
日本語モーラ拍(等時)すべての拍がほぼ同じ長さ
英語ストレス拍(強弱)強音節は長く、弱音節は短く
例えば、日本語の「が・っ・こ・う」は4つの音をほぼ均等に発音します(「っ」は発音しないが拍はとると考える)。しかし英語の「school」は、1つの音節で発音されます。この構造の違いを無視したまま練習を続けると、流暢さを上げようとして速く話したときに、リズムが均等に短くなるため、音が潰れて聞き取りにくくなります。

名詞が続く場合に起こりやすい

音が潰れる現象は、名詞が続く場合に起こりやすいのが特徴です。これは前置詞や冠詞といった自然に弱く読む音が間に入らないためにすべてのを強く発音しようとしてしまうためです。

たとえば、(このフレーズ自体がやや不自然ではありますが) university varsity tennis club members という表現を考えてみましょう。まずは、それぞれの単語のアクセントの位置を確認します。

u-ni-VER-si-ty / VAR-si-ty / TEN-nis / CLUB / MEM-bers

この5つの強い拍を意識せずに音節をすべて均等に発音してしまうと、聞き手には「聞き取りにくい音の塊」として届きます。ネイティブが「なんと言っているかわからない」と感じるのは、発音の正確さよりも、このリズム(強い拍と弱い拍)の不在が原因であることが多いのです。

さらに、実はこのように名詞が複数連続する場合には、音の潰れが起こりやすいだけでなく、文構造も複雑になりがちでます。英語のリズムになれるまでは、なるべく名詞を連続させないことも回避方法の一つといえるでしょう。

対処方法としては、前置詞などを使って名詞の連続を避けるようにしてみましょう。

前置詞を使って言い換える

university varsity tennis club members(名詞5語が連続)

members of the university’s varsity tennis club
members of the university varsity tennis team
varsity tennis team members from the university

このように、言い換えることで名詞の連続を減らし、構造も明確にできます。前置詞は自然に弱く短く発音されるため、リズムが整いやすくなります。また、文脈で大学であることがすでに分かっている場合は、"members of the varsity tennis team" のように簡略化できるとさらにいいでしょう。

音を潰さないための3つの練習方法

1. 強音節を叩いて強弱を体感する

体で覚るのが最初の一手です。机や膝を叩きながら、強音節だけ叩きます。

u-ni-VER-si-ty なら「VER」のところでたたきます。

強弱を、叩く動作によって可視化することで、「どこが強音節か」を身体感覚として掴めます。

2. 強音節だけを発音する

強音節だけを先に発音し、そこに弱音節をつけていく練習方法です。

VER → VER-sity → uni-VER-sity

強音節の部分に徐々に弱音節をつけて組み立てます。

3. 弱音節を「潰す」

日本人は、強く発音する以上に、弱く発音することが苦手です。この弱い発音になれることこそ、全体の音を潰さないために有効です。

university の「u」「si」「ty」は短く曖昧に発音します。ここで重要なのがシュワ音(ə)と呼ばれるあいまい母音の存在です。「ウ」でも「ア」でもない曖昧な音で、弱音節の多くはこのシュワで処理されます。

シュワ音とは

英語の弱音節に現れる中舌母音(ə)。口をほぼ動かさずに出す曖昧な「ア」に近い音で、university の語頭「u」や語末「ty」がこれにあたります。日本語にはない音なので、意識的に「曖昧にする」練習が必要です。

まとめ

英語の「音が潰れる」問題は、発音の正確さ以上に、強音節と弱音節の区別が重要です。

日本語は等時拍、英語はストレス拍で成り立っており、それぞれ動くリズムが根本的に異なることを理解しましょう。強音節を高く強く、弱音節を短く曖昧に発音することがリズムの核心です。リズムの山と谷が定着すると、スピードを上げても発話の明瞭さが保たれるようになります。ぜひ意識してみてください。
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Hibiki

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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