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ライティング・タスク2

「動詞 + 人 + to不定詞」が使えない動詞

「動詞 + 人 + to不定詞」が使えない動詞
「I recommend you to take this course.」「He suggested me to apply early.」このような文は、一見すると正しいように思えますが、実は文法的に誤りです。多くの学習者が間違える動詞パターンの一つです。

この記事では、「動詞 + 人 + to不定詞」の形を取らない動詞について、具体的な事例を通じて正しい使い方を解説します。IELTSライティングでよく見られるこのエラーを理解し、正確な英文を書けるようになりましょう。

「動詞 + 人 + to不定詞」パターンとは

まず、正しく使える動詞パターンと、使えないパターンの違いを理解しましょう。

正しく使える動詞(比較用)

「動詞 + 人 + to不定詞」が使える動詞

I advised him to apply early.
She encouraged me to try again.
He persuaded them to come to the meeting.
They allowed us to enter the building.
これらの動詞(advise, encourage, persuade, allow など)は、「動詞 + 人 + to不定詞」の形を取ることができます。無生物主語でもよく使われる構文です(英語ライティングの鬼100則』Must 50 参照))。

使えない動詞

しかし、以下の動詞はこのパターンを取ることができません。多くの学習者が間違えるポイントです。

「動詞 + 人 + to不定詞」が使えない動詞

suggest(提案する)
recommend(勧める)
propose(提案する)
mention(言及する)
describe(説明する)
explain(説明する)
promote(促進する)
ensure(確認する)

よく誤用される動詞一覧

IELTS学習者がよく間違える動詞をいくつかピックアップしてみましょう。

suggest(提案する)・recommend(勧める)

最も頻繁に間違えられるのが、suggest と recommend です。

誤った使い方

I suggest you to apply early.
The expert suggested me to change my approach.
He recommended me to take the course.
I recommend students to start early.

正しい使い方

I suggest (that) you apply early.
I suggest applying early.
The expert suggested (that) I change my approach.
The expert suggested changing the approach.
He recommended (that) I take the course.
He recommended taking the course.
I recommend (that) students start early.
I recommend starting early.
suggest や recommend は、that節(that + 主語 + 動詞の原形)または -ing形を使います。

propose(提案する)

誤った使い方

They proposed us to change the plan.

正しい使い方

They proposed (that) we change the plan.
They proposed changing the plan.

demand(要求する)

誤った使い方

They demanded us to leave immediately.

正しい使い方

They demanded (that) we leave immediately.

prohibit(禁止する)とprevent(防ぐ)

これらの動詞は特殊で、from + -ing形 を用います(英語ライティングの鬼100則』Must 52 参照)。

誤った使い方

They prohibited us to enter the building.
The system prevents users to access sensitive data.

正しい使い方

They prohibited us from entering the building.
The system prevents users from accessing sensitive data.

promote(促進する)

「促進する」という意味の promote も「動詞 + 人 + to不定詞」の形を取ることができません。

誤った使い方

The policy promoted citizens to adopt renewable energy.
The campaign promoted companies to reduce carbon emissions.

正しい使い方(別の動詞を使う)

The policy encouraged citizens to adopt renewable energy.
The campaign encouraged companies to reduce carbon emissions.
または
The policy promoted the adoption of renewable energy. (名詞を使う)
The campaign promoted the reduction of carbon emissions. (名詞を使う)
なお、promote 自体は「promote + 人 + to + 〜」という形を取ることができます。ただ、この場合の「to」は不定詞ではなく前置詞であり、その後には動詞ではなく役職名(名詞)が来ます。また、このときの promote の意味も「促進する」ではなく「昇進させる」という意味になります。

「昇進させる」という意味での使い方

They promoted him to manager. (to + 役職名)
She was promoted to General Manager.
He promoted her to director.

explain(説明する)

誤った使い方

She explained me to follow the instructions.

正しい使い方

She explained to me how to follow the instructions.
She explained (that) I should follow the instructions.
explain の場合、人を示すときは "to + 人" という前置詞を使うことに注意しましょう。

ensure(確認する)

「確認する・保証する」という意味の ensure も「動詞 + 人 + to不定詞」の形を取ることができません。

誤った使い方

The government should ensure citizens to follow the rules.
We must ensure employees to comply with the policy.

正しい使い方

The government should ensure (that) citizens follow the rules.
We must ensure (that) employees comply with the policy.
ensure は that節 を使います。

that 節で動詞の原形を用いる場合(仮定法現在)

suggest、recommend、demand などの動詞の後に that節 を使う場合、主語が三人称単数であっても動詞に -s がついていない文を見たことがあるかもしれません。これは「仮定法現在(subjunctive mood)」と呼ばれる文法です。

なぜ三人称単数なのに -s がつかないのか

不思議な文法現象

I suggest that he go there. (×goes ではない)
She recommends that the student study harder. (×studies ではない)
They demanded that she leave immediately. (×leaves ではない)
通常の英文法では、三人称単数の主語(he, she, it など)の場合、現在形の動詞には -s がつきます。しかし、suggest、recommend、demand などの特定の動詞の後の that節 では、主語に関係なく動詞は常に原形(base form)を使います。

仮定法現在とは

これは「仮定法現在」と呼ばれる古い英語の文法形式です。提案、要求、命令、推奨などを表す動詞の後で使われ、「まだ実現していない行動」や「望ましい行動」を表現します。

仮定法現在を使う動詞

提案・推奨: suggest, recommend, propose
要求・命令: demand, request, require, insist
その他: ask, urge, order, command

具体例

仮定法現在の例文

I suggest that he apply for the scholarship. (三人称単数だが applies ではない)
The doctor recommends that she reduce her salt intake. (reduces ではない)
The committee proposes that the policy be changed. (is ではない)
They demanded that he apologize immediately. (apologizes ではない)
I insist that she come to the meeting. (comes ではない)

アメリカ英語 vs イギリス英語

この仮定法現在の使い方には、地域による違いがあります。

アメリカ英語

仮定法現在(動詞の原形)を使うのが標準
I suggest that he go there.
She recommends that the student study harder.

イギリス英語

should + 動詞の原形 を使うのが一般的とされてきました。
I suggest that he should go there.
She recommends that the student should study harder.
ただ、最近ではイギリス英語であっても仮定法現在を用いるようになってきています。
I suggest that he go there. (イギリス英語でも仮定法現在が使われる)

否定形の場合

ちなみに、否定文を作る場合は、not + 動詞の原形を使います。do/does は使いません。

否定形の例

I suggest that he not go there alone. (doesn't go ではない)
She recommends that students not rely solely on textbooks. (don't rely ではない)
The committee proposes that the rule not be enforced. (is not ではない)

まとめ

「動詞 + 人 + to不定詞」を取らない動詞について解説しました。

IELTSライティング・タスク2では、suggest、recommend、propose、demand、explain、promote、ensure などの動詞は「動詞 + 人 + to不定詞」の形を取ることができません。これらの動詞を使う際は、that節や -ing形を使って正しく表現する必要があります。

また、that節を使う場合は、主語が三人称単数であっても動詞に -s をつけない仮定法現在の用法に注意しましょう。

重要なポイントのまとめ

すべての動詞が「動詞 + 人 + to不定詞」の形を取れるわけではない
suggest/recommend/propose などは that節 または -ing形 を使う
prohibit/prevent は from + -ing を使う
仮定法現在に注意
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Mika

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Hibiki

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール 『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象に IELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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