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問題タイプ別の答え方〜完全ガイド〜

問題タイプ別の答え方:ダブルクエスチョン【各論⑥】

ダブルクエスチョン型問題の構成と解き方を徹底解説

執筆:高橋 響 公開日: 最終更新:

IELTSライティング・タスク2の問題の中には、1つの問題文に対して2つの質問が含まれているものがあります。このタイプを「ダブル・クエスチョン(Double Question)」と呼ぶことにします。

どのような質問の組み合わせがあるのか、そしてそれぞれにどのように答えればよいのかを、この記事で解説します。

総論 問題タイプ6分類と構成パターン

01ダブルクエスチョンとは

IELTSライティング・タスク2の問題の中には、1つの問題文に対して2つの質問が含まれているものがあります。このタイプを「ダブルクエスチョン(Double Question)」と呼ぶことにします。

ダブルクエスチョン型の問題では、それぞれの質問に対してしっかりと答える必要があります。どちらか一方にしか答えていない場合や、答えてはいるものの大きな偏りがある場合には、採点(Task Response)に影響する可能性があります。

問題文(タスク)をよく読み、すべての質問にしっかり答えることができているかを確認することが、正しい構成を作る上での第一歩です。

02代表的なパターン:原因と解決策

ダブルクエスチョンの中で最もよく出題されるのが「原因と解決策(Causes and Solutions)」のタイプです。社会問題や現象について、その原因を分析し、解決策を提案することが求められます。

タスクの例

In many countries, the average weight of people is increasing and their levels of health and fitness are decreasing.
What do you think are the causes of these problems? What measures could be taken to solve them?

多くの国で、人々の平均体重が増加し、健康とフィットネスのレベルが低下しています。これらの問題の原因は何だと思いますか。また、それを解決するためにどのような対策が取れるでしょうか。

このタイプでは、Body 1 で原因を、Body 2 で解決策を説明するのが基本の構成です。

関連記事 原因・問題点・影響・解決策の答え方

03近年増えているパターン:原因とポジネガ

最近の試験では、「原因」と「ポジティブ・ネガティブ(傾向)」を組み合わせた問題も多く見られるようになっています。

タスクの例

More and more people are now working from home rather than commuting to the office every day.
Why is this happening? Is this a positive or negative development?

ますます多くの人が、毎日オフィスに通勤するのではなく、在宅で仕事をするようになっています。なぜこのようなことが起きているのでしょうか。これはポジティブな傾向ですか、それともネガティブな傾向ですか。

このタイプでは、Body 1 で原因を、Body 2 でポジティブ・ネガティブどちらかの立場から自分の見解を説明するのが一般的です。

注意:「ポジティブかネガティブか」を一つの段落で議論する

ポジティブかネガティブかを一つの段落で議論をするため、「ポジティブな面もあるしネガティブな面もある」と両方の主張を考察すると、自分の主張の根拠が浅くなる可能性があります。そのような場合には、どちらかの立場を明確に示した上で、ワンサイドで議論をするといいでしょう。

04その他のイレギュラーな質問タイプ

ダブルクエスチョンには「?」が2つあるとは限りません。

タスクの例

Some people believe that unpaid community service should be a compulsory part of high school programmes.
How far do you agree with this and what benefits might it provide?

一部の人々は、無償の地域奉仕活動を高校課程の必修科目とすべきだと考えています。この考えにどの程度賛成しますか。また、それによってどのような利点があると考えられますか。

このように、問題文のなかに2つの質問がまとめられていることもあるので注意が必要です。

05基本の答え方:それぞれの質問に1つずつボディを使う

ダブルクエスチョンの答え方の基本は、それぞれの質問に対して1つずつボディ段落を使って答えることです。

基本構成(ダブルクエスチョン)
  • Introductionエッセイのテーマと方向性を示す
  • Body 11つ目の質問への回答(できれば2つのアイデア)
  • Body 22つ目の質問への回答(できれば2つのアイデア)
  • Conclusionそれぞれのメインアイデアを簡潔にまとめる

この構成を守ることで、2つの質問に対してバランスよく答えられているという印象を試験官に与えることができます。

どちらかの質問への回答に偏らないようにする

ダブルクエスチョンでよくある失敗は、アイデアをたくさん思いつく方の質問ばかり書いてしまい、もう一方の質問への応答が浅くなってしまうことです。

2つのボディ段落がほぼ同じ分量になるよう、意識的にバランスを取りましょう。どちらの質問も同等に重要です。

06イントロダクションとコンクルージョンの書き方

ダブルクエスチョンでは、賛成・反対のようなポジションを取る問題タイプとは違い、「2つの質問に答える」という構成そのものが軸になります。そのためイントロダクションでは、これから何と何に答えるのかを示すのが基本です。

イントロダクションの構成
  1. 背景文:問題文のテーマを言い換えて示す
  2. アウトライン文:2つの質問それぞれに答えることを予告する

Obesity and declining fitness levels have become increasingly common in many parts of the world. This essay will examine the main causes of this trend and suggest practical measures that could address it.

肥満と体力の低下は、世界の多くの地域でますます一般的なものになっています。このエッセイでは、この傾向の主な原因を検討し、それに対処しうる現実的な対策を提案します。

ここで注意したいのは、アウトライン文に書いた要素と、実際のボディで展開する要素をそろえることです。イントロダクションで「原因と対策を述べる」と予告しておきながら、ボディ2が対策ではなく影響の説明になっている、というずれは意外に多く起こります。

コンクルージョンの書き方

コンクルージョンでは、2つのボディで述べたメインアイデアをそれぞれ簡潔にまとめます。ここでも片方だけをまとめてしまうと、もう一方の質問への回答が読み手の印象に残りません。

In conclusion, the increase in obesity is largely driven by sedentary lifestyles and the wide availability of processed food, and governments should respond by regulating food labelling and investing in public sports facilities.

結論として、肥満の増加は主に座りがちな生活習慣と加工食品の入手しやすさによるものであり、政府は食品表示の規制と公共スポーツ施設への投資によって対応すべきです。

1つの文のなかに2つの質問への答えをまとめておくと、どちらの質問にも答えたことが読み手にはっきり伝わります。

07トピックセンテンスの型

ダブルクエスチョンでは、2つのボディがそれぞれ別の質問に答えます。組み合わせごとに型を用意しておくと、プランニングが速くなります。

原因 + 解決策
ボディ1:The main cause of トピック is メインアイデア1.
ボディ2:To tackle this, 実行主体 should メインアイデア2.
原因 + ポジティブ・ネガティブ
ボディ1:The main reason for トピック is メインアイデア1.
ボディ2:I believe this is a positive development because メインアイデア2.
賛否 + 利点
ボディ1:I largely agree that トピック because メインアイデア1.
ボディ2:The main benefit of this would be メインアイデア2.

どの型でも、ボディ2のトピックセンテンスが1つ目の質問の続きになっていないかを確認してください。2つのトピックセンテンスを並べたときに、問題文の2つの質問と1対1で対応していれば構成は成立しています。

08ダブルクエスチョンでよくある失敗

ダブルクエスチョンで起こる失敗の多くは、英語力ではなく、問題文の読み方と段落の割り当て方に原因があります。代表的な4つを見ておきましょう。

失敗1:2つ目の質問を読み落とす

最も多い失敗です。1つ目の質問だけで4段落を書き切ってしまい、2つ目の質問にはまったく触れないまま提出してしまうケースです。この場合、タスクの半分に答えていないことになるため、Task Responseの評価に大きく影響します。プランニングの段階で問題文の質問部分に印をつけておくと防げます。

失敗2:質問を自分の書きやすい形に置き換えてしまう

「Why is this happening? Is this a positive or negative development?」という問題に対して、原因ではなくその傾向の利点を書いてしまう、というようなずれです。問われているのは原因であって利点ではありません。書き始める前に、質問文の疑問詞(why / what / how far など)を確認しましょう。

失敗3:2つのボディの分量が大きく偏る

アイデアを思いつく方の質問ばかり書いてしまい、もう一方が数行で終わってしまうパターンです。両方の質問に触れてはいても、片方の議論が十分に展開されていなければ、応答として不十分と判断される可能性があります。

失敗4:1つの段落で両方の質問に答えてしまう

1つの段落のなかで原因も解決策も述べてしまうと、その段落の主題が2つになり、Coherence and Cohesionの評価に影響します。質問が2つあるなら、原則としてボディも2つに分けましょう。

09よくある質問

ダブルクエスチョンかどうかは、どう見分けますか。

疑問符の数だけで判断しないでください。「How far do you agree with this and what benefits might it provide?」のように、1つの文のなかに2つの質問がまとめられていることがあります。問題文の指示部分を最後まで読み、答えるべきことがいくつあるかを数えましょう。

2つの質問のうち片方にしか答えなかった場合、どうなりますか。

Task Responseの採点に影響する可能性があります。答えてはいるものの一方に大きな偏りがある場合も同様です。

ボディ段落は必ず2つにしなければいけませんか。

原則として、質問1つにつきボディ1つが基本です。アイデアが多く浮かんでいる場合でも、まず2つの質問に均等に答えることを優先してください。

それぞれのボディにメインアイデアはいくつ必要ですか。

できれば2つずつです。ただし2つの質問に答える必要があるため、時間配分には注意してください。1つのアイデアを十分に展開できるのであれば、それでも構いません。

「原因」と「ポジティブ・ネガティブ」の組み合わせでは、ポジティブとネガティブの両方を論じてもよいですか。

勧めません。ポジティブかネガティブかを1つの段落で議論することになるため、両方の主張を考察すると根拠が浅くなる可能性があります。どちらかの立場を明確に示して、ワンサイドで議論する方が確実です。

イントロダクションで2つの質問への答えを先に示す必要はありますか。

必須ではありません。2つの質問に答えるという方向性を示すだけでも成立します。ただし、予告した内容と実際のボディの内容がずれないよう注意してください。

語数が足りなくなりそうなときはどうすればよいですか。

片方の質問を厚く書いて字数を稼ぐのは避けてください。両方に答えていることの方が優先されます。各ボディのメインアイデアを1つずつに絞り、その説明を深める形で調整しましょう。

10まとめ

ダブルクエスチョンは、IELTSライティング・タスク2で頻繁に出題される重要な問題タイプです。

  • 問題文の指示部分を最後まで読み、答えるべき質問がいくつあるかを数える
  • それぞれの質問に1つずつボディ段落を使って答える
  • 2つのボディ段落の分量をバランスよく書く
  • イントロダクションのアウトラインと、実際のボディの内容をそろえる
  • コンクルージョンでは2つの質問への答えをどちらもまとめる

まずは問題文をしっかり読み、何が問われているかを正確に把握することが、高スコアへの第一歩です。

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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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