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IELTS総合対策

IELTSとは?試験形式・スコアの仕組みを徹底解説

「IELTSを受けなければいけないらしいけれど、そもそもどんな試験なのかよくわからない」。留学や移住、就職を考え始めたばかりの方から、よくそんな声を聞きます。IELTSは英語力を測る世界共通の試験で、大学進学から移民申請、専門職の資格登録まで幅広い場面で使われています。この記事では、試験の基本構成、スコアの仕組み、2026年に起きた大きな制度変更まで、IELTSの全体像を整理します。

01IELTSとはどんな試験か

IELTS(アイエルツ)は International English Language Testing System の略称で、英語を母語としない人の英語運用能力を測定する試験です。British Council、IDP Education、Cambridge University Press & Assessment の3団体(IELTS Partners)が共同で運営しており、大学・大学院への留学、移民申請、専門職の資格登録、就労ビザの取得など、英語力の証明が必要な幅広い場面で採用されています。

TOEFLなど他の英語試験と迷う方も多いですが、IELTSの大きな特徴は、スピーキングが試験官とその場で行うライブの会話形式である点です。音声の録音自体はIELTSでも行われますが、TOEFLのようにマイクに向かって一人で解答を録音する形式とは異なり、IELTSでは試験官と対面(またはオンラインでの対面)でやり取りをしながら進みます。「読む・聞く・書く・話す」の4技能をそれぞれ独立して評価する試験だと理解しておくと、対策の見通しが立てやすくなります。

024技能の試験構成と試験時間

IELTSはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4セクションで構成されています。

セクション時間内容
リスニング約30分40問。録音音声を聞いて解答(紙媒体は解答後に解答用紙への転記時間10分、コンピューター版は解答確認時間2分が別途設けられる)
リーディング60分40問。3つの長文パッセージ
ライティング60分2つのタスク(Task1:図表・手紙の説明、Task2:エッセイ)
スピーキング11〜14分試験官との対面形式、3つのパートで構成

合計時間は紙媒体で約2時間45分、コンピューター版で約2時間44分です。スピーキングだけは、他の3技能と同じ日に実施される場合と、前後1週間程度離れた日程で実施される場合があります。各セクションの詳しい対策は、以下の完全対策記事で解説しています。

リスニング IELTSリスニング対策【完全保存版】 リーディング IELTSリーディング対策【完全保存版】 ライティング IELTSライティング対策 スピーキング IELTSスピーキング対策

03アカデミックとジェネラルの違い

IELTSにはAcademicとGeneral Trainingの2種類があります。リスニングとスピーキングの内容は共通ですが、リーディングとライティングの出題内容が異なります。

項目AcademicGeneral Training
主な用途大学・大学院への進学、看護や医療などの専門職登録移民・就労ビザの申請、中等教育への就学
リーディング学術的な文章(学術誌・専門書相当)日常生活や職場に関する実用的な文章
ライティング・タスク1グラフ・図表・プロセスの説明手紙文の作成

どちらを受けるべきか迷った場合は、提出先(大学、移民局、勤務先、資格登録団体など)が指定するタイプを必ず確認することが大前提です。特に看護師など専門職の資格登録では、移民審査ではGeneral Trainingのスコアが認められていても、資格登録団体はAcademicのスコアを別途要求するケースがあるため、両方の要件を確認しておく必要があります。

Task1(Academic) アカデミックタスク1対策【完全保存版】 Task1(General) ジェネラルタスク1対策【完全保存版】

04スコアの仕組み

IELTSのスコアは0から9までのバンドスコアで表され、0.5刻みで評価されます。バンド9は「エキスパートユーザー」、バンド7は「良好な運用能力を持つユーザー」というように、各バンドには英語運用能力の水準を示す公式の記述があります。

4技能はそれぞれ独立して0〜9のバンドで採点され、総合スコア(Overall Band Score)はその平均値です。平均の小数点以下が0.25の場合は次の0.5刻みに切り上げ、0.75の場合は次の整数バンドに切り上げるという丸め方が採用されています(例:6.25→6.5、6.75→7.0)。

リスニングとリーディングは、40問中の正答数を、あらかじめ定められた換算表(コンバージョンテーブル)に沿ってバンドスコアに変換する仕組みです。正答数がそのままスコアに直結するため、模擬試験などで自分の実力を数値化しやすいセクションです。一方、ライティングとスピーキングには「正答数」という概念がなく、採点基準(Band Descriptors)に沿って試験官が評価します。同じ0〜9のバンドスコアで表されますが、算出のプロセスがリスニング・リーディングとは異なる点に注意してください。各セクションの採点基準・換算表の詳細は、以下の記事で確認できます。

リスニング 正答数とスコアの対応表 リーディング 正答数とスコアの対応表 ライティング(Task1) 採点基準表(Band Descriptors) ライティング(Task2) 採点基準表(Band Descriptors) スピーキング 採点基準表(Band Descriptors)

052026年の大きな転換点:コンピューター版への一本化

IELTSは長年、紙媒体(Paper-based)とコンピューター版(Computer-delivered)の両方で受験できましたが、2026年に大きな制度変更がありました。IELTSを運営する3団体は2026年3月4日、2026年半ばをもって紙媒体でのIELTS提供を終了し、以降はコンピューター版に一本化すると発表しました。多くの国では2026年6月27日以降、紙媒体試験の提供が終了しています(移行時期は国・地域によって異なります)。

この変更はあくまで「解答の入力方法」に関するものであり、出題内容やスコアの評価基準、結果の解釈方法は変わりません。手書きでの解答を希望する受験者向けに、コンピューター版の試験日に手書きでライティングを解答できる「Writing on Paper」という選択肢も一部の国・地域で用意されています。

結果が届くまでの日数も、コンピューター版はおおむね1〜5日程度と、紙媒体の13日程度と比べて大幅に短縮されています。

情報の確認について

本記事の試験制度に関する情報は、2026年7月時点でのIELTS公式サイト(ielts.org)およびBritish Council、IDP IELTS Japanの公表情報をもとに記載しています。受験料・実施形式・運営体制は変更されることがあるため、実際に申し込む際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

06日本での受験について

日本国内でもBritish CouncilとIDPを通じてIELTSを受験できます。IDPについては2026年2月から、提携先であるJSAF(Japan Study Abroad Foundation)が運営を引き継いでいます。2026年7月1日時点の標準受験料は27,500円(税込)、UKVI版は31,900円(税込)です。試験会場は東京・横浜・大阪・福岡をはじめ全国にあり、コンピューター版は週に複数回実施されているため、紙媒体よりも日程の選択肢が多いのが特徴です。

日本国内の運営体制は2026年に大きく変わったばかりのため、申込方法や会場、料金の詳細は今後変更される可能性があります。受験を決めたら、必ず公式サイトで最新の試験日程と会場を確認しましょう。

07国によって受験料は大きく異なる

IELTSの受験料は、国や地域によって大きく異なります。世界共通の統一価格は存在せず、British CouncilとIDP Educationがそれぞれの国・地域の物価や運営コストに応じて価格を設定しているためです。海外での受験を検討している場合は、日本より数万円高くなることも珍しくありません。

代表的な国の標準受験料(2026年7月1日時点の目安)は次の通りです。

受験料の目安
日本27,500円
オーストラリア490オーストラリアドル
カナダ約361カナダドル
イギリス約155〜220ポンド
アメリカ約280〜340米ドル

08まとめ

  • IELTSは英語力を測る世界共通の試験で、大学留学・移民・専門職登録・就労など幅広い場面で使われる
  • リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能、合計2時間45分前後で構成される
  • アカデミックとジェネラルの2種類があり、提出先の要件を必ず確認して選ぶ必要がある
  • スコアはバンド0〜9で表され、4技能の平均が総合スコアになる。L/Rは換算表、W/Sは採点基準で算出される
  • 2026年半ばに紙媒体試験が終了し、コンピューター版に一本化された
  • 受験料は国によって大きく異なるため、海外受験を検討する場合は現地の最新料金を確認する

まずは自分がどちらのタイプを受けるべきか、そして目標スコアがいくつなのかを確認するところから始めてみましょう。

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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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