供給側に触れること自体は問題になりません。小売店や外食産業が捨てる量も、家庭が捨てる量とあわせて food waste として数えられています。ただ、原因の段落の中心が people から離れると、1つ目の設問に答えた部分が短くなります。供給側の事情を入れるなら、家庭の話を先に書いたうえで、買う側の行動とつながるところまで示すと、設問から離れません。
1-2 出たごみの処理のしかたを対策として書く
2つ目の設問でよく出てくるのが、堆肥化や飼料化を対策の中心にした答案です。
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Food waste can be turned into compost or animal feed, which reduces the burden on landfill sites.捨てられたあとの行き先を変える話で、捨てられる量そのものは変わっていない
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If retailers remove date labels from uncut fruit and vegetables, shoppers judge freshness for themselves instead of throwing away food that is still edible.捨てられる量そのものが減る仕組みを説明している
この設問で問われているのは reduce the amount of food waste なので、答えたいのは発生する量のほうです。堆肥化や飼料化を書くこと自体が誤りになるわけではありません。ただ、対策の段落がこれだけで終わると、問われていることから少しずれます。両方を出すなら、発生を減らす対策を先に書き、処理のしかたはそのあとに1文添えるくらいにしておくとよいでしょう。
見落としやすいのが主語です。1つ目は Why do people waste food?、2つ目は How can we reduce the amount of food waste? となっていて、people から we に変わっています。
we は書き手を含む広い主語なので、対策の側は個人の行動に限られません。政府の規制、小売店の取り組み、学校での教育まで入れられます。原因は人の行動から書き、対策は人の行動に加えて、それを動かす制度からも書く。この幅の違いを使うと、対策の段落で出せる材料が増えます。
02なぜ食品ロスのテーマが繰り返し出るのか
このテーマが出続けているのは、規模が大きく、しかもどこで起きているのかがはっきりしているからです。国連環境計画(UNEP)の Food Waste Index Report 2024 は、2022年に世界で10億5000万トンの食料が廃棄されたと報告しています。消費者のもとに届いた食料の19%にあたる量です。FAOの推計では、これとは別に、収穫後から小売の手前までの供給網で13%が失われています。
内訳を見ると、廃棄の中心は家庭にあります。同じ報告書では、家庭が6億3100万トンで全体の60%、外食が28%、小売が12%となっています。家庭からの廃棄は1人あたり年間79kgで、1日10億食以上にあたるとされています。1つ目の設問で people が主語になっているのは、この分布と食い違っていません。
In many countries, people are living in a “throwaway society” where things are used for a short time and thrown away. What are the causes of this and what problems does it lead to?
安く手に入るものほど捨てるときの痛みが小さいという説明、直して使うより買い替えが選ばれる理由
In many countries, the amount of waste produced is increasing day by day. Why is this happening? What can be done?
捨てる費用を誰が負担しているかという観点、捨てた量に応じて課金する仕組み
Some people believe that manufacturers should be responsible for reducing the large amounts of packaging they use. Others say consumers should avoid buying heavily packaged items.
包装の単位が買う量を決めてしまうという論点、企業と消費者のどちらに責任を求めるか
Cause & Solution型そのものの答え方は、問題タイプ別の記事にまとめています。原因と影響と解決策の区別が付きにくいときは、先にそちらを読んでおくと、この記事の03と04が読みやすくなります。
イギリス政府の案内では、use by は安全にかかわる表示で、この日を過ぎた食品はもう安全に食べられないとしています(期限内に加熱調理するか冷凍したものは別に扱われます)。一方の best before は品質にかかわる表示で、この日を過ぎても通常は食べられるが、以前と同じ品質ではないかもしれない、という意味になります。best before のほうは、見た目・においで判断してよいとも書かれています。
イギリスのWRAP(Waste and Resources Action Programme)は、切っていない生鮮の果物と野菜には日付表示の法的な義務がないとして、表示を外し、消費する側が自分で判断できるようにすることを推奨しています。2022年には、複数の大手小売がこれを受けて、一部の生鮮品から best before の表示を外しました。
この対策が答案で書きやすいのは、家庭に新しい努力を求めていないからです。買う人の行動を変えようとせずに、判断の材料のほうを変えます。そのぶん、反論も想定しやすくなります。表示がなくなると、食べられるかどうかの判断を各家庭に任せることになり、食中毒のリスクをどう扱うかという問題が出てきます。この反論には、安全にかかわる use by は残したまま、品質にかかわる best before だけを見直す、という答え方ができます。
In 2016, France banned supermarkets larger than 400 square metres from destroying unsold food and required them to sign donation agreements with charities, and in 2020 the penalty was raised to 0.1 per cent of annual turnover.情報は正しいが、制度の説明だけで段落が終わり、何を主張したいのかが見えない
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Asking retailers to donate surplus food is not enough, because the easier option is still to throw it away. France therefore banned large supermarkets from destroying unsold food in 2016, leaving donation as the route they have to prepare for.主張を述べたうえで、それを裏づける例として1文で示している
Many foods are wasted every day. / There are many wastes of food in developed countries.foods は食品の種類を指すときの形。waste もこの意味では不可算で、wastes とは言わない
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A lot of food is wasted every day. / A great deal of food goes to waste in developed countries.量を言うなら a lot of / a great deal of。動詞も is で受ける
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Supermarkets should donate their unsold food for charities.donate は for と組まない
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Supermarkets should donate their unsold food to charities. / Supermarkets should give their unsold food to food banks.渡す先には to。目的を言うときだけ for a good cause のように使う
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The government should take a measure to reduce the food waste.take measures は複数形が定型。一般論としての food waste に the は付けない
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The government should take measures to reduce food waste.特定の廃棄物を指し直すときだけ the food waste generated by households のように限定する
これらのコロケーションは、覚えた直後は使えるつもりでいても、本番では冠詞と数のところで崩れます。書いた英文の不可算名詞に s が付いていないか、確かめる習慣を作っておくとよいでしょう。テーマ別にコロケーションを調べるなら、次のツールが使えます。
間違いではありませんが、それだけで段落を作ると設問から少しずれます。この設問で問われているのは reduce the amount of food waste で、堆肥化や飼料化は発生したあとの行き先を変える取り組みです。両方を出すなら、発生を減らす対策を先に書き、処理のしかたは1文添えるくらいにすると収まります。
この意味では不可算で扱うので、wastes とはしません。量を言うときは a lot of food waste、a large amount of food waste のようにします。food も同じで、foods とすると食品の種類を指す意味になります。A lot of food is wasted. のように、動詞も単数で受けます。