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ライティング・タスク2

gain・acquire・obtain の違い:増えるのか、身につくのか、受け取るのか

執筆:高橋 響 公開日:

gain、acquire、obtain は、英和辞典を引くとどれも「得る」「手に入れる」と出てきます。ところが英語では、どの名詞と組み合わせるかで自然に響く語が決まっていて、いつでも入れ替えられるわけではありません。gain は今ある量や程度が増えるとき、acquire は外にあったものが自分のものになって持ち続けるとき、obtain は入手先のあるものを手続きや調査を通じて手に入れるときの語です。

もう一つ、gain には目的語の好みがあります。増えていく量として捉えられるもの、あるいは手にすると有利になるものが基本なので、gain stress や gain a disease といった組み合わせは標準的な英語になりません。この記事では3語の違いを整理したうえで、IELTSのライティング・タスク2の答案でよく見かける不自然なコロケーションを、直し方まで含めてまとめます。

01gain・acquire・obtain はどう違うのか

3語の違いは、その「得る」がどういう出来事なのかで決まります。gain は今持っている量や程度が増えること、あるいは有利なものを手にしていくこと、acquire は外にあったものが自分のものになってその後も持ち続けること、obtain は入手先がはっきりしているものを手続きや手段を通じて手に入れることです。訳語が同じでも、想定している場面がまったく違います。

起きていること典型的な目的語時間の感じ方代表的な組み合わせ
gainもともとある量や程度が増える。有利なものを手にしていくexperience、confidence、popularity、support、access、weight少しずつ積み上がるgain experience / gain access to
acquire外にあったものが自分のものになり、その後も持ち続けるskills、a language、habits、a taste、property、a company時間をかけて、または取引で一度にacquire skills / acquire a language
obtain入手先のあるものを、手続きや調査などの手段を通じて手に入れるa visa、permission、a licence、a degree、funding、data一度で完了するobtain permission / obtain a visa

迷ったときは、3つの問いで切り分けられます。そのものに「多い、少ない」という量があるか、手にすると有利になるものなら gain、身について自分の一部になるなら acquire、入手先がはっきりしていて手続きや調査で手に入るなら obtain です。experience は積み上がっていく量なので gain、skills は身につくものなので acquire、visa は発行する機関があるので obtain、というように決まっていきます。

Students gain valuable experience by working part-time during their studies.

Children acquire their first language without formal instruction.

Researchers must obtain permission before collecting personal data.

この3文の動詞を入れ替えると、どれも不自然になります。experience を obtain とは言えず(経験には入手先が想定できないため)、language を obtain とも言いません(言語はどこかから受け取るものではないため)。permission を gain と言えなくはありませんが、許可は増えていく量ではないので、標準的な組み合わせは obtain permission です。

2語以上が使える名詞もある

とはいえ、3語の境界は絶対的なものではありません。名詞によっては2語が同じくらい自然に使えます。代表が skills で、gain skills(技能が増えていく)とも acquire skills(技能が身につく)とも言え、どちらも答案で問題なく使えます。この場合に不自然なのは obtain skills だけです。よく使う名詞について相性をまとめると次のようになります。○は自然な組み合わせ、△は使われることはあるが答案では避けたい形、✗は不自然な形です。

名詞gainacquireobtain選ぶときの目安
skills新しく身につけるなら acquire、伸ばしていくなら gain
knowledge学習過程を書くなら acquire がややかたく響く
a qualificationgain a qualification はイギリス英語でよく使う
experience標準は gain experience
access定型は gain access to
information標準は obtain information
confidencebuild confidence も自然
a visa発行される書類は obtain

この記事で「不自然」と書いているのは、英語として絶対に存在しないという意味ではなく、標準的な組み合わせから外れていて読み手が引っかかる、という意味です。まずは○の組み合わせを選んでおけば安全です。

そのうえで、バンド7以上を狙う段階では、どちらも使える場面でニュアンスによって選び分けられると表現に厚みが出ます。同じ技能の話でも、未経験の分野で新しく身につけたのか(acquire)、もともとある力が伸びたのか(gain)で、書き手が捉えている出来事が変わります。採点基準(Band Descriptors)のLexical Resourceは、難しい語を使うことではなく、語を的確に選べているかを見る観点なので、この選び分けはそのまま評価につながります。

02gain は「量が増える」「有利なものを手にする」

gain は、ゼロから何かを手に入れる語ではなく、すでにある程度持っているものが増えるときの語です。ですから gain の後ろには、多い少ないという量で捉えられるもの、あるいは手にすると有利になるものが来ます。英英辞典(Cambridge Dictionary、Longman、いずれも2026年8月時点)の語義も「有利なものを手に入れる」という書き方になっており、gain recognition や gain acceptance のように、量というより社会に受け入れられて手にしていくものもこの範囲に入ります。IELTSのライティング・タスク2では、経験、自信、支持、知名度、機会へのアクセスといった抽象名詞と組み合わせる場面がよく出てきます。

積み上がっていくものと組み合わせる

gain experience(経験を積む)/ gain confidence(自信をつける)/ gain insight into ...(〜への理解を深める)

gain popularity(人気を集める)/ gain support(支持を得る)/ gain recognition(認知される)/ gain acceptance(受け入れられる)

gain momentum(勢いを増す)/ gain an advantage over ...(〜より優位に立つ)

gain independence(自立していく)/ gain weight(体重が増える)

gain access to は使いどころが広い

gain access to は、教育、医療、情報、資金など、これまで届かなかったものに手が届くようになる状況を一言で表せる組み合わせです。社会格差や地方と都市の差を論じる課題で、have や can use よりも具体的に書けます。

Rural communities have gained access to specialist healthcare through online consultations.

Free public libraries allow low-income families to gain access to educational resources.

Once students gain access to reliable information, they can evaluate sources for themselves.

gain in ... という形もある

gain は自動詞としても使え、gain in popularity、gain in importance のように in を挟む形があります。他動詞の gain popularity とほぼ同じ意味ですが、in を使うと変化の過程に焦点が当たります。答案ではどちらでも問題ありません。

Remote working has gained in popularity since the pandemic.

Environmental issues have gained in importance over the past two decades.

主語は人でなくてもよい

gain の主語は人だけではありません。制度、政策、技術、考え方など、広がりを持つものが主語に立てます。The idea has gained widespread support. のように書けると、賛否の広がりを一文で示せます。ライティング・タスク2では、意見や取り組みが社会に受け入れられていく過程を書く場面が多いので、この形は使い回しがききます。

The proposal has gained widespread support among younger voters.

Electric vehicles have gained ground in markets where fuel prices are high.

名詞の gain と gains

名詞の gain は「増加分、利益」を表します。economic gains(経済的な利益)、a net gain(差し引きの増加)、short-term gains(短期的な利益)のように使い、複数形にできます。short-term gains at the expense of long-term stability のような対比は、賛否を論じる課題で使いやすい形です。

03acquire は「時間をかけて自分のものになる」

acquire は、外にあったものが自分のものになり、その後も保持される状態を表します。gain のように量が増えるという意味は薄く、持っていなかった状態から持っている状態への移行に焦点があります。技能、言語、習慣、嗜好、資産のように、いったん身につくと簡単には離れないものと相性のよい語です。書き言葉寄りの語なので、答案で使っても浮きません。

技能・知識・言語

acquire skills(技能を身につける)/ acquire practical skills(実践的な技能を身につける)

acquire knowledge(知識を身につける)/ acquire expertise(専門性を身につける)

acquire a second language(第二言語を習得する)/ language acquisition(言語習得)

学習を扱う課題では acquire が主役になります。とくに language acquisition は、言語学でも一般的な文章でも使われる定型で、learn a language よりも「自然に身についていく」という含みが出ます。

Young children acquire pronunciation far more easily than adult learners.

Vocational courses allow students to acquire skills that employers actually need.

習慣と嗜好にも使える

acquire は中立的な語なので、望ましくないものにも使えます。この点が gain との大きな違いです。acquire bad habits(悪い習慣がつく)は自然な英語ですが、gain bad habits とは言いません。習慣は増える量ではなく、身についてしまうものだからです。

Children can acquire unhealthy eating habits from their parents.習慣が身につく。マイナスの内容でも acquire は使える

Children can gain unhealthy eating habits from their parents.習慣は増えていく量ではないので gain は合わない

an acquired taste(だんだん好きになる味や趣味)という言い回しも覚えておくと便利です。最初は好きになれないが、慣れると良さが分かるものを指します。

資産や企業を手に入れる

acquire には「買収する、取得する」という意味もあります。acquire property(不動産を取得する)、acquire a company(企業を買収する)のように使い、名詞形の acquisition は経済トピックで出てきます。同じ acquisition が言語習得と企業買収の両方に使われるのは、どちらも「自分のものになる」という一点で共通しているためです。

acquired は innate の反対語になる

形容詞の acquired は「後天的な」という意味で、innate(生まれつきの)や inherited(遺伝的な)と対比されます。生まれか育ちかを論じる課題で、この対比は組み立ての軸として使えます。

Leadership is largely an acquired ability rather than an innate quality.

Whether musical talent is innate or acquired remains a matter of debate.

04obtain は「入手先から手段を経て手に入れる」

obtain は get のかたい言い換えとして紹介されがちですが、実際にはもっと限定された語です。obtain が自然に響くのは、そのものの入手先がはっきりしていて、申請、請求、調査といった手段を通じて手に入れる場合です。ビザ、許可、資格、資金、データのように、どこから手に入れたのかを言える対象が目的語になります。主要な英英辞典(Cambridge Dictionary、Oxford系辞典、いずれも2026年8月時点)に載っている obtain の例文も、許可証や情報など入手先のあるものに偏っています。

obtain a visa(ビザを取得する)/ obtain permission(許可を得る)/ obtain a licence(免許を取得する)

obtain a degree(学位を取得する)/ obtain a qualification(資格を取得する)

obtain funding(資金を得る)/ obtain a loan(融資を受ける)

obtain information(情報を入手する)/ obtain data(データを得る)/ obtain results(結果を得る)

obtain information や obtain data は、誰かが手渡してくれる場面に限りません。検索、観察、実験、調査、聞き取りなど、手段を通じて手に入れる場合にも普通に使います。The information was obtained through interviews with local residents. のように、どうやって手に入れたのかを through や from で添えられるのが obtain の特徴です。

学位については earn a degree もよく使われます。obtain は大学から授与されるという側面、earn は努力の対価として得たという側面に光を当てる言い方で、どちらも答案で使えます。イギリス英語では gain a qualification や gain a degree という言い方も一般的で、資格については gain と obtain のどちらでも問題ありません。

学術的な文章での定番の形

研究や調査に触れる文では、the data obtained from ... という後置修飾の形がよく使われます。答案でデータや調査結果を引き合いに出すとき、この形を知っていると一文が締まります。

The data obtained from the survey suggest that working hours have little effect on productivity.

Students who obtain a degree abroad often struggle to have their qualifications recognised at home.

Small businesses find it difficult to obtain funding from traditional banks.

受動態にすると誰が受け取るかを隠せる

obtain は受動態で使われることも多い語です。Permission must be obtained before ... の形は、規則や手続きを説明する文でそのまま使えます。誰が申請するのかを明示せずに、手続きが必要だという事実だけを述べられるので、制度を論じる段落で便利です。

Permission must be obtained from the local authority before any building work begins.

Information obtained through social media is often difficult to verify.

入手先が想定できないものには合わない

逆に言えば、どこから手に入れたのかを言えないものには obtain が合いません。経験や自信は申請しても調査しても手に入らず、自分の中で積み上がっていくものなので、obtain experience や obtain confidence は不自然に響きます。ここは gain の領域です。

Interns gain experience that cannot be taught in a classroom.経験は積み上がるものなので gain

Interns obtain experience that cannot be taught in a classroom.経験を発行してくれる窓口はない

05なぜ gain stress は不自然なのか

gain stress が不自然に響くのは、gain の目的語が「増えていく量」または「手にすると有利になるもの」に偏っているからです。stress は溜まっていく感覚が日本語にはありますが、英語では自分に降りかかってくるもの、あるいは置かれる状態として扱われます。そのため stress を受ける動詞は experience、suffer from、be under などになります。gain stress という形は非母語話者の英語では見かけますが、標準的なコロケーションではないので、答案では置き換えておくのが安全です。

Employees who work long hours gain a lot of stress.stress は増やして得をするものではない

Employees who work long hours experience considerable stress.ストレスを経験するという捉え方

Employees who work long hours are under constant stress.圧力の下に置かれている状態として書く

同じ理屈で、病気、損害、費用、困難といったマイナスの物事も gain では受けられません。それぞれに決まった動詞があるので、まとめて覚えておくと答案で迷いません。

表したいこと使う動詞
ストレスを受けるexperience / suffer from / be underexperience stress at work
病気になるdevelop / contractdevelop diabetes / contract an infection
損害を受けるsuffer / sustainsuffer serious damage
費用や負債を負うincurincur additional costs / incur debt
問題に直面するface / encounterface financial difficulties
圧力がかかるcome undercome under pressure from voters

gain weight はなぜ許されるのか

体重が増えるのは健康の面ではマイナスなのに gain weight は自然です。これは weight が増減する数量そのものだからです。gain の条件は「望ましいこと」ではなく「量として増えること」なので、体重、人口、速度のように数値で測れるものは、内容がマイナスでも gain で受けられます。

評判は良くも悪くも gain できる

もう一つ例外に見える形が gain a reputation です。reputation は評判の良し悪しにかかわらず「広がっていくもの」として扱われるため、gain a reputation for poor customer service のようにマイナスの内容でも使えます。gain notoriety(悪名が広がる)も同じ理屈です。ここでも判断の軸は、良いか悪いかではなく、量として増えていくかどうかです。

The company has gained a reputation for treating its staff poorly.

The city gained notoriety as one of the most polluted places in the region.

06よく見かける不自然なコロケーションと直し方

ここでは、答案でよく見かける組み合わせを、直し方とセットで並べます。どれも文法としては成立しているため、書いた本人には気づきにくいのが厄介なところです。判断の基準は01で挙げた3つの問い、つまり量として増えるか、身につくか、渡してくれる相手がいるか、の3点です。

よく見かける形自然な形理由
obtain experiencegain experience経験は積み上がる量。発行元はない
obtain confidencegain confidence / build confidence自信も少しずつ増えるもの
obtain skillsacquire skills / gain skills / develop skills技能は身につくもの。gain と acquire はどちらも使える
obtain popularitygain popularity人気は広がって増えていく
acquire a degreeearn a degree / obtain a degree学位は努力の対価として得るか、大学から授与されるもの
acquire moneyearn money / make money収入は労働や取引の対価
acquire informationobtain information / access information情報は出どころから受け取る
gain a jobgain employment / secure a job / find a job職は数量ではない。gain employment は定型
gain successachieve success用例が皆無ではないが、現代英語では achieve が標準
gain a goalachieve a goal / attain a goal目標は達成するもの
gain profitmake a profit / generate profits利益は生み出すもの
gain stressexperience stress / be under stressストレスは増やして得をするものではない

gain employment と gain a job の違い

表の中で分かりにくいのが gain a job です。gain employment は求人統計や政策の文章でも使われる標準的な形ですが、gain a job とは言いません。理屈をつけるなら、employment は雇用されている状態を指す不可算名詞であるのに対し、a job は一つの職という具体物だから、となります。ただし実際には gain employment は組み合わせとして固定した定型なので、このまま覚えてしまうほうが早いところです。具体的な職に就く話なら secure a job、find a job、land a job を使います。

Graduates with technical skills gain employment more quickly.雇用という状態には gain が使える

Graduates with technical skills gain a job more quickly.個別の職には secure や find を使う

knowledge は不可算

3語のどれとも関係するのが名詞側の誤りです。knowledge、information、experience(経験の意味)、advice は不可算名詞なので、knowledges や informations とは書けません。動詞を正しく選んでも名詞の形が崩れていると、採点基準(Band Descriptors)のLexical Resourceの観点で不利になります。

Students acquire a great deal of knowledge outside the classroom.量は a great deal of で受ける

Students acquire many knowledges outside the classroom.knowledge に複数形はない

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07get・earn・achieve・attain・secure との住み分け

gain、acquire、obtain の3語だけで「得る」をまかなおうとすると、かえって不自然な組み合わせが生まれます。実際には近い意味の動詞がいくつもあり、それぞれ守備範囲が決まっています。下の表の使い分けを押さえておくと、語を探して手が止まる場面が減ります。

表していること典型的な組み合わせ
get最も一般的な語。話し言葉寄りなので答案では他の語に置き換えたいget a job / get information
earn働きや実績の対価として得るearn a living / earn a reputation / earn a degree
achieve努力の末に目標や水準に到達するachieve a goal / achieve success / achieve high scores
attainachieve のかたい語。水準や状態に達するattain a high level of fluency / attain independence
secure競争や不確実さを越えて確保するsecure funding / secure a place at university / secure employment
develop能力や性質が育っていくdevelop skills / develop an interest in ...
receive相手から一方的に与えられるreceive an education / receive training / receive support

acquire・gain・develop の違い

技能について書くとき、acquire skills、gain skills、develop skills はいずれも使えますが、見ている場面が違います。acquire は持っていなかった技能を新しく身につけること、gain は技能が増えていくこと、develop はすでにある技能を伸ばして質を高めていくことです。未経験者の職業訓練なら acquire、働きながら少しずつ幅が広がる話なら gain、現職者の研修で力を磨く話なら develop が収まります。細かい差ですが、ここを選び分けられると、同じ内容でも書き手の見え方が具体的になります。

Vocational training helps unemployed adults acquire skills for a new career.

Regular feedback allows employees to develop the skills they already have.

earn と receive の違い

教育を扱う課題では receive an education が定型です。一方、学位については earn a degree(努力の結果として得る)と obtain a degree(大学から授与される)が両方使え、視点が違うだけです。receive a degree も可能ですが、大学側から与えられる場面に限られます。

日本語の「取る」からの直訳に注意

不自然な組み合わせが生まれる原因の一つが、日本語の「取る」をひとまとめに訳してしまうことです。日本語では資格も休みも連絡も「取る」で言えますが、英語では対象ごとに動詞が変わります。下の対応を押さえておくと、答案で同じ動詞を使い回さずにすみます。

日本語英語注意点
資格を取るobtain a qualification発行機関があるので obtain
免許を取るobtain a licence / get a driving licence米式の綴りは license
単位を取るearn credits / pass a courseobtain credits とは言わない
休みを取るtake time off / take a day offget や obtain は使わない
連絡を取るcontact / get in touch withtake contact とは言わない
点数を取るachieve a high score / score welltake a score とは言わない
IELTS学習アプリ コロケーション検索 気になる語がどんな語と結びつくのかを調べられるツールです。gain や obtain のように目的語を選ぶ動詞は、書く前にここで確認しておくと不自然な組み合わせを防げます。

08トピック別に覚えておきたい組み合わせ

3語の使い分けは、頻出トピックごとに固まりで覚えるほうが実戦的です。ライティング・タスク2でよく出る4分野について、そのまま使える組み合わせを並べます。

教育

acquire knowledge and skills / acquire a second language / acquire practical skills

gain access to higher education / gain confidence through presentations

obtain a degree / obtain a qualification / receive a well-rounded education

Students who acquire practical skills at school find the transition to work less difficult.

Scholarships allow talented students from poorer families to gain access to higher education.

仕事・経済

gain work experience / gain employment / gain an advantage over competitors

acquire expertise / acquire a company / earn a living / secure funding

obtain a work permit / obtain a loan / incur additional costs

Internships allow students to gain work experience before they graduate.

Small firms often struggle to obtain a loan on reasonable terms.

技術・情報

obtain information online / obtain data / gain access to reliable sources

acquire digital literacy / acquire the habit of checking sources

Users can obtain information within seconds, but verifying it takes far longer.

Older people who acquire basic digital skills are less likely to feel isolated.

健康・社会

experience stress / suffer from anxiety / develop chronic conditions

gain access to healthcare / acquire healthy eating habits

People in remote areas still find it difficult to gain access to specialist healthcare.

Employees who work excessive hours are more likely to experience stress and develop health problems.

ライティング・タスク2 learn と learn about の違い:科目全体を学ぶのか、トピックを知るのか

09よくある質問

gain と acquire と obtain のうち、迷ったらどれを使えばよいですか。

目的語で決まるので、どれか一つを万能に使うことはできません。判断の目安は3つで、量として増えるものや手にすると有利になるものなら gain、身について自分の一部になるものなら acquire、入手先がはっきりしていて手続きや調査で手に入るものなら obtain です。experience は gain、skills は acquire、a visa は obtain というように、対象ごとに固定して覚えるほうが確実です。

gain stress は間違いですか。

標準的なコロケーションではありません。gain の目的語は増えていく量か、手にすると有利になるものが基本で、stress はそのどちらでもないからです。非母語話者の文章では見かける形ですが、英語として自然な組み合わせではないので、答案では experience stress、be under stress、suffer from stress のいずれかに置き換えます。

obtain experience とは言えませんか。

不自然に響きます。obtain は入手先がはっきりしていて、手続きや調査で手に入るものに使う語ですが、経験はそのどちらでも手に入りません。経験は自分の中に積み上がっていくものなので gain experience が標準の形です。同じ理由で obtain confidence も gain confidence や build confidence に直します。

acquire a degree は使えますか。

学位については earn a degree か obtain a degree を使います。学術的な文章では earn a degree のほうがよく見かけます。努力の対価として得るという意味の earn、大学から授与されて受け取るという意味の obtain で、視点が違うだけです。acquire は技能や言語、習慣、資産のように、身について保持されるものと結びつく語です。

gain weight はマイナスの内容なのに、なぜ gain を使えるのですか。

weight が増減する数量そのものだからです。gain の条件は望ましい内容かどうかではなく、量として増えるかどうかです。体重、人口、速度のように数値で測れるものは、内容がマイナスでも gain で受けられます。gain a reputation for poor service のように、評判が広がる場合も同じ理屈です。

答案で get を使うとスコアに影響しますか。

get 自体が誤りになるわけではありませんが、話し言葉寄りの語なので、書き言葉らしさが求められる場面では他の語に置き換えるほうが有利です。get a job なら secure a job や find employment、get information なら obtain information のように、内容に合った語を選びます。ただし不自然なかたい語を無理に当てるくらいなら、get のほうが読みやすい場合もあります。

gain skills と acquire skills はどちらも使えますか。

どちらも自然な組み合わせです。acquire は持っていなかった技能を新しく身につけること、gain は技能が増えていくこと、develop はすでにある技能を伸ばして質を高めることを表します。未経験者の職業訓練なら acquire skills、働きながら幅が広がる話なら gain skills、現職者の研修なら develop skills が収まります。不自然になるのは obtain skills だけです。

「知識を得る」は gain knowledge と acquire knowledge のどちらですか。

どちらも使えます。傾向としては acquire knowledge が知識を身につけること、gain knowledge が持っている知識を増やすことを表しますが、この2つは重なる場面も多く、厳密に区別されているわけではありません。学校教育や学習過程を扱う文では acquire のほうがややかたく、書き言葉らしく響きます。なお knowledge は不可算名詞なので、knowledges とは書けません。

10まとめ

gain、acquire、obtain は「得る」という訳語で一括りにされがちですが、英語では別々の出来事を表す語です。訳語ではなく、何が起きているのかで選ぶと、組み合わせの誤りはほとんど防げます。

  • gain はもともとある量や程度が増えること、有利なものを手にしていくこと。experience、confidence、popularity、support、access と結びつく
  • acquire は外にあったものが自分のものになり、その後も持ち続けること。skills、a language、habits、property と結びつく
  • obtain は入手先のあるものを手続きや調査といった手段で手に入れること。a visa、permission、a degree、funding、data と結びつく
  • skills や knowledge のように2語が使える名詞もある。どちらも自然な場合は、新しく身につけたのか(acquire)増えたのか(gain)で選び分けると表現に厚みが出る
  • gain の目的語は「増えていく量」か「手にすると有利になるもの」。stress、damage、illness は gain と組み合わせない
  • マイナスの物事には決まった動詞がある。experience stress、develop an illness、suffer damage、incur costs、face difficulties
  • gain weight や gain a reputation が成立するのは、内容の良し悪しではなく量として増えるかどうかで決まるため
  • obtain experience、obtain skills、acquire a degree、gain a job、gain success は、いずれも別の語に置き換える
  • 近い動詞にはそれぞれ守備範囲がある。earn は対価、achieve と attain は到達、secure は確保、develop は伸長、receive は授与

過去に書いた答案を開いて、「得る」にあたる動詞がどれになっているかを見直してみるとよいでしょう。obtain experience や gain stress のような組み合わせが残っていれば、そこは直せる箇所です。動詞を一つ選び直すたびに、その語が何を表しているのかがはっきりしてきます。

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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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