IELTSとTOEFLは、どちらも留学や出願で英語力を証明するために使われる試験です。ただ、提出先が受け付ける試験を決めていることが多いので、どちらを受けるかは試験の中身より先に、提出先の要件で決まります。両方を受け付けている場合には、スピーキングを試験官と話す形で受けるかコンピューターに録音する形で受けるか、スコアがどう示されるか、結果が届くまでに何日かかるかが、比べるときの手がかりになります。
01まず確認すべきは提出先の指定
比較を始める前に必ず確認すべきなのが、提出先がどちらの試験を要求しているかという点です。留学先の大学、移民局、勤務先、資格登録団体などによって、受け入れ可能な試験が決まっていることがほとんどで、個人の好みで選べる場面は限られています。
一般的な傾向として、イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドの大学や、移民申請ではIELTSが広く使われています。一方、アメリカの大学ではTOEFLが伝統的に主流でしたが、近年はIELTSを受け入れる大学も増えています。志望校や申請先が両方を受け入れている場合に、はじめて試験形式や難易度を比べて選ぶことになります。
02試験形式の違い
もっとも大きな違いはスピーキングの形式です。IELTSは試験官と対面(またはオンラインでの対面)で会話をしながら進みますが、TOEFLはコンピューターに向かって一人でマイクに録音する形式です。試験官を前にすると緊張しやすいのか、画面に向かって一人で話すほうが話しにくいのかは人によって違うので、自分がどちらで話しやすいかを考えておくと、選ぶときの材料になります。
出題内容にも違いがあります。TOEFLは1種類の試験で、大学の講義のようなアカデミックな場面を中心に、2026年1月の改訂以降は日常生活の短い文章やアナウンスも出題されます。IELTSにはAcademicとGeneral Trainingの2種類があり、General Trainingでは日常生活や職場に関する実用的な内容も出題される点が異なります。
また、リーディングとリスニングでは、TOEFLは2026年1月の改訂で、日常生活の短い文章やアナウンスから大学の講義まで長さの違う課題が続き、前半の出来によって後半の難しさが変わる形式になりました。IELTSは受験者全員が同じ問題を解き、1本の文章や音声に対してさまざまな設問タイプが出題されます。リーディングは1本あたりの文章が長いので、長い文章を読み続けることに慣れておく必要があります。
| 項目 | IELTS | TOEFL |
| スピーキング | 試験官との対面(またはオンラインでの対面) | コンピューターに一人で録音 |
| 出題内容 | Academic/General Trainingの2種類。General Trainingは日常生活・職場の実用的内容も出題 | 1種類。アカデミックな場面が中心で、日常生活の短い文章も出題(2026年1月以降) |
| リーディング・リスニング | 全員が同じ問題。1本の文章・音声にさまざまな設問タイプ | 短い課題から講義まで続き、前半の出来で後半の難しさが変わる(2026年1月以降) |
03難易度の感じ方は英語との付き合い方で変わる
「どちらが簡単か」という問いに一律の答えはありません。感じ方は、英語をどう学んできたかによって大きく変わります。
英語を「読む・書く」中心に学んできた人にとっては、TOEFLの学術的な語彙や長文読解が親しみやすく感じられることがあります。一方、日常会話やライブでのやり取りに慣れている人、あるいは対面でのコミュニケーションを重視した学習をしてきた人にとっては、IELTSのスピーキング形式のほうが実力を発揮しやすいかもしれません。
スコアの算出方法も異なります。IELTSは4技能それぞれを0〜9のバンドスコアで評価し、その平均を0.5刻みに丸めた値が総合スコアです。TOEFLのスコアは4技能の点数の合計で、満点は120点です。なお2026年1月より、TOEFLにはCEFRに対応した1〜6のスケール(0.5刻み)も導入されており、2028年1月までの移行期間中は120点満点のスコアと合わせて併記されます。
04費用と結果が届くまでの日数
受験料はどちらも大きくは変わりませんが、国や実施団体によって差があります。結果が届くまでの日数は、IELTSのコンピューター版でおおむね1〜5日程度、TOEFL iBTは2026年1月21日以降、受験日から約3日程度に短縮されており、どちらも紙媒体の時代に比べて大幅に短縮されています。申込を検討する際は、必ず最新の公式情報で受験料と結果発表日数を確認しましょう。
| 試験 | 結果が届くまでの日数 |
| IELTS(コンピューター版) | 1〜5日程度 |
| TOEFL iBT | 約3日程度(2026年1月21日以降) |
05比較のポイント
- 最優先で確認すべきは提出先の指定。個人の好みより先に、受け入れ可能な試験を確認する
- スピーキングは、IELTSが対面のライブ形式、TOEFLが一人で録音する形式という大きな違いがある
- リーディング・リスニングは、TOEFLが前半の出来で後半の難しさが変わる形式、IELTSが全員同じ問題でさまざまな設問タイプに答える形式
- スコアは、IELTSがバンド(0〜9)の平均、TOEFLが合計点(満点120点)で算出される
- 英語の学び方(読み書き中心か、会話中心か)によって、感じる難易度は人それぞれ異なる
TOEFL iBTの点数を入れると、対応するIELTSスコアの目安を確かめることができます。この2つにはETSが公開している直接の対応表があり、CEFRを経由する他の換算より根拠がはっきりしています。
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IELTSスコア換算:英検・TOEIC・TOEFLとの対応(出典つき)
06よくある質問
IELTSとTOEFLはどちらを選ぶべきですか。
まず提出先がどちらを要求しているかを確認します。留学先の大学、移民局、勤務先、資格登録団体などによって受け入れ可能な試験が決まっていることがほとんどで、個人の好みで選べる場面は限られています。両方を受け入れている場合に、試験形式や難易度を比べて選ぶことになります。
どの国でどちらの試験が使われていますか。
一般的な傾向として、イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドの大学や、移民申請ではIELTSが広く使われています。アメリカの大学ではTOEFLが伝統的に主流でしたが、近年はIELTSを受け入れる大学も増えています。
スピーキングの形式はどう違いますか。
IELTSは試験官と対面(またはオンラインでの対面)で会話をしながら進み、TOEFLはコンピューターに向かって一人でマイクに録音します。試験官と話すほうが緊張するか、画面に向かって一人で話すほうが話しにくいかは人によって違うので、自分がどちらで話しやすいかも選ぶときの材料になります。
どちらが難しいですか。
一律の答えはありません。感じ方は英語をどう学んできたかによって変わります。読む・書くを中心に学んできた人にはTOEFLの学術的な語彙や長文読解が親しみやすく感じられることがあり、日常会話や対面でのやり取りに慣れている人にはIELTSのスピーキング形式のほうが実力を発揮しやすい傾向があります。
スコアの出方はどう違いますか。
IELTSは4技能それぞれが0〜9のバンドスコアで評価され、その平均を0.5刻みに丸めたものが総合スコアになります。TOEFLは4技能それぞれが点数化され、合計点(満点120点)で評価されます。なお2026年1月より、TOEFLにはCEFRに対応した1〜6のスケール(0.5刻み)も導入されており、2028年1月までの移行期間中は120点満点のスコアと併記されます。
リーディングとリスニングの形式に違いはありますか。
TOEFLは2026年1月の改訂で、日常生活の短い文章から大学の講義まで長さの違う課題を解き、前半の出来によって後半の難しさが変わる形式になりました。IELTSは全員が同じ問題を解き、長めの文章や音声1本ごとに、さまざまな設問タイプに答えます。
結果が届くまでの日数に差はありますか。
IELTSのコンピューター版はおおむね1〜5日程度、TOEFL iBTは2026年1月21日以降、受験日から約3日程度に短縮されています。どちらも紙媒体の時代に比べて大幅に短くなっています。
07まとめ
IELTSとTOEFLのどちらを受けるかは、まず提出先の要件で決まり、両方を受け付けている場合に、自分の得意な学び方と照らし合わせて選ぶことになります。提出先が両方を受け入れている場合は、まずスピーキングの形式(対面かひとりか)を基準に、自分がどちらでより実力を発揮できそうかを考えてみるとよいでしょう。
どちらが自分に向いているかは、比較表だけでは決めきれません。得意な学び方や現状を一緒に確認していくと、選ぶべき試験が見えてきます。
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