スピーキングの Band Descriptors で memorised(暗記した)という語が出てくるのは、Band 3以下の記述です。たとえばBand 3の Grammatical Range and Accuracy には、明らかに暗記していると思われる発話を除けば文法の誤りが多い、という記述があります。暗記した部分は、その人がその場で組み立てた英語とは分けて見られていることが分かります。
Part 2 では、1人の人物や1つの出来事を、いくつかのトピックに使えるように準備しておく方法があります。同じ人を選んでもかまいませんが、用意した話をトピックに合わせずにそのまま話すと、話の中心がトピックからずれていきます。
Describe a person who is well organised. You should say: who this person is how you know this person what this person does to stay organised and explain why you think this person is well organised.
同じ友人を選び、パーティーの料理を何日も前から段取りして準備する様子を中心に話す人物は同じでも、話の中心を well organised に合わせている
Part 2 では、話の内容がトピックからずれていても、試験官はその場で話を止めません。止められないので、うまく話せたように感じます。ただ、そのあとに続く Part 3 の質問は、トピックについての話から始まります。準備の1分では、用意した題材のどこをトピックに合わせて話すかを決めておきましょう。Part 2 の準備の方法にはいくつかの選択肢があり、向き不向きは人によって違います。
Q. Do you prefer watching TV alone or with other people?
△
That's an interesting question. I prefer watching TV with other people for two reasons. Firstly, it is more enjoyable. Secondly, we can share our opinions. So I prefer watching TV with other people.決まった言い出し、理由を2つ、最初の文に戻るまとめ、という型に語を入れている
○
It depends on what I'm watching, really. For football, I'd much rather watch it with friends, because half the fun is shouting at the screen together. But if it's a drama, I usually watch it on my own, because I hate it when people talk during the important scenes.何を見るかで答えが変わることを、場面を挙げて話している
1週目からの録音の中から、Part 1 と Part 3 の答えを10問ほど選び、それぞれ最初の2文を書き出す
同じ言い出しで始まっている答えがいくつあるか
2 数える
書き出した文の中で、何度も出てくる言い回しや語に印を付ける
That's an interesting question.、for two reasons、Firstly、convenient などが繰り返されていないか
3 答え直す
印を付けた言い回しを使わずに、同じ質問にもう一度答える
1文目から質問に答えているか
4 初めての質問に答える
受験する時期のトピックから、まだ答えたことのない質問を選んで答える
型を使わずに答え始められたか
ステップ3では、印を付けた言い回しを、別の決まった言い回しに置き換えないことが大切です。That's an interesting question. を Let me think about that. に替えても、毎回の言い出しが決まっていることは変わりません。言い出しを外して、1文目で答えから話し始めます。
ステップ4では、Part 3 の質問のあとに、自分で Why? や Can you give an example? と追加の質問をして、もう1回答えてみましょう。Part 3 では試験官が台本にない質問を続けることがあるので、用意していない質問に続けて答える練習になります。レッスンを受けている場合は、講師に追加の質問をしてもらうと、本番に近い形で練習できます。
練習の組み方の一例として、週の前半にステップ1から3を一度通し、後半は毎日ステップ4で初めての質問に Part 1 を3問、Part 3 を3問ほど答える、という配分があります。1週目から付けている誤りの記録も続けておきます。
スピーキングの Band Descriptors で暗記した発話に触れているのは Band 3以下の記述で、暗記した部分は、その場で組み立てた英語とは分けて見られています。IELTS公式サイトの記事でも、試験官は暗記した回答を見分けられるよう訓練されていると書かれています。また Part 3 では台本にない質問もあるので、用意した回答の全文をそのまま使うのは難しくなります。
Band 7の Lexical Resource の記述には、あまり一般的でない語やイディオムを使う力がある程度見られることが挙がっていますが、使う数の決まりはありません。意味と使う場面が分かっている表現を、合う場面で使えることのほうが大切です。合わない場面で無理に入れると、不適切な使い方になります。