IELTSのスピーキングは、エッセイのように一人で組み立てる形式ではなく、試験官と受験者が向かい合う1対1のインタビューです。質問にどう反応し、どんな間で言葉をつなぐかは、模範解答を読むだけでは身につきません。
この記事では、話速が速すぎず1対1の対話を追いやすいチャンネルから、IELTS対策に直結するもの、本場のテンポに慣れるための上級者向けまで、インタビュー形式のYouTubeチャンネルを14本紹介します。
目次
なぜ「インタビュー形式に慣れる」がスピーキング上達の近道なのか
IELTS対策にそのまま使える2チャンネル
1対1の対話で耳を慣らす3チャンネル
本場のトークショーで会話のテンポに慣れる(上級者向け)
見た内容をスピーキングの練習につなげる方法
よくある質問
まとめ
01 なぜ「インタビュー形式に慣れる」がスピーキング上達の近道なのか
IELTSのスピーキングは、Part 1が日常的な質問への短い受け答え、Part 2が1分の準備をはさんだ2分間のスピーチ、Part 3が試験官との掘り下げた議論という3部構成です。Part 2以外はすべて、試験官の質問に即座に反応しながら進む対話であり、時間をかけて文章を組み立てるライティングとは根本的に違います。
参考書の模範解答を覚えても、実際の対話では役に立たないことがあります。模範解答が示すのは「完成された答え」だけで、質問を受けてから答え始めるまでの間や、相手の言葉を受けて反応を返す運びまでは教えてくれないためです。実際のインタビュー動画を見ておくと、質問への切り返し方や、言葉に詰まったときのつなぎ方、相槌の打ち方まで、対話特有のリズムが自然と身についていきます。
以下では、そのまま模擬試験として使えるIELTS特化のチャンネルから、自然な会話のテンポを掴むための1対1の対話、そして本場の会話速度に慣れるためのトークショーまで、レベル別に紹介します。
02 IELTS対策にそのまま使える2チャンネル
IELTSスピーキングの質問形式やタイミング感を、本番に近い形でそのまま体感できるチャンネルです。
Keith Speaking Academy :講師のKeith O'Hareが毎回ネイティブスピーカーを招き、IELTSスピーキングの本番同様の模擬試験を行ったあとフィードバックを添えるチャンネルです。ネイティブでも即答に詰まる場面があり、質問に対してどう間を持たせているかを観察できます。
IELTS Energy(All Ears English) :元IELTS試験官のJessicaと共同ホストのAubreyが、対話形式でIELTS対策を解説しているチャンネルです。試験官視点の評価基準が、専門用語に頼らない言葉で説明されるので聞き取りやすい内容です。
03 1対1の対話で耳を慣らす3チャンネル
IELTS対策の内容ではありませんが、1対1で交わされる自然な対話を、速すぎないテンポで追える点が共通しています。質問への反応の仕方や、話をつなぐ言葉遣いを拾うのに向いています。
04 本場のトークショーで会話のテンポに慣れる(上級者向け)
ここまでのチャンネルにある程度慣れたら、実際のネイティブ同士の会話速度に近いトークショーに進むのも一つの方法です。観客の笑い声や相づち、話者の重なりが加わる分、聞き取りの難度は上がります。
05 見た内容をスピーキングの練習につなげる方法
動画を眺めているだけでは、対話のリズムは身につきません。見る際に次のような作業をはさむと、インタビューでのやり取りが実際のスピーキングの練習に変わっていきます。
質問が発せられた瞬間に動画を一時停止し、自分ならどう答えるかを声に出してから、実際の回答と比べてみる
相手の話を受けて使われているつなぎの言葉だけに注目して聞き直す
1回目は内容を追うために、2回目は話し方や間の取り方に意識を絞って、同じ動画を2回見る
気に入った受け答えのパターンをメモし、似た質問が来たときに使えるよう自分の言葉に置き換えておく
拾った受け答えのパターンは、メモした状態で終わらせず、実際に声に出して使ってみるところまで進めると定着しやすくなります。IELTS学習アプリのスピーキング1問1答のように、質問に1問ずつ答える練習ができるツールと組み合わせるのも一つの方法です。
IELTS学習アプリ
スピーキング1問1答
質問に1問ずつ答える形で、録画練習の材料に使えます
06 よくある質問
どのレベルから見始めればよいですか
まずはIELTS対策に直結するKeith Speaking AcademyやIELTS Energyから始め、対話の運びに慣れてきたらThe Austin and Arthur ShowやBBC「6 Minute English」のような1対1の対話に進むのが無理のない順番です。トークショー系は会話の速度が上がるため、その先の段階として位置づけています。
複数人が同時に話すトークショーは聞き取りづらいのですが、それでも見る意味はありますか
聞き取れない部分があって当然です。すべてを正確に聞き取ることよりも、話者が相手の発言に割り込んだり相づちを打ったりするタイミングに慣れることを目的にしています。聞き取れた部分だけを拾えれば十分で、無理に全文を追う必要はありません。
Part 2の2分間スピーチにも役立ちますか
ここで紹介しているチャンネルは対話形式が中心なので、直接役立つのはPart 1とPart 3です。Part 2のように1人で話し続ける練習には、インタビューの中でゲストが1つの質問に長めに答えている場面を参考にすると、話をどう広げているかの参考になります。
字幕はつけて見るべきですか
聞き取れない語彙が多いうちは英語字幕をつけて、語彙と発音を結びつけながら見るとよいでしょう。対話のリズムに慣れる目的であれば、字幕なしで何度か見返す練習も並行して取り入れると効果的です。
IELTS対策チャンネルだけ見ていれば十分ですか
Keith Speaking AcademyやIELTS Energyだけでも試験形式には慣れられますが、扱う話題や話し方の幅は限られます。1対1の対話やトークショーもあわせて見ておくと、Part 3で予想外の質問が来たときにも対応しやすい、幅広い受け答えの引き出しが持てます。
07 まとめ
IELTSのスピーキングは、試験官との1対1のインタビューという特殊な形式です。模範解答を覚えるだけでなく、実際の対話のやり取りを繰り返し見ておくことで、質問への反応の仕方や間の取り方が自然と身についていきます。
Keith Speaking AcademyやIELTS Energyで、IELTSスピーキングの質問形式とタイミング感をそのまま体感する
The Austin and Arthur ShowやBBC「6 Minute English」など、速すぎない1対1の対話で耳を慣らす
慣れてきたら本場のトークショーに進み、実際のネイティブ同士の会話速度に触れる
見て終わりにせず、質問に対する自分の答えを声に出したり、練習アプリを使ったりして実際に使ってみる
インタビュー形式の動画は、聞き取りの練習であると同時に、対話そのものの運び方を学べる教材でもあります。ここで拾った受け答えのパターンを、実際のスピーキング練習の中でどう使うかまで含めて取り組んでいきましょう。