採点基準の観点から整理すると、後者の主張には根拠があります。Task Responseはエッセイ全体で問いに答えられているかを評価するもので、イントロの1文目だけを取り出して評価する項目があるわけではありません。一方で、1文目が語彙や文法の評価対象に含まれることも事実で、こなれた導入が書ければ、その分だけLexical ResourceやGrammatical Range and Accuracyの印象を底上げできます。
意外に思われるかもしれませんが、導入の1文は最悪何もなくても機能する場合が多いです。いきなり「While some people ...」と両論の提示から始めても、エッセイとしては成り立つことが多いのです。
Some people believe that university education should be free for all students, while others think that students should pay for it themselves. Discuss both views and give your own opinion.
While some people believe that university education should be free for all students, others argue that students themselves should bear the cost. In my opinion, a system in which tuition is partly subsidised by the government strikes the best balance.
Whether children should be allowed to use smartphones is a controversial issue.
The question of how governments should fund higher education is often debated.
People have different views about whether museums should charge for admission.
「... is a controversial issue」や「... is often debated」といった表現は、どんなトピックにも当てはめられる便利な型です。文法的に正しく書けるのであれば、これらを使ったからといって、それだけで評価が下がることはありません。
ただし、一点だけ考慮しておきたいことがあります。それは、こうした定型文は試験官が見飽きているという事実です。試験官はこれまでに何千、何万というエッセイを読んでおり、そのかなりの割合が「This is a controversial issue.」で始まります。評価を下げる要因にならない一方で、評価を押し上げる材料にもならず、「型で書いている受験者だ」という印象を与えることは頭に入れておくとよいでしょう。
柔軟な導入を書くときのコツは、話題を広げすぎないことです。「Since ancient times, ...(古来より)」のように話を大きくしすぎると、かえって内容の薄い一般論になってしまいます。問題文が扱っている話題の一歩だけ外側から入る、という距離感を意識するとよいでしょう。
この書き方は一朝一夕には身につかないため、さまざまなトピックでイントロだけを書く練習が有効です。
06よくある質問
イントロの1文目はスコアに影響しますか?
1文目だけを取り出して評価する項目はありませんが、語彙や文法の評価対象には含まれるため、こなれた導入が書ければ Lexical Resource や Grammatical Range and Accuracy の印象を底上げできるとされています。1文目が無くてもエッセイとしては成り立つとされています。