店、学校、オフィス、住宅を、それぞれ別の区域にまとめて配置する。この都市計画のやり方について、利点が欠点を上回るかどうかを問うタスクが、IELTSライティング・タスク2で出題されます。日本で暮らしていると、駅前のビルに店舗とオフィスと住居が同居しているのが当たり前なので、何を分けるという話なのかがつかみにくいタスクです。
タスク深掘りシリーズの第5回では、本サイトに収録している用途分離(ゾーニング)のタスクを取り上げます。利点と欠点を並べただけで終わらせない読み方、両側の定番アイデアと掘り下げ方、アメリカ・日本・ニュージーランドの制度、都市を論じるときの語彙までを解説します。モデルアンサーそのものは載せませんが、自分で作るときの流れも最後に紹介します。
目次
このタスクでは何が問われているのか
なぜ都市の土地利用が繰り返し出るのか
分離に賛成する側のアイデアと、その掘り下げ方
分離に反対する側のアイデアと、その掘り下げ方
答案に入れられる実例はどれか
中級と上級で押さえたい語彙とコロケーション
モデルアンサーはどう作るか
よくある質問
まとめ
01 このタスクでは何が問われているのか
取り上げるのは、本サイトのタスク検索に収録している次のタスクです。問題タイプは Advantage / Disadvantage(利点と欠点のどちらが上回るか)です。
In many cities, planners tend to arrange shops, schools, offices, and homes in specific areas and separate them from each other. Do you think the advantages of this policy outweigh the disadvantages?
このタスクで実際に多いのは、次の2つの読み違いです。どちらも、書いている本人には正しく見えたまま、論じる対象がタスクからずれていきます。
1-1 this policy を、都市計画そのものだと読む
✗
this policy=都市を計画的に整備すること道路の整備、公園の確保、景観の規制まで話が広がる
○
this policy=用途ごとに区域を決めて、互いに離して配置すること分けることの是非だけを論じる
なぜ読み違えるのか
タスク文の主語が planners なので、都市計画の担当者がすること全般が話題に見えます。しかし this policy が受けているのは、直前の arrange … in specific areas and separate them from each other という動作です。計画的に整備するかどうかではなく、用途ごとに離すかどうかが論点になります。
答案では何が起きるか
都市計画一般の話に広がると、緑地の確保や交通渋滞といった、分離とは関係のない利点と欠点が並びます。書かれている内容そのものは正しくても、タスクが指している policy について論じていないので、Task Response の評価に響きます。
1-2 工場と住宅を分ける話にすり替える
✗
住宅地に工場があれば、騒音と大気汚染で住民の健康が損なわれるタスクに factories は出てこない
○
店・学校・オフィス・住宅という、4つの用途を互いに離すかどうか危険や公害の話は使えない
なぜ読み違えるのか
用途を分ける制度の説明では、住宅地と工業地区を分ける例がよく使われます。その知識をそのまま持ってくると、タスクが挙げている4つとは別のものを論じることになります。タスクが並べているのは shops・schools・offices・homes で、公害を出す施設は含まれていません。
答案では何が起きるか
工場を持ち出すと、騒音や大気汚染が論点の中心になり、分離の利点が強く出すぎるため、議論が一方に傾きます。欠点の側を書く段になって材料が出てこなくなり、ボディ2が短くなります。分けるかどうかで判断が割れるのは、店や学校のように日常的に使う施設だからです。
読むときのポイント
タスク文に並んでいる名詞を、書き始める前にそのまま書き写しておきます。今回なら shops・schools・offices・homes の4つです。答案に出てくる例がこの4つの範囲に収まっているかを、書いたあとに確かめます。
ここまでを、タスクの3つの要素に分けると次のようになります。
要素 このタスクでの中身
前提として与えられている事実 多くの都市で、計画の担当者が店・学校・オフィス・住宅を特定の区域にまとめ、互いに離す傾向がある
論じる対象 this policy=用途ごとに区域を決めて互いに離すこと
問われていること その利点が欠点を上回るかどうか。両方を書いたうえで、どちらが上回るかの判断を示す
前提の欄が埋まると、書いてはいけない方向が決まります。多くの都市がこの方式を採っているとタスク文が述べているので、そんな計画は現実には行われていないという反論は成り立ちません。
ライティング・タスク2
タスク深掘りシリーズ:アイデア・実例・語彙・モデルアンサーまで1問ずつ徹底解説【総論】
02 なぜ都市の土地利用が繰り返し出るのか
都市の土地をどう使うかは、住宅の値段、通勤の時間、車の必要性に直結する話題で、どの国の受験者にも共通の経験があります。そのうえ、いま各国で制度が実際に動いています。出題する側から見ると、専門知識がなくても書けて、しかも判断が割れるテーマです。
国連の World Urbanization Prospects 2025年版(2025年11月18日公表)は、世界人口82億人のうち45パーセントが人口5万人以上の都市に住んでいると報告しています。同じ報告書は、2050年までの世界人口の増加のうち3分の2が都市で起きると見込んでいます。人が増える場所で住宅をどう配置するかという問題が、そのまま各国の政策課題になっています。
日本で暮らしていると実感しにくいところ
日本の都市計画法にも用途地域という制度があり、国土交通省の資料によれば現在は13種類に分かれています。ただ、日本の運用は用途の混在をゆるやかに認めるほうで、住宅のすぐ隣にコンビニや飲食店があるのはめずらしくありません。駅前のビルに店舗・オフィス・住居が同居しているのも同じ表れです。
一方、アメリカの多くの都市では、一戸建て中心の低密度な住宅地が広く取られてきました。徒歩圏に日常的な店がほとんどない住宅地が生まれるのはそのためです。この差を知らないまま書くと、分離の欠点として挙がる car dependency(車への依存)が、想像上の話に見えてしまいます。
用途を厳格に分ける都市
住宅だけの区域single-family residential zone
↓ 数キロ・車で移動
商業の区域commercial zone
↓ 車で移動
オフィスの区域office / business district
日本の多くの都市
住宅地
↓ 徒歩圏内
小さな商店・学校・診療所ニュータウンの近隣センターなど
↓ 電車やバスで移動
商業の中心地
もっとも、日本にも分離を目的とした区域はあります。第一種低層住居専用地域では、店舗の種類と規模が厳しく制限され、認められるのは住宅を兼ねた小規模なものに限られます。逆に工業専用地域では住宅を建てられません。全体としては混在を認めながら、両端には専用の区域も用意されている、という構造です。答案で自国の例を出すなら、この両端のほうが分離の話に噛み合います。
ライティング・タスク2
日本の常識は世界の非常識?ライティング・タスク2で「日本基準」のまま書いていないか確認する
03 分離に賛成する側のアイデアと、その掘り下げ方
利点として挙がるものは、だいたい決まっています。共通するルールはハブ記事にまとめているので、ここではこのタスクでの掘り下げ方だけを見ていきます。どれも、そこで止めると評価の言葉で終わってしまうものばかりです。
3-1 住宅地に、人と車が集まらない
店やオフィスを住宅地から離すと、そこへ通う人と車が住宅地に入ってきません。買い物客の車、商品を運ぶトラック、通勤の人の流れが、住宅の前の道路を通らなくなります。
「静かな環境が守られる」で止めると、評価だけの段落になります。何がどれだけ減るのかまで書くと一段進みます。住宅地の道路を通るのが、そこに住む人の車と配達の車だけになれば、通学路を歩く子どもが行き交う車と接する回数が減ります。夜間に営業する店がなければ、人の出入りが深夜に集中することもありません。
3-2 区域ごとに、必要な設備をまとめて用意できる
用途によって、必要になる設備が違います。商業の区域には駐車場と荷物の積み降ろしの場所、オフィスの区域には大量の通勤者を運ぶ交通機関、住宅地には学校と公園が必要になります。同じ場所にすべてを用意しようとするより、区域ごとにまとめて用意するほうが費用を抑えられます。
ここも、行政の効率という言葉で終わらせないほうが強くなります。たとえば、店が一か所に集まっていれば、そこへ向かう公共交通をまとめて整備できます。店が住宅地に散らばっていると、同じ人数を運ぶのに、より多くの場所をカバーする路線網が必要になります。
3-3 隣に何が建つかを、あらかじめ見込める
住宅を買う人にとっても、事業を始める人にとっても、隣の土地に何が建ちうるかは判断の材料になります。用途が区域で決まっていれば、住宅を買ったあとで隣に大型店ができる、という事態は起こりにくくなります。用途を分ける仕組みが各国に広がった背景には、この予測可能性を求める声がありました。
この論点は、そのまま反対側への先回りにも使えます。予測できるということは、裏を返せば変えにくいということでもあります。住む人が減った区域に店を呼び込みたくても、用途の指定が変わらないかぎり建てられません。賛成側のボディでここまで触れておくと、自分の主張がどの条件で成り立つのかを示せます。
04 分離に反対する側のアイデアと、その掘り下げ方
欠点の側は、車への依存に話が集まりがちです。そこから先へ進めるかどうかで、ボディの厚みが変わります。
4-1 車がないと、日常の用事を済ませられない
店が住宅地から数キロ離れていれば、牛乳を1本買うのにも車を使うことになります。ここで環境への負荷の話に進むと、どのタスクにも貼れる一般論になります。このタスク固有の議論にするなら、車を使えない人がどうなるかまで書きます。
運転免許を持たない高齢者、子ども、車を持てない世帯は、自分の力で移動できる範囲がその住宅地の中だけになります。誰かに乗せてもらわないと買い物にも行けないという状態は、同じ都市に住んでいても行動できる範囲が人によって大きく違う、ということを意味します。
4-2 通勤と通学の距離が延び、同じ時間に人が動く
住宅とオフィスが離れていれば、そのあいだを毎日往復することになります。距離が延びるだけでなく、同じ方向へ同じ時間帯に人が集中するため、道路と交通機関の混雑が朝夕に偏ります。混雑した時間に合わせて道路や車両を用意することになるので、1日の大半は使われない設備を抱えることにもなります。
4-3 時間帯によって、人がいなくなる区域ができる
オフィスだけの区域は、夜と週末に人がいなくなります。住宅だけの区域は、平日の昼間に人がいなくなります。人がいない時間が長いと、その区域で商売が成り立ちにくくなり、通りに人の目がない時間帯も生まれます。用途が混ざっている場所では、時間帯によって使う人が入れ替わるため、こうした空白ができにくくなります。
どちらが上回るかを、どう決めるか
この設問は、利点と欠点を並べたうえで、どちらが上回るかの判断を求めています。両方を書いて終わると、問われていることの半分が残ります。とはいえ、分離が常に良い、あるいは常に悪いと言い切ろうとすると、反対側の材料に無理が出ます。条件を付けて判断すると、書きやすくなります。
何と何を分けるかで判断する: 住宅と工場のように、性質が大きく違うものを分ける利点は大きい。店や学校のように、住民が日常的に利用する施設を住宅から離す利点は小さい。タスクが挙げているのは後者です
移動の手段で判断する: 公共交通が発達していて、区域のあいだを短時間で移動できる都市なら、欠点は小さくなります。移動が車だけに頼る都市なら大きくなります
どれだけ離すかで判断する: 用途を分けること自体ではなく、どれだけ離すかが問題だという立場も取れます。徒歩で行ける距離に店を残しておけば、静かな住環境と日常の利便性は両立します
3つ目の立場を取ると、この記事の02で見た日本の階層構造がそのまま根拠になります。住宅地の徒歩圏に小さな商店を残し、大きな買い物は中心部でする、という配置です。
ライティング・タスク2
「楽・便利・安い」で止めない:IELTSライティングのアイデアを論理的に検証する方法
05 答案に入れられる実例はどれか
このテーマは、各国が実際に制度を持っていて、しかも近年それを見直しているので、確認できる事実が多く残っています。深掘りの段階では、次の中から2件か3件を選んで手元に置いておけば足ります。
国・都市 制度 時期 報告されていること
アメリカ(オハイオ州ユークリッド村) 用途を区分する条例をめぐる裁判で、連邦最高裁が自治体の規制権限を認めた 1926年 アメリカで用途を分ける方式が広がるうえでの法的な足場になった
日本 都市計画法にもとづく用途地域 現在13種類(田園住居地域が2018年4月に施行) 混在を認めつつ、第一種低層住居専用地域と工業専用地域という両端の区域も持つ
アメリカ・ミネアポリス Minneapolis 2040。住宅地から一戸建てだけを認める区分をなくし、1区画に3戸まで建てられるようにした 2018年12月に市議会が可決、2020年1月に施行 一戸建て中心だった住宅地でも小規模な集合住宅を建てられるようになった。ただし、区分を変えたことと住宅が実際に増えたことは分けて見る必要がある
ニュージーランド・オークランド Auckland Unitary Plan。住宅地の多くで、建てられる住戸の数を増やした 2016年 2016年から2021年の住宅の建築許可が増えたとする研究がある。効果の見積もりには異なる見方もある
アメリカ・カリフォルニア州 SB9。一戸建て用の区画を分割し、2戸を建てることを認めた 2022年1月施行 施行から1年の時点で、ロサンゼルスでの新規住宅の申請は211件にとどまった(カリフォルニア大学バークレー校 Terner Center の分析、2023年)
この表から何が言えるか
賛成側で使いやすいのは1926年の判決と日本の用途地域です。どちらも、用途を区分するという考え方が長く都市計画の中で使われてきたことを示せます。反対側で使いやすいのは、下の3件です。分離を前提にした区分を見直す動きが各国で出ていること自体が、欠点が意識されている証拠になります。
ミネアポリスとカリフォルニアの例には、もうひとつの使い道があります。制度を変えても、住宅がすぐに増えるとは限らないという点です。区分を変えたことと、実際に建物が増えたことは分けて書きます。オークランドについても、建築許可が増えたと報告されている一方で、その増加をどこまで制度の効果と見るかについては見方が分かれています。
答案での入れ方
実例の扱い方の共通のルールはハブ記事にまとめています。このタスクでは、次のような差が出ます。
✗
In 2018, Minneapolis passed a plan which allowed up to three homes on a single lot, and the plan came into effect in January 2020.経緯を説明しただけで、段落の主張が進んでいない
○
Some cities have begun to move away from strict separation: Minneapolis, for example, now allows small apartment buildings in areas once reserved for single houses.主張のあとに1文で添えている
年号と件数をすべて入れると、その1文で段落が止まります。国名と、制度がどちらへ動いたかだけでも実例として働きます。
06 中級と上級で押さえたい語彙とコロケーション
このテーマで崩れるのは、語を知らないところではなく、その語を何とつなぐかのところです。単語ではなく、組み合わせの単位で拾っていきます。
中級(バンド6を目指す段階)
表現 意味と使いどころ
separate A from B AをBから離す。separate A and B も使えるが、AをBから引き離すという向きを出すなら from のほうが明確
residential area 住宅地。district でも通じるが、area のほうが範囲を限定しない
commercial district 店やオフィスが集まる区域。shopping area より広い範囲を指せる
within walking distance of ~ 〜から歩いて行ける距離に。of を伴う。near from とは書かない
rely on cars 車に頼る。depend on cars も同じように使える
land use 土地利用。不可算で使う。land uses と複数にしない
public transport 公共交通機関。不可算。北米では public transportation と言うことが多い
上級(バンド7以上を目指す段階)
表現 意味と使いどころ
mixed-use development 住宅と店舗などを同じ建物や区画にまとめる開発。分離の反対側を1語で言える
single-use zoning 1つの区域に1つの用途だけを認める方式。タスクの this policy を言い換えるときに使える
car dependency 日常の移動を車に頼らざるをえない状態。不可算。dependency on cars とも書ける
urban sprawl 都市が郊外へ広がっていくこと。不可算
walkability / a walkable neighbourhood 歩いて用事を済ませられる度合い。形容詞の walkable のほうが答案では使いやすい
ease restrictions on ~ 〜への規制をゆるめる。relax restrictions on ~ も同じ意味で使える
amenities 店・診療所・図書館など、暮らしに必要な施設。通例は複数形
このテーマで出やすい誤り
✗
A zoning in my country is decided by the government.zoning は不可算なので a が付かない
○
Zoning regulations in my country are set by local authorities.規制そのものを指すなら regulations を足す
✗
Many shops are near from the station.near は前置詞なので from を続けない
○
Many shops are close to the station.near the station も同じように使える
✗
Planners separate housing and shop.from が抜け、shop が単数のまま
○
Planners separate housing from shops and offices.数えられる名詞は複数形にする
zoning と planning の使い分け
zoning は、土地の用途を区域ごとに指定することと、その指定そのものを指します。planning は都市をどう作るかという営み全体を指す語で、道路や公園の配置も含みます。イギリス英語では、建物を建てる許可を planning permission と呼びます。タスクの this policy を言い換えるなら、範囲の狭い zoning のほうが正確です。
IELTS学習アプリ
コロケーション検索
単語やフレーズを入力すると、その語と自然に組み合わさる表現を確認できます。zoning や restrictions を入れて、動詞と前置詞の組み合わせを確かめておきましょう。
ライティング・タスク2
outweigh の言い換えは慎重に:exceed・surpass が使える場面と使えない場面
07 モデルアンサーはどう作るか
ここまでで、読み方、両側のアイデア、実例、語彙がそろいました。作る手順そのものはハブ記事にまとめているので、ここではこのタスクで確かめたい点だけを挙げます。
判断を2か所で示せているか: 利点が上回るのか、欠点が上回るのかを、導入と結論の両方で述べます。ボディで両側を書いても、判断が本文のどこにもないまま終わる答案が出ます
4つの用途を平等に扱おうとしていないか: shops・schools・offices・homes を1つずつ論じると、それぞれが2文ずつになって掘り下げが消えます。性質の違うものを1つか2つ選び、そこを深く書きます
工場の話が混ざっていないか: 書き終えたあとに factory・pollution・noise from factories といった語を探し、タスクの4つから外れた例が入っていないかを見ます
実例が1件で足りているか: 各国の制度を並べたくなるテーマですが、答案に入れるのは1件で十分です。残りは、書けなかったときの控えとして持っておきます
タスク検索では、キーワードに zoning を入れるとこのタスクが出てきます(タイトルは Zoning in Cities)。自分でメインアイデアを書いてから、定番のアイデアを見る順にすると、自分では出てこなかった論点がはっきりします。
IELTS学習アプリ
タスク検索
収録しているライティング・タスク2のタスクをキーワードと問題タイプで検索し、メインアイデアの検討からモデルアンサーの作成まで進められます。この回で扱ったタスクもここから探せます。
08 よくある質問
ゾーニングとは何ですか?
都市の土地を用途ごとに区分し、その区域に建てられるものを定める仕組みです。日本語では用途地域制と呼ばれます。日本にも都市計画法にもとづく用途地域があり、国土交通省の資料によれば現在は13種類に分かれています。
このタスクで工場の例を使ってはいけないのですか?
タスクが挙げているのは shops・schools・offices・homes の4つで、工場は含まれていません。工場と住宅を分ける議論に移ると、論じる対象がタスクから離れます。分けるかどうかで判断が割れるのは、住民が日常的に使う施設だからです。
利点と欠点を両方書けば、それで答えたことになりますか?
この設問は、どちらが上回るかを問うています。両側を書いたうえで、その判断を示すところまでが答えになります。導入と結論の両方で立場を述べておくと、判断が抜けたまま終わることを防げます。
日本の例を出しても大丈夫ですか?
問題ありません。ただ、日本の用途地域は混在を認めるほうなので、分離の利点を示す例としては噛み合わないことがあります。分離の例として出すなら、店舗を原則として建てられない第一種低層住居専用地域や、住宅を建てられない工業専用地域のほうが議論に合います。
答案に実例は何件入れればよいですか?
1件で足ります。深掘りの段階で2件から3件を用意しておくのは、書くときに選べる状態にしておくためです。年号や件数まで詰め込むと、その1文で段落の議論が止まります。国名と、制度がどちらへ動いたかだけでも実例として働きます。
zoning に a を付けてはいけないのですか?
zoning は不可算の名詞なので、a zoning とは書きません。規制そのものを指すときは zoning regulations や zoning laws のように名詞を足します。同じくland use と urban sprawl も不可算で使います。
用途の分離を見直している国はありますか?
あります。アメリカのミネアポリスは2018年に一戸建てだけを認める区分をなくす計画を可決し、ニュージーランドのオークランドは2016年に住宅地で建てられる住戸数を増やしました。カリフォルニア州も2022年に区画の分割を認める法律を施行しています。ただし、区分を変えたことと住宅が実際に増えたことは別に見る必要があります。
09 まとめ
この回で扱った内容を整理します。
論じる対象は this policy=用途ごとに区域を決めて互いに離すこと。都市計画一般の話に広げない
タスクが挙げているのは shops・schools・offices・homes の4つ。工場と住宅を分ける議論に移ると対象からずれる
賛成側は、住宅地に人と車が入らないこと、区域ごとに設備をまとめられること、隣に何が建つか見込めること
反対側は、車がないと用事を済ませられないこと、通勤の距離と混雑、時間帯によって人がいなくなる区域ができること
どちらが上回るかは、何と何を分けるのか、移動の手段は何か、どれだけ離すのかという条件を付けて決める
実例はアメリカ・日本・ニュージーランドの制度から選ぶ。答案に入れるのは1件でよい
都市のトピックは身近なわりに、いざ書こうとすると自分の街のことしか出てこない分野です。自分が住んでいる場所で、店と学校と住宅がどのくらい離れているかを一度見てみると、賛成側にも反対側にも書ける材料が見つかります。
ライティング・タスク2
タスク深掘りシリーズ:アイデア・実例・語彙・モデルアンサーまで1問ずつ徹底解説【総論】