答案でよく見る形の誤りに、Children are addicted to use social media. があります。意味は伝わりますが、to のうしろが原形になっているところが問題です。be addicted to の to は不定詞の to ではなく前置詞なので、うしろには名詞か動名詞が来ます。
この記事では、なぜ原形が続かないのかを確かめたうえで、addict と addicted と addiction の品詞の違い、addict to と書けない理由、be と become と get の使い分け、そして答案で言い過ぎにならない書き方まで整理します。
01結論:to は前置詞なので、うしろは名詞か動名詞
be addicted to の to は前置詞です。前置詞のうしろに来られるのは名詞のはたらきをする語なので、動詞を続けたいときは -ing 形の動名詞にします。to を見た瞬間に原形を書いてしまうのは、to不定詞の to と取り違えているためです。
基本の形
be addicted to + 名詞:be addicted to social media、be addicted to alcohol
be addicted to + 動名詞:be addicted to checking notifications、be addicted to playing games
✗
Children are addicted to use social media.to のうしろが原形になっている
○
Children are addicted to using social media.動名詞にする
○
Children are addicted to social media.名詞をそのまま続けてもよい
前置詞かどうかは、名詞を置いてみると分かる
その to が前置詞か不定詞かで迷ったら、うしろに名詞を置けるか試すと判定できます。be addicted to music は成立するので、この to は前置詞です。いっぽう want to のような不定詞の to は、want to music とは言えません。名詞が置けるなら動名詞も置ける、と覚えておくと形を落としにくくなります。
形
to のはたらき
うしろに来るもの
例
be addicted to
前置詞
名詞・動名詞
addicted to gaming
want to
不定詞の目印
動詞の原形
want to play
be used to
前置詞
名詞・動名詞
used to living abroad
used to do
不定詞の目印
動詞の原形
used to live abroad
3行目と4行目は形がよく似ていますが別の表現です。be used to living abroad は「海外での生活に慣れている」、used to live abroad は「以前は海外に住んでいた」で、意味も文法も違います。be が付いているかどうかが見分けの手がかりになります。
間違えやすいのは最後の2つです。addicted は人の側、addictive はものの側を説明します。Social media is addicted. とは書けませんし、Students are addictive. と書くと「学生には人を依存させる性質がある」という別の意味になります。
✗
Online games are addicted to many teenagers.依存している側とさせている側が逆
○
Online games are highly addictive for many teenagers.ものの性質を述べるなら addictive
○
Many teenagers are addicted to online games.人を主語にするなら addicted
addiction の数え方
addiction は、依存という現象そのものを指すときは数えず、個々の依存を指すときは a や複数形が付きます。drug addiction is a serious problem のように問題として述べるときは無冠詞、he developed an addiction to gambling のように特定の依存を指すときは a が付く、という使い分けです。可算と不可算のどちらか一方に決まらない語なので、迷ったら現象として無冠詞で書くほうが安全です。
03addict to と書けないのはなぜか
Children addict to using social media. という形が書けないのは、addict が他動詞だからです。他動詞は目的語を必要とするので、うしろに前置詞句だけを置く形にはなりません。依存している人を主語にしたいなら、受け身の be addicted to を使います。
✗
Children addict to using social media.目的語が無いまま前置詞句が続いている
○
Children are addicted to using social media.受け身にする
能動態で addict を使うこと自体はできます。The drug addicted him within weeks. のように、依存させる側を主語にして人を目的語に取る形です。ただしこの言い方は現代の文章ではあまり見かけません。主語に立つのが薬物や仕組みのような無生物になるため、堅い響きになるためです。
△
He addicted himself to gambling.文としては成立するが古風。答案では避けたい
○
He became addicted to gambling.現代の文章ではこちらが自然
まとめると、addict という動詞は実在するものの、答案で使う場面はほとんどありません。人を主語にするなら be addicted to、変化を述べるなら become addicted to、この2つで足ります。
前置詞の to を含む表現は addicted to だけではありません。同じ形の仲間としてまとめて覚えておくと、1つ思い出せば他も引き出せます。どれも to のうしろは名詞か動名詞です。
be addicted to doing:依存している。be addicted to scrolling through feeds
be used to doing:慣れている。be used to working from home
look forward to doing:楽しみにしている。look forward to hearing from you
be committed to doing:力を入れている。be committed to reducing emissions
be opposed to doing:反対している。be opposed to raising taxes
object to doing:異議を唱える。object to being treated differently
when it comes to doing:〜のことになると。when it comes to learning a language
in addition to doing:〜に加えて。in addition to working full time
このうち be committed to と be opposed to と in addition to は、タスク2の答案で使いやすい表現です。The government is committed to reducing carbon emissions. のように書けば、政策への姿勢を1語で示せます。ここでも to のうしろは reducing であって reduce ではありません。
In addition to spending money on advertising, companies should invest in product safety.
広告に費用をかけることに加えて、企業は製品の安全性にも投資すべきです
Many parents object to their children spending hours on mobile games.
動名詞です。この to は不定詞の目印ではなく前置詞なので、うしろには名詞のはたらきをする語が来ます。be addicted to using social media が正しい形で、be addicted to use social media とは書きません。名詞をそのまま続けて be addicted to social media とすることもできます。
その to が前置詞かどうかを見分ける方法はありますか。
うしろに名詞を置けるか試すと分かります。be addicted to music は成立するので前置詞です。want to music とは言えないので、want to の to は不定詞の目印です。名詞が置ける to なら、動詞は -ing 形にします。
addict to という形は使えますか。
人を主語にした Children addict to using social media. という形にはなりません。addict は他動詞なので目的語が必要で、前置詞句だけを続けることができないためです。依存している人を主語にするときは受け身の be addicted to を使います。
addict は動詞として使えないのですか。
動詞としても使えます。The drug addicted him within weeks. のように、依存させる側を主語にして人を目的語に取る形です。ただし現代の文章では受け身の be addicted to のほうが普通で、答案でこの能動態を選ぶ場面はほとんどありません。
addicted と addictive はどう違いますか。
addicted は人の側、addictive はものの側を説明します。Many teenagers are addicted to online games. は人が依存している状態、Online games are highly addictive. はゲームに依存させる性質があることを述べています。主語が人かものかで選び分けます。
be addicted と become addicted はどちらを使えばよいですか。
いまの状態を述べるなら be、状態への変化を述べるなら become です。原因と結果を書く段落では become addicted to のほうが流れに合います。近年の傾向を述べるときは have become addicted to のように現在完了形にすると、過去から今までの流れをまとめて示せます。
get addicted to や be hooked on はライティングで使えますか。
どちらもくだけた響きなので、ライティングでは become addicted to を選ぶほうが無難です。スピーキングで自然さを出したいときには使えます。同じ内容を書き言葉で述べるなら、be overly dependent on や spend excessive time on に置き換える手もあります。
addicted は強すぎる語ですか。
もともと薬物やアルコールへの依存を指す語なので、含みは強めです。1日に数時間使う程度の話に addicted を当てると、事実より大げさな主張になります。be overly dependent on や spend excessive time on を使うか、a growing number of や appear to で範囲と確からしさを調整するとよいでしょう。
08まとめ
be addicted to の to は前置詞。うしろは名詞か動名詞で、原形は続かない
前置詞かどうかは、うしろに名詞を置けるかで判定できる
addict は他動詞なので、人を主語にするなら受け身の be addicted to にする
addicted は人の側、addictive はものの側を説明する
状態は be、変化は become、近年の傾向は have become addicted to
程度が軽いときは be overly dependent on や spend excessive time on に逃がす
be addicted to は、SNSやゲーム、スマートフォンを扱うトピックでそのまま使える表現です。形を落とさずに書ければ文法の正確さで有利になりますし、程度を調整する語と組み合わせれば主張の質も上がります。同じ前置詞の to を取る be used to や look forward to も一緒に確認しておくと、まとめて身につきます。