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リーディング

IELTSリーディングの文完成問題とMatching Features:該当箇所の探し方と語数制限

執筆:高橋 響 公開日: 最終更新:

途中で切れた文の空欄を埋める設問と、記述を人物や理論に結び付ける設問は、設問の見た目がまったく違います。それでも解くときにやっていることは近く、どちらもまず本文のどこを読めばよいかを絞る必要があります。

この記事では、Sentence Completion(文完成)と Matching Features(特徴の照合)を取り上げます。空欄に入る語の形や語数制限を確認する方法と、人物名の近くにある記述だけを見て判断してしまう誤りを、具体例で見ていきます。

01Sentence Completion は何を問う設問か

Sentence Completion は、本文の情報をもとにした文の空欄に、本文から適切な語を抜き出して書き込む設問です。設問文はそれぞれ独立した1文で、要約完成問題のようにひとつながりの文章にはなっていません。

Sentence Completion の指示文

Complete the sentences below.
Choose NO MORE THAN TWO WORDS from the passage for each answer.
Write your answers in boxes 6-9 on your answer sheet.

設問は、本文中の情報が出てくる順番に並んでいます。1問目の根拠が見つかれば、2問目はその後ろを探せばよいので、進むにつれて探す範囲が狭まります。この点は、本文全体を探すことになる Matching Features と大きく違います。

語数制限は指示文に書かれており、これを超えた答えは正解になりません。ONE WORD ONLY、NO MORE THAN TWO WORDS、NO MORE THAN THREE WORDS AND/OR A NUMBER といった形があるので、設問に取りかかる前に確認しておきましょう。ハイフンでつながれた語は1語として数えます。

似た形の Matching Sentence Endings

文の前半に続く後半を語群から選ぶ、Matching Sentence Endings という別の設問もあります。この場合は本文から語を抜き出さず、A から H のような記号で答えます。指示文が Complete each sentence with the correct ending の形になっていれば、抜き出すのではなく選ぶ設問だと分かります。設問の前半部分は、Sentence Completion と同じく本文中の情報が出てくる順番に並んでいます。

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02空欄の形を先に決めてから本文を探す

本文を探し始める前に、設問文の側から空欄に入る語の品詞と数を決めておきます。予測が付いていれば、本文の該当箇所にたどり着いたときに、周辺のどの語を取るかで迷いません。

本文

Ceramic tiles were fired in kilns built directly into the hillside, an arrangement that allowed the heat to be retained overnight. The glaze was applied only after a second firing. This extra step doubled the time needed to complete an order, but it produced a surface that resisted frost.

設問文

6 The kilns were built into the hillside in order to retain .............. during the night.
7 The second firing had to take place before the .............. was applied.
8 Tiles produced in this way were able to withstand .............. .

6 the heat to be retained本文の言い方をそのまま持ってきたため、語数制限を超え、retain のうしろにも収まらない

6 heatretain のうしろに来るのは目的語となる名詞。本文の heat をそのままの形で1語だけ取る

7 は the と was applied にはさまれているので、単数の名詞が入ります。本文で applied の主語になっているのは The glaze なので、答えは glaze です。8 は他動詞 withstand のうしろなので、目的語になる名詞が入ります。本文の resisted frost が withstand に対応しているので、答えは frost です。

予測しておく内容は、品詞、名詞なら単数か複数か、そして意味の方向の3つで足ります。設問文が原因を求めているのか結果を求めているのかまで決めておくと、本文の該当箇所が近いのに別の語を取る取り違えが減ります。

本文の語は形を変えずに書く

本文から語を抜き出すタイプでは、本文に書かれている形のまま使うのが基本です。設問文に合わせて語形を直すことはしません。本文から取った語をそのまま入れて文法が合わないと感じたときは、拾う場所が違っている合図です。語形を直すのではなく、本文の別の箇所を探し直しましょう。

設問文は本文をそのまま短くしたものではありません。上の例でも、本文の resisted が設問文では withstand に、an arrangement that allowed が in order to に置き換わっています。設問文の言い回しが本文に見当たらないからといって、該当箇所を通り過ぎないようにしておきましょう。

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03Matching Features は何を問う設問か

Matching Features は、本文に出てくる記述を、人物・研究・年代・地域といった候補のリストと結び付ける設問です。答えるのは候補の記号で、本文から語を抜き出す必要はありません。

Matching Features の指示文

Look at the following statements (Questions 14-18) and the list of researchers below.
Match each statement with the correct researcher, A-D.
Write the correct letter, A-D, in boxes 14-18 on your answer sheet.
NB You may use any letter more than once.

指示文に NB You may use any letter more than once とあれば、同じ人物が複数の設問の答えになります。1つ使った候補を消してしまうと、その先で行き詰まります。この一文がない場合でも、候補が設問の数より多いことがあるので、使わない候補が残る前提で進めましょう。

設問の順番は、本文中の情報が出てくる順番を手がかりにできるとは限りません。1問目の答えが本文の後ろのほうにあり、2問目の答えが前のほうにある、ということが普通に起こります。この点は Matching Information と同じで、Sentence Completion とは逆になります。

候補のリストを先に本文へ写す

順番の手がかりがないぶん、先に候補の位置を本文に押さえておくと探しやすくなります。設問に取りかかる前に本文をざっと見て、候補に挙がっている名前がどこに出てくるかを確認しておくと探しやすくなります。同じ名前が3か所に出てくることもあるので、1か所目で止めずに最後まで見ておきましょう。

04人物名の近くにある記述を選ぶ誤読

4-1 名前のすぐ横にある語句で決めてしまう

本文

Hollis argued that the earliest settlements in the valley were seasonal camps rather than permanent villages. This view was challenged by Nakamura, whose excavation of the western terrace uncovered storage pits deep enough to hold a year's supply of grain. Hollis later accepted that at least one site had been occupied all year, though he maintained that such cases were exceptional.

設問文と候補

14 produced physical evidence that a site was occupied throughout the year

A Hollis  B Nakamura  C Ferrand

A 3文目に Hollis later accepted that at least one site had been occupied all year とあるoccupied all year という語句が Hollis の名前のすぐ横にあるので選んでしまう

B storage pits deep enough to hold a year's supply of grain を掘り出したのは Nakamura物的証拠を出したのは Nakamura。Hollis はそれを受け入れた側で、証拠を出してはいない

なぜ読み違えるのか

候補の名前を目印にして本文を探すため、名前が見つかった時点でその周辺だけを読んでしまうためです。設問文の語句と本文の語句が近ければ、そこで照合が済んだように感じられます。ところが本文では、ある人物の主張を別の人物が受け入れたり反論したりする形で話が進むので、名前と記述の距離だけでは判断できません。

読むときのポイント

設問では、人物名だけでなく「その人物が何をしたのか」を見ておきましょう。上の例で問われているのは produced evidence であって、その内容を認めたかどうかではありません。argued、claimed、demonstrated、was the first to、rejected、later revised のように、人物の行為を表す部分を手がかりにすると、本文のどの記述と結び付くか判断しやすくなります。

本文で名前を見つけたら、その文が誰の行為を述べているかを主語で確かめます。受動態で書かれている文や、whose や who で始まる関係詞節では、主語が名前と離れることがあります。上の例の This view was challenged by Nakamura も、challenged したのは Nakamura のほうです。

052つの設問に共通する探し方

形式は違いますが、どちらも本文の該当箇所を絞れるかどうかで時間の使い方が変わります。違いは、探す順番の手がかりがあるかどうかです。

比べる観点 Sentence Completion Matching Features
答案に書くもの 本文から抜き出した語(語数制限あり) 候補の記号
設問の並び 本文の情報が出てくる順 本文の順を手がかりにできるとは限らない
探す手がかり 前の設問の答えより後ろ、設問文の具体語 候補に挙がっている名前が出てくる箇所
同じ答えの重複 起こらない 指示文に more than once とあれば起こる
先に決めておくこと 空欄に入る語の品詞と数 設問文の動詞が示している行為

どちらも、本文を読み始める前に「何を探すのか」を決めておくと、本文の語句に引っ張られにくくなります。Sentence Completion なら入る語の形、Matching Features ならその人物が何をしたか。これを決めずに本文へ入ると、語句が似ている箇所で止まってしまいます。

目の動かし方

本文は最初から1文ずつ丁寧に読むのではなく、まず手がかりになる語を探します。見つかった箇所を詳しく読んで、設問の内容と一致するかを確かめます。拾う対象は、Sentence Completion なら設問文の中の言い換えにくい具体語、Matching Features なら候補の名前です。この切り替えについては、こちらの記事で扱っています。

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06よくある質問

Sentence Completion の設問は本文の順に並んでいますか。

本文中の情報が出てくる順番に並んでいます。1問目の根拠が見つかれば、2問目はその後ろを探せばよいので、進むにつれて探す範囲が狭まります。本文全体を探すことになる Matching Features とは、この点が違います。

空欄に本文の語をそのまま入れると文法が合いません。形を直してよいですか。

直さずに、拾う場所を疑ってみましょう。本文から語を抜き出すタイプでは、本文に書かれている形のまま使うのが基本です。入れて文法が合わないと感じたときは、対応する箇所を取り違えている可能性があります。

語数制限を超えた答えはどう扱われますか。

制限を超えた答えは正解になりません。ハイフンでつながれた語は1語として数え、a や the のような冠詞もそれだけで1語に数えられます。設問に取りかかる前に指示文で制限を確認しておきましょう。

Matching Features で同じ人物を2回選んでもよいですか。

指示文に NB You may use any letter more than once とあれば、同じ候補が複数の設問の答えになります。1つ使った候補を消してしまうと、その先で行き詰まります。この一文がない場合でも、候補が設問の数より多いことがあるので、使わない候補が残ることもあります。

候補の名前を本文で見つけたのに、答えが合いません。

名前の周辺だけを読んで決めていないか確かめましょう。本文では、ある人物の主張を別の人物が受け入れたり反論したりする形で話が進みます。その文が誰の行為を述べているかを主語で確かめます。受動態や関係詞節では、主語が名前と離れることがあります。

Matching Features の設問文で、どこを見ればいいですか。

設問文の動詞です。argued、claimed、demonstrated、was the first to、rejected のように、その人物が何をしたかを示す動詞が置かれています。内容を認めたのか、証拠を出したのか、反論したのかで、結び付ける本文の記述が変わります。

Matching Features に取りかかる前にしておくことはありますか。

本文をざっと見て、候補に挙がっている名前がどこに出てくるかを確認しておきましょう。同じ名前が3か所に出てくることもあるので、1か所目で止めずに最後まで見ておきます。設問の並びに順番の手がかりがないぶん、この下準備をしておくと本文を探す時間を短くできます。

文の後半を選ぶ形の設問は同じ解き方でよいですか。

文の前半に合う後半を選ぶ Matching Sentence Endings は別の設問タイプです。本文から語を抜き出さず記号で答えるので、語数制限も綴りも関係しません。前半部分の根拠を本文で見つけ、そこに続く内容と一致する後半を選びます。設問の前半部分は本文中の情報が出てくる順番に並んでいます。

07まとめ

Sentence Completion では、設問文の側から空欄に入る語の品詞と数を決めてから本文を探します。本文の語は形を変えずに書き、そのまま入れて文法が合わないときは、直すのは語形ではなく探す場所です。設問は本文中の情報が出てくる順番に並ぶので、1問解くごとに探す範囲が狭まります。

Matching Features では、設問文の動詞がその人物の行為を示しています。名前が見つかった箇所の周辺だけを読むと、その人物が受け入れただけの内容を、その人物の主張として結び付けてしまいます。文の主語で誰の行為かを確かめます。

  • 指示文で語数制限と、同じ記号を2回以上使えるかを先に確認する
  • 空欄に入る語の品詞・単数か複数か・意味の方向を予測してから本文を探す
  • 本文の語は形を変えずに書き、合わないなら拾う場所を疑う
  • Matching Features では、設問文の動詞が示す行為を言葉にしてから本文に入る
  • 候補の名前が本文のどこに出てくるかを確認してから設問に取りかかる

どちらも、本文に同じ単語が出てきたというだけで答えを決めないことが大切です。設問が何を聞いているのかを確かめ、本文でそれに対応する記述を見つけてから答えを確定しましょう。模擬試験の復習では、間違えた設問について、探す対象を決めずに本文へ入っていなかったかを1問ずつ振り返ってみましょう。設問タイプごとの正答率を記録しておくと、自分がどの形式で時間を使っているのかも確認できます。

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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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