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アカデミック・タスク1【総まとめ】

アカデミック・モジュールでは、ライティングのタスク1の試験で、約20分で指定されたタスクに対して150語以上のレポートを作成します。配点はライティング試験全体の3分の1を占めるとされており、タスク2に比べると配点が低いものの、しっかりと対策をしておかないとせっかくのタスク2の足を引っ張ってしまうことになります。この記事では、アカデミック・タスク1対策の総まとめとして、採点基準や基本的な構成方法から問題タイプ別の書き方、さらにはモデルアンサーまで、ライティング・タスク1対策に必須の情報をまとめました。ぜひ最後までお読みくださいませ。

採点項目は4つ

01

ライティングのタスク1は、以下の4つの項目で採点されます。

  • TA(Task Achievement)
  • CC(Coherence and Cohesion)
  • LR(Lexical Resource)
  • GR(Grammatical Range and Accuracy)
TA
  • ・全体の傾向を捉えている
  • ・グラフの特徴を押てえている
CC
  • ・情報が整理されている
  • ・文のつながりがスムーズ
LR
  • ・使われている語彙が適切
  • ・語彙のバリエーションが豊富
  • ・ワードチョイスのミスが少ない
  • ・スペリングミスが少ない
GR
  • ・使われている文法が適切
  • ・文法のバリエーションが豊富
  • ・文法ミスが少ない
  • ・句読点が正しい

アカデミックの試験では、与えられた図・表やグラフの内容を150語以上でレポートにまとめることが求められます。レポートをまとめるのに使える時間はわずか20分ですので、レポートでよく使う表現やデータのまとめ方に慣れておきましょう。

また、最近では表やグラフだけではなく、2つの地図を比べる問題やプロセスを説明する問題など幅広い内容が出題されているため、普段から多くの種類の問題に触れておくほうがいいでしょう。

問題タイプ別の対策

02

アカデミック・ライティングタスク1の問題タイプは大きく分けると以下のように分類できます。 それぞれの問題タイプでどのようなどのようなデータが与えられており、 レポートにする際にどのようなことに気をつけておけばいいのかを確認していきましょう。

  • 棒グラフ(bar graph)
  • 線グラフ(line graph)
  • 円グラフ(pie graph)
  • 表(table)
  • 複合型(combination)
  • 地図(map)
  • プロセス(process)

棒グラフ(bar graph)

カテゴリー別に、量や割合を比較するグラフです。 棒グラフでは、

  • 棒グラフの注目点
  • カテゴリー間の差
  • カテゴリーの順位
  • データの変化のパターン
に注目しながらデータを整理していきましょう。 縦軸と横軸が何を示しているのかもしっかりと確認しましょう。

縦軸の単位を間違えない

縦軸の値は「in millions」のように書かれていることがあります。これは「million の単位で」という意味で、 値が「3」であれば、それは「3 million」という意味になります。

また、「millions」というように書かれていますが、「3 millions」のように複数形にはしませんので、 その点にも注意が必要です。複数形になるのは million に続くもの(例えば dollars など)であり、 million 自体は複数形にならないことに注意しましょう。

数値の大きいものから、が基本

基本的にはデータ(数値)の大きいものから先に説明します。 棒グラフで値を比較する場合は、順位にも注目し、順番に説明をすると分かりやすい構成になります。 前述用のように縦軸の単位にも気をつけましょう。

横軸が年代となっている場合には、推移を表していることになりますので、 この後に説明する線グラフの書き方と同じような書き方になります。

線グラフ(line graph)

線グラフは、カテゴリー別に、時間の経過とともに数値がどのように推移するかを示したグラフです。 線グラフでは、カテゴリー間の数量の差よりも、それぞれのカテゴリーが期間を通してどのように推移するかを示します。

それぞれのカテゴリーについて、

  • 線グラフの注目点
  • 全体的に増えているのか
  • 全体的に減っているのか
  • あまり変わっていないのか
をしっかりと捉えていきましょう。 もちろん、棒グラフと同様に、縦軸と横軸が何を示しているのかをしっかりと確認するようにしましょう。

交差ポイントは必ず書こう

線グラフは、それぞれカテゴリーの時間的な経過を示しますが、それぞれの線が交差する場合があります。 これは時間の経過とともに一方のカテゴリーがもう一方のカテゴリーの数値を追い越したことを意味しており、 読み手に伝える重要なポイントとなりますので、レポートには必ず含めるようにしましょう。

カテゴリーごとに書くのが基本

線グラフのレポートは、カテゴリー別に分けて書くのが基本です。 カテゴリーごとに段落が構成されていると、読み手は内容を追いやすいからです。 読み手にグラフの推移をイメージさせるために、最初の値(起点)と最後の値(終点)はなるべく含めるようにしましょう。

もちろん、必要に応じて最大の値や最小の値も含めると、グラフの特徴を捉えたレポートに仕上げることができます。

円グラフ(pie graph)

円グラフは、割合を比較するグラフです。 複数の円グラフで、年別、カテゴリー別に、比較をされているものもあります。 複数の円グラフが与えられている場合には、全体を通して言える傾向はありそうか、 例外的な傾向はありそうかなどに注目すると良いでしょう。

大きく目立つ数字から説明しよう

円グラフのレポートを書く際は、大きく目立つ数字から説明をしましょう。 与えられているすべての数値を紹介する必要はありませんので、情報量が多いと感じる場合には、 特徴的な数値に絞ってレポートにまとめていきましょう。

また、関連性のあるものであれば複数の数値をまとめて表現することも可能ですが、 ここでも、数値が同じだからといって関連性のないものはまとめないようにしましょう。

割合の表現にバラエティを

円グラフでは、基本的には値の数位でなく値の比較をしますので、割合にまつわる表現をしっかり覚えておきましょう。 単純に「〜より大きい」「〜より小さい」という表現だけでなく、「〇〇倍」「〇分の〇」のような表現を取り入れると、 表現に幅を持たせることができ、試験官へのアピールともなるのです。「〇〇倍」「〇分の〇」のような表現をこの記事の中でまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

表(table)

表は、グラフとは異なり、数値のみ与えられているテーブル形式のデータです。 基本的には数値しかありませんので、その表が何を表しているのかをしっかりと読み取るようにしましょう。 数値だけではイメージをしにくいため、棒グラフや線グラフをイメージしながら全体像を捉えてもいいでしょう。

データだけではイメージしにくい場合はグラフをイメージしよう

その上で、全体的な特徴とそれぞれの数値の相違に注目をしましょう。 あとは、グラフ同様に、数値の大きいものから順に、特徴の似たデータなどをまとめながらレポートするといいでしょう。

複合型(combination)

これまでに紹介したグラフや表から、複数の要素を組み合わせた問題です。複合型の問題では、複数のグラフ(または表)がありますので、ボディを分けて説明するのが一般的です。例えば、1つ目のグラフ・表について第1ボディ段落で、2つ目のグラフ・表について第2ボディ段落で説明するといいでしょう。

グラフでよく使う基本表現

~%を占める
  • account for 〜%
  • make up 〜%
  • occupy 〜%
増える
  • increase
  • rise
  • grow
  • go up
急増する
  • soar
  • skyrocket
減る
  • decrease
  • fall
  • decline
  • drop
  • go down
急減する
  • plummet
  • plunge
〜分の1
  • half(1/2)
  • a third(1/3)
  • a quarter(1/4)
  • three quarters(3/4)
急激に
  • rapidly
  • dramatically
  • sharply
徐々に
  • gradually
  • slowly
一貫して
  • steadily
  • constantly
わずかに
  • slightly
  • marginally
有意に
  • significantly
  • about
  • approximately
  • around
約〜(超えていない)
  • almost ...
  • nearly ...
  • slightly below ...
  • just short of ...
  • ----
約〜(超えている)
  • slightly over ...

地図(map)

地図やレイアウトなどが示されいて、与えられている地図(またはレイアウト)の情報をレポートにまとめる問題です。地図の場合には、過去の地図と現在の地図を比べていたり、現在の地図と未来の予測図を比べていたりします。レポートを書く際には、いつの話を書こうとしているのかを考えて、時制を意識しながら書くようにしましょう。

地図が複数あれば段落を分けて

もし複数の地図やレイアウトが与えられていれば、それぞれの地図(またはレイアウト)ごとにボディを分けるのが一般的です。また古いものから順に書くと、「〇〇が建設された」「〇〇がなくなった」のようにスムーズに説明ができます。

過去と現在の地図の比較の問題
  • 第1ボディ:過去の地図
  • 第2ボディ:現在の地図
現在と未来の地図の比較の問題
  • 第1ボディ:現在の地図
  • 第2ボディ:未来の地図

地図を書く場合の注意点は2つです。

  • 地図の注目点
  • 第1ボディ:最初の状態
  • 第2ボディ:最初の状態に比べてどう変化した(する)か

地図でよく使う基本表現

地図やレイアウトの問題では、「〇〇が△△の隣にある」のような位置関係を示す表現がたくさん必要になります。「地図でよく使う基本表現」をまとめていますので、是非参考にしてください。IELTSリスニングでも地図の問題が出題されますので、リスニングの地図問題のスクリプトから表現を学ぶのもいいでしょう。

作られる
  • be built
  • be constructed
  • be made
位置する
  • be located
  • be situated
施設
  • facility
置き換えられる
  • be replaced (by/with) ...
移動する
  • move
  • relocate
〜の隣に
  • next to ...
〜の前に
  • in front of ...
〜の中央に
  • in the middle of ...
  • in(at) the centre of ...
〜の外に
  • outside (of) ...
〜の東に
  • to the east of ...
〜がある
  • There is / are ...
〜に囲まれている
  • be surrounded by ...
拡張する
  • extend
大きくなる/小さくなる
  • increase in size
  • decrease in size
地図問題のボディの例

In 2007, the City Hospital was surrounded by a circular road called Ring Road. This road was connected to City Road by a straight road called Hospital Road. Alongside Hospital Road were six bus stops on both sides of the street and a car park on the east side. This car park was shared by the staff and the public.

In 2010, two roundabouts were introduced at both ends of Hospital Road and the bus station was connected on the west side. Buses can directly enter the station from one of these roundabouts and exit through the other. The car park was separated into two car sections: one on the same site for the staff and the other to the east of the hospital for the public.

プロセス(process)

リサイクルや製造工程などのプロセスがイラストと簡単な説明で示されている問題です。生物のライフスタイルのような問題もこのタイプに分類されます。「グラフ・表の問題は対策していたけれども、地図やプロセスの問題はあまり対策していなかった・・・」ということのないように、すべての問題タイプを練習しておきましょう。

品詞を変えて言い換えを

プロセスやライフサイクルの問題では段階(ステージ)が示されていますので、段階に沿って順番に説明をしていくことになります。最近の出題では、ステージごとに番号が書いてあることもあります。「最初に」「次に」「最後に」のような順序を表す表現が便利です。また与えられているイラストの中にも手順が文字として書かれていますので、それらを言い換えながらレポートに含めていくといいでしょう。その際、名詞で書かれている場合には動詞にするなど、品詞を変えると比較的簡単に言い換えることができます。なお、プロセスの問題では動作の主体がはっきりとしているものを除いて、基本的には受動態で書くが多くなります。

  • 言い換えの例
  • water reservoir → water is reserved
  • compression → is compressed
  • sorting → is sorted / is categorised

語数不足に注意

プロセスやライフサイクルの問題では、手順と与えられている文字情報だけを言い換えていると語数が少なくなりがちです。求められている「150語以上」という基準をクリアするためには、文字になっていない描写を読み取りながら説明を広げていく必要があります。

プロセス・ライフサイクルでよく使う基本表現

最初に
  • Firstly, ...
  • As a fist step, ...
  • At the first stage, ...
続いて
  • Then,
  • Next,
  • This is followed by ...
  • In the following process, ...
  • Subsequently, ...
  • As a next step, ...
  • After this [that], ...
最後に
  • Finally, ...
  • As the final [last] step, ...
  • At the final stage,
〜段階で構成されている
  • This process is roughly divided into x steps [tasks, stages]
  • The process is composed of x main steps [tasks, stages]
卵を生む
  • lay eggs
  • reproduce
(卵が)かえる
  • hatch
(卵が)かえる
  • hatch
大きくなる
  • grow in size
過ごす
  • spend
プロセス問題のボディの例
In the first stage, used plastic boindexes that are placed in recycling bins are collected by a truck and transferred to the recycling centre. Next, boindexes are sorted into recyclable and non-recyclable materials by hands in the centre. Recyclable boindexes are then compressed tightly into square blocks and crushed into small pieces by milled rollers. These plastic pieces go through a machine and are made into pellets after being washed in a large water tank. The pellets are heated to form raw material, which is then shaped into rectangular blocks and stored for later use. Finally, a wide range of recycled products, including pencils, clothes, containers, bags, and plastic boindexes, are produced from the raw material. The end products can be recycled again after use by correctly disposing of them in a recycling bin.

わかりやすく段落を分ける

03

イントロダクション

エッセイと同様に、レポートでもイントロダクションが必要です。イントロダクションでは、これからどのような表や図を説明しようとしているのかを示します。 問題の内容を自分の言葉に言い換える(パラフレーズする)スキルが求められます。

オーバービュー(Overview)

「オーバービュー(Overview)」とは、与えられているグラフや表の全体の特徴を捉えて一言でまとめたもので、特に6.0以上を目指す場合には重要です。 細かなデータではなく、与えられている図や表の「全体の特徴」を掴んで1〜2文でまとめましょう。 イントロダクションに続いて書くのが一般的ですが、レポートの最後の段落にサマリーのように書くこともできます。 必要に応じて、全体の傾向に反するような「例外」について触れてもいいでしょう。

イントロダクションの例
The charts show the percentage of households that owned electrical appliances and the number of hours spent doing housework per week in one country between the years 1920 and 2019. Overall, ownership of household appliances increased over time, while there was a downwards trend in the number of hours spent doing housework.

ボディ

ボディ・パラグラフでは、与えられているデータの詳細の情報を説明します。 数値が与えられている場合には数値を使って、図や地図の場合には詳細の内容についてレポートにまとめます。

データが多すぎても少なすぎても良いレポートに仕上がりません。 目指すべきところは簡潔なレポートでありながら、そのレポートを読めば(問題を見ていなくても)問題を再現できるレポートです。

レポートを読んだだけで大まかにグラフを再現できるのが理想的なレポートです

気がついたら200語以上書いてしまっているという方は、以下の4つのポイントに気をつけながらレポートを書くようにしてみましょう。

  • カテゴリー別に分けて書く
  • ・数値は大きいものから
  • ・最初と最後のデータは含める
  • ・細かい情報は入れすぎない
ボディの例
At the beginning of the period, washing machines were the most commonly owned household appliance, with 40% of households owning them. This figure rose to 70% in 1960 before dipping slightly in 1980. Ownership of washing machines increased gradually from that point; reaching 75% in 2019. In 1920, 30% of households owned vacuum cleaners. The ownership of vacuum cleaners increased steadily until the year 2000, before decreasing slightly in 2019. The proportion of people who owned refrigerators in 1920 was extremely low. However, ownership increased dramatically between the years 1920 and 1960, reaching 90%. By 1980, nearly every household owned a refrigerator.

コンクルージョン

タスク1ではコンクルージョンは必ずしも必要ありません。前述のようにイントロダクションでオーバービューを書いた場合にはサマリーを書く必要もありませんので、「イントロダクション+ボディ(1〜3つ)」という構成でも問題ありません。イントロダクションでオーバービューを書いていない場合には、最後の段落にサマリーとしての段落を作るといいでしょう。

情報をわかりやすくまとめる際には、段落をどのように分けるのかは大変重要です。ボディを書いていて、「長くなってきたからそろそろ段落を分けよう」というような方法では、 各段落の目的が曖昧になってしまい、情報の整理がされていない印象のレポートとなってしまいます。

どのような基準で段落を分けているのかを読み手にもわかるように、事前にどのように段落を分けるのかを決めてから書き出しましょう。 そうすることで、それぞれのボディの目的が明確になり、読み手にもわかやすくなります。

基本的には2-3つのボディで構成しますが、プロセスの問題などで情報の境目がはっきりしないものは、1つの大きなボディ段落として書くこともできます。

段落分けの例

例1:3つのカテゴリーがある棒グラフ
  • イントロダクション
  • ボディ1:3つの中で全体的に一番大きいカテゴリー1について
  • ボディ2:3つの中で二番目に大きいカテゴリー2について
  • ボディ3:3つの中で一番小さいカテゴリー3について
例2:5つのカテゴリーがある線グラフ
  • イントロダクション
  • ボディ1:上昇傾向のカテゴリー2つについて
  • ボディ2:下降傾向のカテゴリー2つについて
  • ボディ3:上二つに当てはまらない残りのカテゴリーについて

6.0以上にはオーバービューは必須

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ライティング・タスク1の採点基準表(Band Descriptors)の「Band 6」を見てみると、

Task Achievement(一部のみ抜粋)
  • Band 6: presents an overview with information appropriately selected

と記載されています。つまり、「Band 6」以上を目指す場合にはオーバービューは必須ということになります。 言い換えると、オーバービューがしっかりと書かれていない場合には「Task Achievement」が 5 になる可能性があるということです。 試験官に、オーバービューをしっかり書いていることを認識してもらうために、オーバービューの最初に、「Overall, ...」と明記するのも一つの方法でしょう。 サマリーであることをはっきり示すと良いでしょう。

オーバービューには、全体的な傾向を捉えた特徴を書きます。 例えば、

  • オーバービューに書く全体的な傾向
  • グラフであれば「全体的には上昇傾向にある」など
  • 地図の問題であれば「過去に比べて〇〇が増えた」など
  • プロセスの問題であれば「全体で〇〇段階のプロセスで構成されている」など

オーバービューに数値は必要ない

気をつけたいことは、オーバービューは大まかな傾向を述べるのであって、細かい数値を書く必要はないということです。 また、あくまで全体的な傾向をまとめますので、例えば一番大きな値、あるいは一番小さな数値のみを書かないようにしましょう。 もちろんそれらは「目立つ特徴」ではありますが、全体を通して言える「傾向」とならないからです。 これらの数値についてはボディの中に含めると良いでしょう。

オーバービューは最初?最後?

前述のように、オーバービューをイントロダクションに書く人と、最後の段落に「まとめ」として書く人がいますが、 どちらでも問題ありません。 どちらのほうがスコアが高くなるというものもありませんが、なるべくならイントロダクションに含めることをおすすめします。 イントロダクションにオーバービューを含めるメリットの一つは、万が一、時間が足りなくなって最後までレポートが書けなかった場合にもオーバービューを含めることができる点です。 最後の段落にオーバービューを書こうと思っていたのに時間切れで書けなかったという場合には、スコアが低くなってしまう可能性があります。

オーバービューはイントロダクションに含めてしまおう!

必ず書くべき情報とは?

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タスク達成度(Task Achievement)は、最終的なスコアに大きく影響を与える採点項目の一つです。 タスク達成度、すなわちタスクで求められていることをどれほど達成できたか、を高めるにあたって、 「データをどのようにまとめるか」を知っておくことがとても重要です。

メインのポイントだけ書けばいいわけではない

タスク1の図・表をレポートにする際に「メインのポイントだけ書いておけばいい」 などと言う人もいますが、実際にはそれだけでは不十分な場合があります。

前述の通り、

レポートを読んだだけで大まかにグラフを再現できるのが理想的なレポート
ですので、メインのポイントを書いただけでは、読み手はグラフを十分に再現できません。 可能な限り、与えられているすべての項目について触れておく必要があります。

しっかり数値を含めよう

グラフや表など数値を扱う問題の場合には、具体的な数字を入れることを意識しましょう。 「増えた」「減った」「〜より多い」「〜より少ない」というような表現だけでは、 読み手はグラフを十分に再現できません

もちろん、表現のバリエーションを出すために、倍数や分数、あるいは比較の表現を駆使することは いいことですが、あくまで数字がわかることが前提です。

例えば、「Aの値が20」と書いたあとであれば、「Bの値がAの2倍である」と書けばBの値が40であることは 読み手にも伝わりますが、「Bの値がAの2倍である」とだけ書かれているとどちらの値もわからないままになってしまいます。

不自然な比較は避けよう

確かに、問題には「比較をしながら書きましょう」と書かれています。 しかし、不必要な、あるいは不自然な比較をすると、かえって伝わりづらいレポートに なってしまいます。

Summarize the information by selecting and reporting the main features and make comparisons where relevant.

すべての問題で共通して書かれているこの文の最後に注目してください。「where relevant」とは「関係性のあるところ」「重要な部分」というような意味です。 全く違うカテゴリーの別の数値を比較するなど、意味もなく比較をすることは避けましょう。

時制に気をつけよう

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アカデミック・ライティングタスク1の文法面で「うっかりミスになりがちなのが時制です。

データが与えられている場合には、それらが現在の値なのか、過去の値なのか、あるいは将来の予測なのかを 判断してレポートにする必要があります。 過去のデータは一貫して過去形で、未来に関するデータは未来形を用いるようにしましょう。 はじめは過去形で書き始めていたものの、途中から現在形が混じってくるということのないように、 いまいつの値をレポートにしようとしているのかを常に考えるようにしましょう。

未来のデータが予測されるのは現在

未来のデータであっても、以下のような「〜が予測される」というような表現を使う場合には現在形になります。 なぜなら、「将来、予測されてるだろう」ではなく、「将来こうなるだろうと、現在、予測されている」からです。

未来のデータであっても予測されているのは現在!

地図やプロセスの時制は?

地図の問題では、しばしば「過去と現在」あるいは「現在と未来」のように、2つの違った時間軸で比べられています。 与えられている情報にレポートの時制が合わせられているかをしっかり確認しましょう。

プロセスの問題は、特に断りがない限り現在形でレポートにします。過去形にしてしまうと「今はそうではない」という印象を与えてしまうからです。

書き慣れることが大事

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最後までお読みいただきありがとうございました。

IELTSの勉強を始めたばかりの方は、グラフや表のレポートは、エッセイ(タスク2)と比べて慣れない内容や表現の使い回しがでてくるため、身構えてしまうかもしれません。しかし、自分でアイデアを考えて書かなければならないエッセイ(タスク2)とは異なり、 タスク1は、数値のまとめ方やよく使う表現さえ覚えてしまえば、与えられている内容をそのまま英文にすればいいだけの問題ということも可能なのです。

冒頭でも触れたように、ライティング・タスク1の配点はライティング・タスク2の半分と言われていますので、試験ではできるだけライティング・タスク1を速く仕上げて、ライティング・タスク2のほうにしっかりと時間を使えるようにしたいところです。そのためには、どのような問題タイプが出題されても自信を持って書けるように、それぞれの問題タイプ別について繰り返し練習をし、情報のまとめ方やよく使う表現に慣れておきましょう。

この記事を書いた講師陣

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