The chart below shows the percentage of men and women in Yarrow Beach, one of Cairns's northern beach suburbs, who did five types of volunteer work in 2024.
5つの項目のうち、Sports coaching、Environmental work、Emergency services の3つは名詞句です。残りの Helping elderly or needy people と Helping at schools の2つは動名詞で始まり、目的語や場所まで付いた語句です。
縦軸の数字が何を指しているかも、書く前に押さえておきたい点です。縦軸は % of adults で、男性の何%、女性の何%がその活動をしたかを示しています。たとえば Helping elderly or needy people の女性の棒は16%で、これは「女性のうち16%が高齢者や困っている人の手助けをした」という意味です。活動そのものの大きさを測った数字ではありません。
The graph below shows the average number of hours per week that adults in the Melbourne suburb of Hollins Creek spent on four leisure activities between 2000 and 2020.
こちらは4項目すべてが動名詞です(Watching television、Watching online videos、Reading books and newspapers、Doing sport or exercise)。数字は時間なので、Watching television の線が18から9に下がっているのは、テレビを見る時間が週18時間から9時間に減ったということです。
Helping elderly or needy people was the most popular form of volunteering among women.女性のあいだで最も人気のあるボランティアだった
○
Helping at schools was far more common among women than among men.男性より女性のあいだではるかに多く見られた
○
Watching television remained the most time-consuming activity until around 2015.2015年ごろまで最も時間を使う活動だった
3つとも、述語が the most popular form of volunteering、far more common、the most time-consuming activity で、活動の性質や順位を表しています。「手助けをすることが、いちばん人気のあるボランティアだった」と日本語にしても意味が通ります。主語と述語が同じものを指しているので、読み手は何も補わずに読めます。
Helping elderly or needy people was 16% among women.意味は推測できるが、何の16%なのかが文の中に無い
○
Among women, 16% helped elderly or needy people.女性の16%が手助けをした
be 動詞は主語と補語をイコールで結びます。「高齢者の手助け=16%」と書くと、活動と割合が等しいと言っていることになり、16%が誰の割合なのかは among women から推測するしかありません。会話でグラフを指しながら話すなら通じますが、回答では数字の中身まで文に書いておくほうが確実です。
同じ理由で、accounted for 16% of women のような言い方をこのグラフに使うと、別のずれが生まれます。account for は全体に占める内訳を表すときに使う動詞なので、5つの数字が全体を分け合っているように読めてしまいます。このグラフの数字は、男性なら18・12・14・7・4で合計55、女性なら10・12・6・16・13で合計57で、100にはなりません。1人が複数の活動をしていることもありうるので、5つの数字はそれぞれの活動の参加率で、全体の内訳にはあたりません。
3-2 増えた・減ったの主語を活動そのものにしてしまう
△
Watching television decreased from 18 to 9 hours a week.減ったのはテレビを見る時間で、見るという行為ではない
○
The time adults spent watching television fell from 18 to 9 hours a week.テレビを見る時間が18時間から9時間に減った
見出しに挙げた Helping elderly people increased. も、このケースです。時系列のグラフで線が上がっているのを見ると、項目名をそのまま主語にして increase や fall を続けたくなります。
実は、項目名が名詞でも同じことは起きます。放課後の活動に参加した子どもの人数を示すグラフで Soccer fell from 54 to 26. と書けば、実際に減ったのはサッカーに参加した子どもの数です。ただ、Soccer のような短い名詞なら「サッカー(の参加者)」と補って読まれやすいのに対して、Helping elderly people のように目的語まで付いた動作は「人を助けるという行為」を指す語句として読まれます。そのぶん、主語と数字のずれが目立ちやすくなります。
Watching television decreased も、テレビを見る人がいなくなったのか、見る時間が減ったのか、見る回数が減ったのかは、文だけでは決まりません。グラフがあれば時間だと分かりますが、読み手は図と照らし合わせて確かめることになります。
3-3 the percentage of のうしろに活動を続けてしまう
✗
The percentage of helping at schools was 13% for women.誰のうちの何%なのかが成り立たない
○
The percentage of women who helped at schools was 13%.学校で手伝いをした女性の割合は13%だった
3-1と3-2が「意味は推測できる」書き方なのに対して、こちらは、形は整っていても意味の上で成り立っていません。the percentage of のうしろには、割合を取る元になる集団が来ます。the percentage of women なら「女性のうちの割合」です。helping at schools は人の集まりではないので、「学校で手伝うことのうちの何%」という、意味の通らない文になってしまいます。
項目名が名詞のときも同じで、the number of swimming と書くと何の数なのかが分かりません。the number of children taking part in swimming のように、数えている人を文に入れておきます。
3つの場面に共通しているのは、項目名をグラフから文へそのまま写していることです。グラフの中では、数字の中身は縦軸の % of adults や Hours per week に書かれています。文に移すときにはその縦軸がないので、数字が何を測っているのかを文の中で言い直す必要があります。
数字が人の割合や人数なら、その人を主語にして、項目名の -ing を動詞の過去形に戻すのがいちばん素直です。Helping at schools が women helped at schools になり、主語と数字が同じもの(女性)を指すので、ずれが起きません。
Among women, 16% helped elderly or needy people, more than twice the male figure of 7%.
13% of women helped at schools, whereas just 4% of men did so.
Between 55 and 60 children took part in swimming throughout the period.
2つ目はモデルアンサー(Band 7.0)の文で、うしろの節では helped at schools を繰り返さずに did so を使っています。人を主語にする書き方は動詞を毎回書くことになるので、did so や the figure for men のような言い方を知っておくと、同じ語の繰り返しを避けられます。
文中に入れるときは、項目名の先頭の大文字を小文字に戻します。グラフの Helping at schools は見出しなので大文字で始まっていますが、文の途中では helped at schools のように普通の語として書きます。
4-2 数値を表す語を主語にして、項目名をうしろに回す
the percentage、the proportion、the number、the time、the figure のような、数字そのものを表す語を主語にする書き方です。increase や fall の主語が数字になるので、3-2のずれが起きません。項目名は、who で始まる節や -ing の分詞、for のうしろに続けます。
The proportion of women who helped elderly or needy people was more than double that of men.
The figure for helping at schools was 13% among women, compared with just 4% among men.
The time adults spent watching online videos rose from about half an hour to 16 hours a week.
Those who coached sports made up 18% of men, the highest figure for either gender.
2つ目の the figure for のうしろには、項目名を動名詞のまま続けられます。the figure for helping at schools は「学校での手伝いについての数値」で、主語の the figure が数字を指していることが明らかなので、3-1のような be 動詞の文にしても成り立ちます。項目名を変えずに使いたいときに便利な形です。
3つ目の spend は、spend time watching のように、うしろに -ing を直接続けます。名詞を続けるなら spend time on online videos のように on を使います。
4つ目の those who は、性別や年齢層のような集団の話をすでにしている段落で使いやすい形です。the percentage of men who coached sports と書くより短くなり、文の頭に活動の内容が来ます。
Overview でまとめるときの語。elderly care にすると needy people が抜ける
Watching television
television viewing
そのまま範囲が一致する
Doing sport or exercise
sport or exercise
doing を外すだけで名詞句になる
Overall, men were more involved in sports coaching and emergency services, whereas women were more active in caring roles and school-based volunteering.
Television viewing declined steadily, while the time spent on online videos rose sharply.
Time spent on sport or exercise more than doubled over the period.
1つ目は Overview の例です。モデルアンサー(Band 7.0)の Overview でも、2つの動名詞の項目を caring roles and school-based work とまとめています。5つの項目名をすべてそのまま並べるより、性質ごとにまとめたほうが全体の傾向が伝わります。
言い換えるときに気をつけたいのは、項目の範囲を変えないことです。Helping elderly or needy people を elderly care と言い換えると、needy people(困っている人)が抜け落ちます。グラフの項目と言い換えた語が同じものを指しているか、書いたあとに見比べておくと安心です。
2つ目と3つ目の television viewing や time spent on sport or exercise は、時間や量を表せる名詞なので、declined や doubled のような変化の動詞と組み合わせても無理がありません。
IELTS公式のライティング・タスク1の採点基準(Band Descriptors、現行版は Updated May 2023)では、Lexical Resource の Band 6 と Band 7 に precision(正確さ)という語が出てきます。
Band 6(Lexical Resource)
The meaning is generally clear in spite of a rather restricted range or a lack of precision in word choice.
Band 7(Lexical Resource)
The resource is sufficient to allow some flexibility and precision.
Band 6 では「語の選び方に正確さが欠けていても、意味はおおむね明確」、Band 7 では「ある程度の柔軟さと正確さを可能にする」と書かれています。1つの文の書き方でバンドが決まるわけではありませんが、何が増えたのかを読み手に補わせる文が続く回答と、毎回数字の中身まで書けている回答とでは、正確さの印象が変わってきます。
実際に、同じタスクのモデルアンサーを Band 7.0 と Band 6.0 で比べてみると、どちらも項目名の扱いは同じ考え方で書かれています。
Helping elderly or needy people was the most popular form of volunteering among women, at 16%, more than twice the male figure of 7%.
On the other hand, 16% of women helped elderly or needy people, which was the highest figure for women.
1つ目が Band 7.0、2つ目が Band 6.0 の文です。7.0 は項目名を主語にしていますが、述語は the most popular form of volunteering で活動の順位を表し、数字は at 16% として添えています。6.0 は女性を主語にして helped と動詞に戻し、16% of women で数字の中身を示しています。語彙や文の組み立ては違っても、どちらも主語と数字がずれていません。
6.0 を目指している段階なら、まずは数字を正確に読み取って比較できているかのほうを優先して構いません。ただ、3-3の the percentage of helping のような、意味の通らない形だけは早めに直しておきましょう。
06よくある質問
Helping elderly people increased. はライティング・タスク1で文法の誤りになりますか
文法としては成り立つ文で、誤りとまでは言えません。ただし増えたのは手助けをするという行為ではなく、手助けをした人の割合や時間なので、何が増えたのかを読み手が補う必要があります。The percentage of people who helped elderly people increased. のように、数字の中身を主語にすると正確になります。
グラフの項目名が -ing で始まるとき、そのまま主語にしてもよいですか
述語が活動の順位や性質を表しているなら、そのまま主語にして問題ありません。Helping at schools was far more common among women than among men. のような文です。was 13% や increased のように数字そのものを述語にする文では、人や数値を表す語を主語にしたほうが確実です。
the percentage of helping elderly people という書き方は使えますか
使えません。the percentage of のうしろには、割合を取る元になる人の集団が来ます。the percentage of women who helped elderly people のように、誰のうちの割合なのかを入れて書きます。
those who と the percentage of はどう使い分ければよいですか
those who は、性別や年齢層のような集団の話をすでにしている段落で使うと短く書けます。Those who coached sports made up 18% of men. のような形です。集団をまだ示していない文では、the percentage of women who のように集団を名指しするほうが分かりやすくなります。
項目名を別の名詞に言い換えてもよいですか
言い換えてかまいません。Overview で項目をまとめたり、同じ語の繰り返しを避けたりするときに役立ちます。ただし範囲が変わらないかは確かめておきましょう。Helping elderly or needy people を elderly care にすると、needy people が抜けてしまいます。
割合のグラフで accounted for を使ってもよいですか
account for は全体に占める内訳を表すときに使います。各項目の数字を足して100%になる内訳のグラフなら使えますが、男女それぞれの参加率を示したグラフのように、合計が100にならないものに使うと、数字が全体の内訳であるかのように読めてしまいます。
Swimming のような1語の項目名でも書き方を変える必要がありますか
Swimming や Soccer のような短い項目名は、参加した人数のことだと補って読まれやすいので、動作を表す長い項目名ほどずれは目立ちません。ただ the number of swimming のように数える対象を抜かすと意味が通らないので、the number of children taking part in swimming のように人を入れて書きます。