英語には、少しずつ食べ続ける graze や、短時間に食べすぎる binge、勢いよく食べる wolf down など、食べ方を具体的に表す動詞がたくさんあります。この記事では、それぞれの意味や使い分けを例文とともに紹介します。さらに、「食べ歩き」や大阪の「食い倒れ」を英語で伝える方法も解説します。IELTSスピーキングで食習慣や旅行、好きな食べものについて話すときにも役立つ表現を身につけましょう。
pick at は、少ししか食べないという点では nibble に似ています。ただ、Cambridge Dictionary が「興味も楽しさも見せずに、ほんの少しだけ食べる」と説明しているとおり、食欲がないときや料理が口に合わないときの食べ方を表します。
コラム:小腹がすいたは peckish
「小腹がすいた」にぴったりなのが peckish です。slightly hungry(少しお腹がすいた)という意味で、主にイギリスで使われる口語です。I'm feeling a bit peckish. のように使います。反対に、とてもお腹がすいているときは I'm starving. と言います。starving の文字どおりの意味は「飢えている」ですが、会話では「お腹がぺこぺこ」という軽い意味で普通に使われます。
回答例
Q. Have your eating habits changed since you were a child?
Yes, quite a lot. When I was a child, we had three proper meals a day and that was it. Now I work from home, so I tend to graze all day instead. I'll have some nuts here, a biscuit there, and by dinner time I'm not even hungry.
three proper meals a day と graze all day を対比させることで、子どものころと今の食べ方の違いが一言で伝わります。
02binge はどんな食べ方を指すのか
binge(発音は /bɪndʒ/)は、短い時間に度を越して食べすぎることを表す語です。日本語の「どか食い」「やけ食い」に近く、食べすぎてしまったことを話す場面で使います。Cambridge Dictionary は動詞の binge を to eat too much of something と定義し、I tend to binge on chocolate when I'm watching TV. という例文を載せています。
何を食べすぎたのかは、graze と同じく on で示します。
I binged on chocolate last night.
When I'm stressed, I tend to binge on junk food.
I went on a bit of a binge over the New Year holidays.
3つ目の文のように、binge は名詞としても使えます。go on a binge で、歯止めがきかずに食べ続けたことを表せます。
pig out は、豚(pig)にたとえた言い方です。友達との会話で自分たちの食べっぷりを笑いながら話すような場面でよく使われます。人の食べ方について言うと失礼に聞こえるので、自分の話に使うのが無難でしょう。
「お腹いっぱい」は I'm full と I'm stuffed
食べ終わったあとの「お腹いっぱい」は、I'm full. が基本の言い方です。もう入らないほど食べたことを強調したいときは、I'm stuffed. と言えます。stuffed は「詰めものをした」という意味の語で、Cambridge Dictionary は人について使う場合を having eaten enough or too much(十分に、あるいは食べすぎるほど食べた)と説明し、informal としています。
No more for me, thanks. I'm full.
That was amazing, but I'm absolutely stuffed.
回答例
Q. Do you often eat desserts?
Not that often, to be honest. I try not to keep sweets in the house, because once I open a packet of biscuits, I can't stop. Mind you, when I'm stressed, I sometimes binge on ice cream in front of the TV, and I always regret it afterwards.
頻度をたずねる質問なので、最初に Not that often と答えています。そのうえで binge on ice cream という例外を足すと、ふだんの様子とストレスがたまったときの様子の両方を話せます。
wolf down は、オオカミ(wolf)が獲物を食べる様子から来た表現です。時間がなくて急いでかき込んだ、という場面でよく使われます。gobble も同じく急いで食べることを表し、Cambridge Dictionary は to eat food too fast(速すぎる食べ方)と説明しています。どちらも急いで食べたことを言う語なので、ゆっくり味わった話には向きません。
scoff は、イギリスでよく使われるくだけた言い方です。アメリカでは同じ意味で scarf (down) を使います。polish off は、量が多いものを食べきったことに焦点があり、「一人で全部食べてしまった」という驚きを込めて使えます。
devour は発音に注意したい語です。/dɪˈvaʊər/ と読み、うしろの部分は hour や power と同じ音になります。つづりの似ている pour /pɔːr/ や four /fɔːr/ とは違う音なので、声に出して確かめておきましょう。
tuck in は食べ始める場面で使う表現で、イギリスやオーストラリアの食卓でよく耳にします。料理を出した人が Tuck in! と言えば、「さあ、どうぞ召し上がれ」という意味です。何を食べるのかを続けるときは、tuck into a big breakfast のように into を使います。
よく食べる人、好き嫌いの多い人
食べ方ではなく、その人がどんな食べ手なのかを言う表現もあります。よく食べる人は eat like a horse と言えます。馬のようにたくさん食べる、というたとえで、My brother eats like a horse. のように使います。食べものの好き嫌いが多い人は a fussy eater や a picky eater です。
My brother eats like a horse, but he never puts on weight.
I was a fussy eater as a child, but I eat almost anything now.
回答例
Q. Do you prefer cooking at home or eating out?
Cooking at home, on the whole. When I eat out, I end up wolfing down my food because the place is busy and people are waiting for a table. At home I can take my time, and if I'm still hungry, I can always go back for seconds.
wolf down と take my time の2つで、外食と自炊で食べ方がどう違うのかを理由として説明できます。最後の go back for seconds は「おかわりをする」という意味です。
I like trying the local street food when I travel.旅行先で屋台の食べものをいろいろ試すのが好き
歩きながら食べる
歩きながら食べるという動作は、eat while walking でそのまま表せます。移動しながら、あるいは忙しい合間に食べるという意味なら eat on the go も使えます。on the go は「忙しく動きまわっている」という意味の表現です。
In Japan, people don't usually eat while walking.
I often have breakfast on the go.
いろいろな店をまわって食べる
旅行や市場の話で使う「食べ歩き」は、こちらの意味です。屋台や小さな店の食べものは street food と言います。Cambridge Dictionary の定義は「公共の場所で、通常は屋外で調理して売られ、その場ですぐに食べる食べもの」です。この語を使って、次のように説明できます。
言いたいこと
英語
屋台の食べものをいろいろ試す
try the local street food
屋台から屋台へ、少しずつ食べてまわる
go from stall to stall trying a bit of everything
街じゅうを食べてまわる
eat my way around the city
食べ歩きのツアーに参加する
go on a food tour
名物を少しずつ味見する
sample the local specialities
eat my way around は、街や市場を食べながらまわったことを表す言い方です。We ate our way around the market. と言えば、市場の端から端まで食べてまわった様子が伝わります。sample は「少し食べて味を試す」という意味の動詞で、いろいろなものを少しずつ食べる食べ歩きの説明に使いやすい語です。
回答例
Q. Do you enjoy shopping at street markets?
I do, mainly for the food. There's a market near the station at weekends, and I like to wander from stall to stall and try a bit of everything. Last time I had grilled corn, some dumplings and a mango smoothie, so I didn't need lunch afterwards.
「食べ歩き」という一語を探さなくても、wander from stall to stall と try a bit of everything の組み合わせで、同じ内容を話せます。食べたものを具体的に挙げると、市場の様子も聞き手に伝わります。
05「食い倒れ」は英語でどう説明するのか
「食い倒れ」は、もともと飲食にお金を使いすぎて財産をなくすことを指す言葉です。「京の着倒れ、大阪の食い倒れ」という言い方で知られ、今では大阪の食文化を表す言葉として使われています。英語では eat until you drop(倒れるまで食べる)と説明できます。買いものに使う shop till you drop と同じ形なので、英語話者にもイメージが伝わりやすい表現です。
eat until you drop は「食い倒れ」という言葉の説明として使う言い方です。自分が実際にたくさん食べたことを話すときは、I ate until I dropped. よりも I stuffed myself. のほうが会話では自然です。
We stuffed ourselves with takoyaki and okonomiyaki.
「食い倒れの旅」を kuidaore を使わずに言う
食べることが目的の旅行だった、と言いたいだけなら、日本語を出さなくても説明できます。04で紹介した eat my way around がここでも使えます。
表現
意味
例
eat my way around
食べながらまわる
We ate our way around Osaka for two days.
a foodie
食べることが大好きで、いろいろな食べものに関心がある人
Osaka is a great city for foodies.
to my heart's content
心ゆくまで
I ate takoyaki to my heart's content.
be known for its food
食べもので知られている
Osaka is known for its food.
foodie は「グルメな人」「食通」にあたる口語で、a foodie trip や a foodie destination のように、名詞の前に付けて使うこともできます。
回答例
Q. Do you enjoy dining out at restaurants?
Very much, especially when I'm travelling. Last year I went to Osaka, which is famous for kuidaore. It roughly means eating until you drop. We took that literally and ate our way around the city for two days, from takoyaki stalls to tiny noodle bars. I came home completely stuffed.
kuidaore の説明を短い1文で済ませて、すぐに自分の体験へ戻っています。eat our way around と stuffed が入ることで、どれだけ食べたのかまで伝わります。
たくさんの量をとても急いで食べたときに使います。I wolfed down a sandwich before the meeting. のように、時間がなくてかき込んだ場面の説明に向いています。ゆっくり味わって食べた話なら enjoy や take my time のほうが自然です。
「食べ歩き」は英語で何と言いますか
一語で対応する英語はないので、意味に応じて言い分けます。歩きながら食べることは eat while walking や eat on the go です。いろいろな店をまわって食べることは、try the local street food や go from stall to stall、eat my way around the city のように説明します。
「食い倒れ」は英語でどう説明しますか
eat until you drop と説明できます。Osaka is famous for kuidaore, which roughly means eating until you drop. のように、kuidaore と言ったすぐあとに英語で意味を足すと伝わります。食べることが目的の旅行だったと言うだけなら、We ate our way around Osaka. でも表せます。