違いが最もはっきり出るのは、書き手自身が答案の中に出てくるかどうかです。議論型では I believe や In my view のように立場を明示する必要がありますが、説明型では書き手の好みを述べる場面がほとんどありません。説明型のタスクに I strongly agree と書き出してしまうと、聞かれていないことに答える形になり、採点基準(Band Descriptors)のTask Responseの観点で不利になります。
目安になるのは、指示文に you や your opinion が入っているかどうかです。do you agree、your own opinion、do you think のように読み手ではなく書き手の判断を求める言い方があれば議論型です。逆に What are ... や Why ... のように内容そのものを尋ねる疑問文であれば、判断ではなく説明が求められています。
注意したいのはAdvantage/Disadvantageです。同じ利点と欠点を扱うタスクでも、What are the advantages and disadvantages? と Do the advantages outweigh the disadvantages? では、求められている答えが変わります。前者は両方を説明して終えてよいのに対し、後者はどちらが上回るかを決めなければ答えたことになりません。
One of the main causes of traffic congestion is the rapid increase in private car ownership.
A practical measure is to improve public transport in suburban areas.
説明型では、トピックセンテンスに「その段落で扱う要素」が入ります。原因なら原因、対策なら対策を1つずつ立てて、後続の文でその中身を具体化します。ここに I think を入れる必要はありません。
サポートの書き方も変わります。議論型のボディでは、主張がなぜ成り立つのかを示す必要があるため、because や This means that のような理由と帰結のつながりが中心になります。説明型のボディでは、挙げた要素がどう働くのかを示すため、For example や As a result のような具体化と結果のつながりが中心になります。
段落の要素
議論型
説明型
トピックセンテンス
主張と理由
その段落で扱う要素
サポート
なぜそう言えるかの理由づけ
どういうことかの具体化
一人称
立場を示すために使う
基本的に使わない
結論
立場を言い直す
挙げた要素をまとめる
結論の書き方は特に差が出ます。議論型の結論で要点を並べるだけで終えると立場が消えてしまい、説明型の結論で急に I strongly believe と書くと、本文にない主張が最後に出てくる形になります。どちらも一貫性の観点で不利になるため、本文と結論の性格はそろえておくとよいでしょう。
Discuss both viewsのタスクでは、2つの意見の説明と自分の立場を、どの段落に割り振るかで構成が変わります。ボディ1とボディ2でそれぞれの意見を説明し、結論で立場を示す形もあれば、ボディ2を自分の立場に充てる形もあります。どちらでも構いませんが、自分の意見を書き落とすことだけは避けたいところです。
06よくある取り違え
覚えた型を別の性格のタスクに当てはめてしまうのが、最も起きやすい失敗です。
説明型に議論型のテンプレを流用する
✗
I completely agree that the main cause is the lack of public transport.原因を尋ねられているのに賛否で答えている
○
One of the main causes is the lack of reliable public transport in rural areas.原因を1つ挙げて説明に入る
議論型で立場を出さずに終える
✗
In conclusion, there are both advantages and disadvantages to this trend.outweighを問われているのに判断がない
○
In conclusion, the benefits of this trend clearly outweigh its drawbacks.どちらが上回るかを言い切る
もう一つ多いのが、説明型のタスクで対立意見を持ち出してしまうパターンです。譲歩や反論は議論型で効果を発揮する道具であって、原因や対策を説明する段落では話がぶれる原因になります。Some people may argue that という書き出しを使う前に、そのタスクが反論を必要としているかを確認するとよいでしょう。
指示文で決まります。What are the advantages and disadvantages? なら両方を説明して終えて構いません。Do the advantages outweigh the disadvantages? なら、どちらが上回るかの判断を必ず示します。判断を求められているのに両論併記で終えると、答えたことになりません。