冠詞や名詞の複数形のように、ルールとしては分かっている文法でも、40分でエッセイを1本書いている最中には、同じところで誤りが出ます。添削のたびに同じ種類の指摘が返ってくるなら、足りないのは知識より、書きながら正しい形を選ぶ速さです。
瞬間文法クイズは、その速さを10秒の2択で鍛えるアプリです。どんな人に向いているのか、1セットをどう進めるのか、結果の画面から何を読み取ればよいのかを、実際の画面で順に見ていきます。
目次
瞬間文法クイズはどんなアプリか
誰が使えて、どんな人に向いているのか
1セットはどのように進むのか
結果と学習履歴では何を確かめればよいのか
解いた結果をエッセイの見直しにどうつなげるか
よくある質問
まとめ
01 瞬間文法クイズはどんなアプリか
瞬間文法クイズは、英文の空所に入る語を2つの候補から10秒以内に選ぶ、ライティング向けの文法クイズです。1セットは10問で、答えるたびに正しい形と日本語の解説が表示されます。
問題は、これまでプラスワンポイントの受講生の回答に実際に出た誤りをもとに作っています。英文も、交通、雇用、食品ロス、プライバシーのように、ライティング・タスク2で扱われるテーマに寄せてあります。文法問題集の例文より、自分が書く英文に近い形で練習できるのが特徴です。
アプリは、学習アプリの一覧(IELTS自己学習アプリ)の「ライティング」の段にあります。
学習アプリの一覧。ライティングの段の2つ目が瞬間文法クイズ
出題されるのは、回答で誤りが出やすい項目です。画面には、その問題がどの項目なのかが日本語で表示されます。実際の問題を項目ごとに並べると、次のようになります。
項目 出題例 正しい形
冠詞 Commuting by car for ( an hour / a hour ) every day is exhausting. an hour
主語と動詞の一致 The amount of food that households throw away ( has / have ) increased sharply in recent years. has
可算・不可算 Cities with reliable public transport ( systems / system ) tend to have less congestion. systems
語形 A high level of youth unemployment can lead to social ( instability / unstable ). instability
語の選択 Building a new railway line would bring major ( economic / economical ) benefits to the region. economic
代名詞 The government should protect ( citizens' / citizen's ) right to privacy. citizens'
このほかに、前置詞、動詞の型、語と語の相性、綴り、接続詞、句読点なども出題されます。
出題のたびにAIが問題を作るのではなく、登録してある問題から出題します。そのため、解いてもトークンは減りません。
02 誰が使えて、どんな人に向いているのか
瞬間文法クイズは、学習アプリ(+1APP)にログインすれば使えます。受講生やサブスクリプション会員でなくても、無料のユーザー登録だけで利用できます。
向いているのは、文法を一通り学んだあとも、エッセイを書くと同じ誤りを繰り返している人です。解説は「関係詞節」「単数扱い」のような文法の言葉を使って書いてあるので、中学から高校で習う文法の用語が分かっていると読みやすくなります。
いまの状態 瞬間文法クイズでできること
添削で冠詞や複数形の指摘が毎回入る 指摘された項目を10秒の判断で何度も選び直し、書くときに迷う時間を減らす
見直せば気づくのに、書いている間は気づかない 時間の制限がある中で正しい形を選ぶ練習を重ねる
自分がどの項目で間違えやすいのか分からない 結果と学習履歴で、取りこぼしの多い項目を確かめる
エッセイを書く前に、短い時間で準備をしたい 1セット数分で、回答に出やすい形を確認する
一方で、冠詞や可算名詞のルールをこれから学ぶ段階なら、先にルールそのものを学んでおくほうが解説を活かせます。10秒の2択は、知っているルールを速く使えるようにするための練習で、新しいルールを覚える場ではないためです。
03 1セットはどのように進むのか
1セットは、スタートを押してから10問を解き終えるまで、次の流れで進みます。回答にも解説にも10秒の区切りがあるので、途中で止めなければ、長くても3分あまりで終わります。
ステップ 画面に出るもの すること
1 スタート アプリの説明とスタートボタン スタートを押す
2 出題 空所のある英文、2つの候補、10秒のバー、項目名 正しいほうを選ぶ
3 解説 正解か不正解か、正しい形、日本語の解説 解説を読む。止めたいときは一時停止する
4 次の問題 10秒のバー 待てば自動で進む。すぐ進むなら「次の問題」を押す
5 結果 10問ぶんの結果と、取りこぼしが多かった項目 項目を確かめて、もう一度解くか終える
3-1 スタート画面で10秒の区切りを確かめる
アプリを開くと、問題の出どころと1セットの進み方が画面の上に示されています。スタートを押すと、すぐに1問目と10秒のカウントダウンが始まります。準備ができてから押しましょう。
スタート画面。スタートを押すと1問目が出る
3-2 出題画面では、英文を読んで10秒以内に選ぶ
出題画面では、英文の空所に2つの候補が縦に並びます。右上に表示されるのが、その問題の項目です。下のバーが残り時間で、10秒を使い切ると自動で「時間切れ」になり、そのまま解説に進みます。
出題画面。項目は「動詞の型」。下のバーが残り時間
候補の上下の並びは、問題ごとに入れ替わります。上を選べば当たる、という覚え方はできないので、英文を読んで判断することになります。キーボードを使う場合は、上の候補を1、下の候補を2で選べます。
迷ったときに考え込まないのも、このアプリの使い方の一部です。10秒で選べなかった問題は、書いている最中にも迷っている形だと考えられます。
3-3 解説画面で、どこを見て判断するのかを読む
答えると、選んだ候補が正しければ緑、誤りなら赤で示され、正しい形と日本語の解説が表示されます。
解説画面。become to save を選んで不正解になった例。正しい形は start to save
上の例は、3-2の問題で become to save を選んだところです。日本語の「貯金するようになる」をそのまま英語にすると、become to save と書きたくなります。解説では、become を「〜するようになる」の意味で to 不定詞と組み合わせないこと、「〜するようになる」は start to do、begin to do、come to do で表すこと、become は become a teacher や become popular のように名詞や形容詞と使うことが示されています。
解説は、正しい形を覚えるためだけでなく、次に同じ形が出たときにどこを見て判断すればよいかを確かめるためのものです。読み終わる前に次へ進みそうなときは、バーの左にある一時停止ボタンで止められます。キーボードでは、スペースキーで一時停止と再開、Enter キーで次の問題へ進めます。
04 結果と学習履歴では何を確かめればよいのか
10問を解き終えると、そのセットの結果をまとめた画面になります。正解の数とあわせて見ておきたいのが、「取りこぼしが多かったところ」に並ぶ項目です。
結果画面。下に取りこぼしが多かった項目が表示される
結果画面に並ぶ数字と項目は、それぞれ次のことを表しています。
正解: 10問のうち正しく選べた数
10秒以内の正解: 制限時間の中で正しく選べた数
平均回答時間: 候補を選ぶまでにかかった時間の平均
取りこぼしが多かったところ: 間違えた問題の項目を、多い順に3つまで
結果の下には、これまでに解いたぶんをまとめた学習履歴も表示されます。解答数、正解率、平均回答時間に加えて、項目ごとの正解率が表になっています。
学習履歴。これまでの解答を項目ごとにまとめた表
1セットの結果は10問ぶんなので、たまたま出た問題に左右されます。自分が間違えやすい項目を判断するときは、何セットか解いたあとの学習履歴の表を見ましょう。解いた数がある程度たまっているのに正解率が低いままの項目が、エッセイでも誤りが出やすい項目の候補です。
05 解いた結果をエッセイの見直しにどうつなげるか
瞬間文法クイズで見つけた項目は、自分のエッセイを見直すときの確認項目にすると、回答の誤りを減らすことにつながります。クイズで正しく選べるようになっても、自分で書いた英文の中で同じ形を選べなければ、回答の誤りは残るためです。
たとえば、学習履歴で主語と動詞の一致の正解率が低いなら、見直しでは主語が長い文を探し、主語の中心になっている名詞に動詞を合わせているかを確かめます。可算・不可算で落としているなら、単数の可算名詞に冠詞が抜けていないか、不可算名詞を複数形にしていないかを見ます。
使うタイミング やり方
エッセイを書く前 1セット解いて、回答に出やすい形を思い出してから書き始める
添削が戻ってきたあと 指摘された項目が学習履歴でも低いかを確かめ、その項目を意識して何セットか解く
見直しの練習をするとき 学習履歴で正解率が低い項目を2つほど選び、自分の回答でその形だけを探す
知っているはずのルールで誤りが出る仕組みと、見直しの手順は、次の記事で詳しく解説しています。
ライティング・タスク2
文法は分かっているのにミスが出るのはなぜか:三単現のsを落とす仕組みと見直しの手順
IELTS学習アプリ
瞬間文法クイズ
受講生の回答に出た文法の誤りを、10秒の2択で解く
06 よくある質問
瞬間文法クイズは無料で使えますか
無料で使えます。学習アプリ(+1APP)へのログインが必要ですが、受講生やサブスクリプション会員でなくても、無料のユーザー登録だけで利用できます。
瞬間文法クイズを解くとトークンは減りますか
減りません。問題は登録してあるものから出題され、解いている間にAIを使わないためです。何セット解いても、ほかのアプリで使うトークンには影響しません。
10秒以内に選べなかった問題はどうなりますか
10秒を使い切ると自動で時間切れになり、正しい形と日本語の解説が表示されます。時間切れの問題は、結果では正解に数えられません。
解説を読み終わる前に次の問題へ進んでしまいます
解説の下にあるバーの左の一時停止ボタンで、次の問題へ進むまでのカウントダウンを止められます。キーボードではスペースキーで止めたり再開したりでき、読み終えたら「次の問題」ボタンか Enter キーで進めます。
1セットにどのくらい時間がかかりますか
1セットは10問で、1問ごとに回答と解説にそれぞれ10秒の区切りがあります。途中で一時停止しなければ、長くても3分あまりで終わります。
同じ問題がまた出ることはありますか
あります。スタートを押すたびに、登録されている問題の中から10問を選び直すため、以前に解いた問題が出ることもあります。候補の上下の並びは問題ごとに入れ替わるので、位置で答えを覚えることはできません。
瞬間文法クイズはスマートフォンでも使えますか
学習アプリはパソコンのブラウザ(Chrome・Safari の最新版)での利用を推奨していて、スマートフォンでは一部の機能が制限されると案内しています。数字キーやスペースキーでの操作もパソコン向けなので、落ち着いて解くならパソコンが使いやすいでしょう。
07 まとめ
瞬間文法クイズは、ルールを知っているのに書くと出てしまう文法の誤りを、10秒の2択で繰り返し解いて減らしていくアプリです。解いた結果は、そのまま自分のエッセイを見直すときの確認項目になります。
受講生の回答に出た誤りをもとにした問題を、タスク2に近い英文で解ける
無料のユーザー登録で使え、解いてもトークンは減らない
1セット10問で、回答と解説にそれぞれ10秒の区切りがあり、解説は一時停止して読める
間違えやすい項目は、1セットの結果より、何セットか解いたあとの学習履歴で判断する
正解率が低い項目を、自分のエッセイの見直しで探す形にすると、回答の誤りを減らすことにつながる