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ライティング・タスク2

第4文型(SVOO)を取らない動詞:explain・provide・introduce の正しい形

執筆:高橋 響 公開日:

「先生が私にルールを説明してくれた」を英語にするとき、explained のすぐうしろに me を置きたくなります。日本語が「人に」「物を」の順で並んでいるので、英語の語順もそのまま流れていきます。ところが explain は、うしろに人と物を続けて並べる形を取りません。

人と物を並べて置ける動詞と、置けない動詞があります。置けない動詞は人を前置詞で受けますが、その前置詞は to・with・of や on の3系統に分かれます。どの系統なのかが分かると、迷ったときに前置詞を選び直せます。

01なぜ explain me the rule と書いてしまうのか

explain で起きるのは、次の形です。

The teacher explained me the rule.explain は人と物を並べて置けない

The teacher explained the rule to me.物を先に置き、人は to で受ける

日本語の「先生が私にルールを説明した」は、「私に」「ルールを」の順です。英語にするときも、この順番のまま explained me the rule と出てきます。しかも、同じ順番で書ける動詞が英語にもあるので、誤りだと気づきにくくなります。

The teacher gave me a dictionary.

The teacher taught me the rule.

The teacher told me the rule.

The teacher showed me the answer.

give・teach・tell・show は、動詞のうしろに人、そのうしろに物を並べられます。この形が第4文型(SVOO)です。explain も同じ「説明する」系の意味なのに、この形にはなりません。

同じ意味でも形が分かれる

意味第4文型を取れる動詞取れない動詞
伝えるtell me the ruleexplain the rule to me
示すshow me the datadescribe the data to me
渡すgive me a medalpresent a medal to me
与えるoffer me a chanceprovide me with a chance

左と右は意味が近く、日本語にすると同じ訳になることもあります。それでも取れる形は違います。変わるのは形だけです。つまり、意味から形を割り出すことはできず、動詞ごとに前置詞まで覚えておく必要があります。

第4文型を取れない動詞は、人を受ける前置詞によって to・with・of や on の3系統に分かれます。

02to で人を受ける動詞:explain・suggest・introduce

いちばん数が多いのがこの系統です。物を先に置き、人を to で受けます。語順が日本語と逆になるので、書いているうちに元に戻ってしまいます。

2-1 説明する・提案する系を第4文型で書く

He explained me the reason.

He explained the reason to me.

She suggested me a different approach.

She suggested a different approach to me.

なぜ書き間違えるのか

explain も suggest も、日本語では「私に説明する」「私に提案する」と人が先に立ちます。しかも He explained the reason. や She suggested a different approach. のように、人を省いても文として成立する語です。だから人を足したくなった段階で、手前に差し込むしかないように見えてしまいます。

回答では何が起きるか

この誤りは、意味そのものは伝わります。ただし採点基準(Band Descriptors)の Grammatical Range and Accuracy では、文の骨格にあたる部分の正確さが見られています。目的語の取り方を外した文が続くと、この観点で不利になります。しかも explain は「説明する」「述べる」という意味でライティング・タスク2に出てきやすく、1本の回答で何度も繰り返してしまいます。

書くときのポイント

人を足したくなったら、文の最後に to をつけて足します。人を先に置く道は最初から閉じておくと、書きながら迷いません。

なお、目的語が長いときは、to 人 のほうが先に来ます。これは正しい形です。

He explained to me why the policy had failed.

She suggested to the committee that the deadline be extended.

短い目的語を先に置き、長い目的語をうしろに回す並べ方で、explain me のように人を裸で置いている形とは別のものです。to は落ちていません。

2-2 紹介する・発表する系を第4文型で書く

Let me introduce you my colleague.

Let me introduce my colleague to you.

The university announced us the results.

The university announced the results to us.

introduce you my colleague は、語順を入れ替えると「あなたを同僚に紹介する」という別の話に読めてしまいます。introduce A to B は「AをBに紹介する」なので、紹介される側がAの位置に来ます。誰を誰に会わせるのかが逆転するため、意味の面でも影響が出ます。

announce は、発表の相手が明らかなときには人ごと落とします。The university announced the results. のほうが自然に読めます。相手をはっきり示したいときだけ to us を足します。

2-3 say を tell と同じように使う

Please say me your name.

Please tell me your name.

Say hello to your parents for me.

say と tell は日本語ではどちらも「言う」「伝える」と訳せますが、目的語の取り方が違います。tell は人を直接受けられるので tell me the truth となり、say は人を to で受けるので say something to me となります。IELTSスピーキングの Part 1 でも出やすい形なので、tell が人、say が内容と結びつくものとして覚えておくと迷いません。

to で人を受ける動詞

動詞正しい形例文
explain(説明する)explain 物 to 人He explained the rules to me.
describe(描写する)describe 物 to 人She described the process to the class.
suggest(提案する)suggest 物 to 人She suggested a new plan to him.
propose(提案する)propose 物 to 人They proposed a solution to us.
announce(発表する)announce 物 to 人The director announced the news to everyone.
introduce(紹介する)introduce 人・物 to 人I would like to introduce my friend to you.
mention(言及する)mention 物 to 人He mentioned the problem to his manager.
report(報告する)report 物 to 人They reported the incident to the police.
say(言う)say 物 to 人She said nothing to the interviewer.
deliver(届ける)deliver 物 to 人Please deliver the package to my room.

deliver だけは、話し言葉で deliver me the package のような形を聞くことがあります。文として通じてはいますが、書き言葉では deliver the package to me が標準です。

この系統の動詞は、人を挟んで to不定詞を続ける形も取りません。suggest や propose は、人を置かずに that節か -ing形で受けます。

ライティング・タスク2 「動詞 + 人 + to不定詞」が使えない動詞:recommend・suggest の正しい形

03with で人を受ける動詞:provide・present

to の系統と紛らわしいのが、with を使う動詞です。こちらは人が先に来るので、第4文型に近い見た目になります。ただし人と物のあいだに with が入ります。

3-1 provide で with を落とす

They provided us information.見かける形だが、ライティングでは避ける

They provided us with useful information.人 + with + 物

They provided useful information to us.物 + to + 人

provide には2つの形があり、どちらを選ぶかで人と物の順番が入れ替わります。人を先に出したいなら with、物を先に出したいなら to か for を使います。provide me a copy のように前置詞を落とした形を見かけることはありますが、ライティングでは上の2つのどちらかで書くほうが確実です。

なぜ落としてしまうのか

provide us with information は、日本語の「私たちに情報を提供する」とほぼ同じ順番です。順番が合っているぶん、with の存在を意識しないまま書き進められます。to の系統のように語順が逆転していれば違和感で気づけますが、この系統は前置詞1語が消えるだけなので、読み返しても見落としやすくなります。

3-2 present を give と同じ形で書く

They presented him a gift.

They presented him with a gift.

They presented an award to the winner.

present は give と意味が近く、give him a gift が成立するので同じ形に引きずられます。改まった場面で使う語なので、ライティング・タスク2やジェネラル・トレーニングのタスク1では、形を外すと目立ちます。

with で人を受ける動詞

動詞人を先に出す形物を先に出す形
provide(提供する)provide 人 with 物provide 物 to / for 人
supply(供給する)supply 人 with 物supply 物 to 人
present(贈る・提示する)present 人 with 物present 物 to 人
equip(備えつける)equip 人 with 物(この形は使わない)

この4語は、受け取る側を主語にした受動態でもよく出てきます。Students are provided with free laptops. や The building is equipped with solar panels. のように、with がそのまま残ります。受動態にしたときに with が見えていれば、能動態でも落ちていないか確かめられます。

04of や on で受ける動詞:deprive・rob・impose

3つめの系統は、to でも with でもない前置詞を使う動詞です。数は少ないのですが、ライティング・タスク2で社会問題を論じるときに出てくる語が集まっています。

4-1 奪われる物を、動詞の直後に置く

The war deprived them their homes.

The war deprived them of their homes.

Someone robbed her her purse.

Someone robbed her of her purse.

deprive と rob は、動詞の直後に置くのが「奪われる側」で、奪われる物は of で受けます。日本語の「彼らから家を奪った」を語順どおりに並べると、them のあとに their homes が続いてしまいます。

rob については、steal との違いもあわせて押さえておくと混乱しません。rob は奪われる人や場所を目的語に取り、steal は奪われる物を目的語に取ります。They robbed the bank. と They stole the money. で、目的語の中身が入れ替わります。

They robbed the bank.

They stole the money from the bank.

Poverty deprives children of educational opportunities.

3つめの形は、ライティング・タスク2で教育や貧困を論じるときに使えます。be deprived of という受動態でも頻出します。

4-2 impose で人を先に置く

The government imposed citizens heavy taxes.

The government imposed heavy taxes on citizens.

impose は、ここまで見てきた動詞と語順が逆になります。動詞の直後に来るのは課される物のほうで、課される人は on で受けます。「市民に重い税を課す」という日本語から入ると、citizens が先に出てしまいます。

この形は、税や規制を論じるタスクで出番があります。impose a ban on、impose restrictions on、impose a fine on と、物の部分を入れ替えて応用できます。

4-3 forgive は第4文型も取れる

一方、forgive のように第4文型を取れる動詞もあります。ふだんは forgive 人 for 物 の形で使いますが、forgive 人 物 という並びも成立します。

I cannot forgive him for what he said.

Please forgive me my bluntness.改まった響きになる

2つめの形は、謝罪や許しを求める改まった文脈で使われます。ただし目的語に来る名詞が限られ、日常的な話題では扱いにくいので、ライティングでは forgive 人 for 物 のほうが安定します。

forgive を例外として覚える必要はありません。forgive は for- と give が結びついてできた、古くから英語にある語です。give と同じ形を取れるのは、次の節で見る目安のとおりです。

05give型と見分けるときの目安

第4文型を取れる動詞と取れない動詞のあいだには、よく知られた目安があります。give・send・teach・tell・show・buy のような、古くから英語にある短い動詞は第4文型を取りやすく、explain・describe・announce・introduce のような、ラテン語やフランス語を経由して入った長めの動詞は取りにくいというものです。

この目安は当たることが多いのですが、反例もあります。

They offered me a scholarship.

The university awarded her a full grant.

The bank refused him a loan.

The company promised us a refund.

offer・award・refuse・promise・grant・pay は、いずれもフランス語やラテン語を経由して英語に入った語ですが、第4文型を取ります。語源だけで線を引くと、こうした語をまとめて誤りにしてしまいます。

迷ったら第3文型に倒す

実際に書くときに効くのは、語源ではなく次の手です。第4文型を取れる動詞は、ほぼすべて「物 + 前置詞 + 人」の形にも書き換えられます。

第4文型書き換えた形使う前置詞
give me a dictionarygive a dictionary to meto
send her a lettersend a letter to herto
teach students Englishteach English to studentsto
buy him a ticketbuy a ticket for himfor
make me a cakemake a cake for mefor

つまり、第4文型で書けるかどうかが分からない動詞は、最初から「物 + 前置詞 + 人」で書けば、ここまで見てきた動詞はどれも形が崩れません。前置詞は to が基本で、buy や make のように「人のために作る・手に入れる」という意味の動詞では for になります。

ただし、with の系統(provide・supply・present・equip)だけは、この手では拾えません。この4語は個別に覚えておきましょう。逆に言えば、覚えるべき例外はそれほど多くありません。

確かめるときの手順

ステップすること確かめること
1動詞の直後に人が裸で置かれていないか探すexplained me、provided us、imposed citizens のような並びになっていないか
2見つかったら、その動詞が give型かどうかを考えるtell・show・send のような短い基本動詞かどうか
3give型でなければ前置詞を足すか、語順を入れ替えるto・with・of・on のどれが合うか
4迷ったまま決まらなければ第3文型に倒す物 + to 人 の形で通るか
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06ライティング・タスク2の回答ではどう出るか

ここまでの動詞がそのまま必要になるのは、情報の受け渡しや制度の導入を論じるタスクです。

タスク

Some people think that schools are no longer necessary because people can acquire information on the Internet. To what extent do you agree or disagree?

情報を「与える」「説明する」という話が中心になるので、この記事で扱った動詞がそのまま出てきます。

The Internet provides students a vast amount of information.

The Internet provides students with a vast amount of information.

Teachers can explain students the background of a topic.

Teachers can explain the background of a topic to students.

2つめの文は、人が長い目的語の手前に入り込んでいる形です。Teachers can explain to students why a theory matters. のように、to を足したうえで人を前に出す形も使えます。

タスク

Governments in many countries have recently introduced special taxes on foods and beverages with high levels of sugar. Some think these taxes are a good idea while others disagree. Discuss both views and give your opinion.

税や規制を論じるタスクでは、impose が使いやすくなります。ここでも語順に注意が要ります。

The government imposed consumers a tax on sugary drinks.

The government imposed a tax on sugary drinks.

Such a policy imposes an additional burden on low-income households.

impose の on のうしろに来るのは、課される人(citizens、households)とは限りません。a tax on sugary drinks のように、課税の対象となる物が来ることもあります。どちらの場合も、動詞の直後に置くのは課される物のほうです。

タスクの英文に出てくる introduced も、この記事の introduce と同じ語です。ただしここでは「紹介する」ではなく「制度として導入する」という意味で、人は出てきません。introduce a tax、introduce a policy、introduce a system のように、制度を目的語に取ります。同じ語でも、意味によって取れる形が変わります。

ライティング・タスク2 that節を取らない動詞:consider・discuss など誤用しやすい動詞の正しい形

07よくある質問

explain me the rule は間違いですか。

その形にはなりません。explain は動詞のうしろに人と物を並べて置けないためです。explain the rule to me のように、物を先に置いて人を to で受けます。describe、suggest、propose、announce、introduce、mention、report、say も同じ仲間です。

explain to me why ... のように to 人 が先に来ているのは誤りですか。

正しい形です。目的語が長いときは、短い to 人 のほうを先に置きます。He explained to me why the policy had failed. のような形です。explain me のように人を裸で置いている形とは別のもので、to は落ちていません。

provide us information は誤りですか。

この形を見かけることはありますが、ライティングでは避けるほうが確実です。provide us with information か provide information to us のどちらかで書きます。supply、present、equip も同じく with を使います。

tell と say はどう使い分けますか。

目的語の取り方が違います。tell は人を直接受けられるので tell me the truth となり、say は人を to で受けるので say something to me となります。Please say me your name. の形にはなりません。

rob と steal はどちらに人を置きますか。

rob は奪われる人や場所を目的語に取り、steal は奪われる物を目的語に取ります。They robbed the bank. と They stole the money from the bank. で、目的語の中身が入れ替わります。奪われる物を rob で示すときは、rob her of her purse のように of で受けます。

impose はなぜ人が先に来ないのですか。

impose は課される物を目的語に取り、課される人を on で受ける動詞だからです。The government imposed heavy taxes on citizens. の形になります。impose a ban on、impose restrictions on のように、物の部分を入れ替えて使えます。

forgive me my sins のような形は誤りですか。

forgive は第4文型も取れるので、この形は成立します。ただし改まった響きがあり、目的語に来る名詞も限られます。ライティングでは forgive him for his mistake のように for で受ける形のほうが安定します。

第4文型を取れるかどうか、動詞ごとに覚えるしかないのでしょうか。

迷ったときは第3文型に倒す手があります。第4文型を取れる動詞は、ほぼすべて give a dictionary to me のように物と前置詞と人の順にも書き換えられるためです。前置詞は to が基本で、buy や make だけ for になります。ただし provide、supply、present、equip の4語は with を使うので、ここは個別に覚えておきましょう。

08まとめ

日本語の「人に」「物を」という並びは、英語にするときそのまま語順に流れ込みます。give や tell のようにその並びで書ける動詞があるので、explain や provide でも通ると思い込みやすくなります。

取れない動詞は、人を前置詞で受けます。前置詞は to・with・of や on の3系統に分かれ、どの系統かは意味から割り出せません。語源による目安もありますが、offer や award のような反例があるので、これだけで決められません。実際に書くときは、動詞の直後に人が裸で置かれていないかを探し、give型でなければ前置詞を足すか語順を入れ替えます。

  • to の系統:explain・describe・suggest・propose・announce・introduce・mention・report・say・deliver は、物を先に置いて to 人 で受ける
  • with の系統:provide・supply・present・equip は、人を先に置いて with 物 で受ける。物を先に出すなら to や for を使う
  • of や on の系統:deprive 人 of 物、rob 人 of 物、impose 物 on 人。impose だけ語順が逆になる
  • 語源は目安にとどめる:offer・award・refuse・promise はラテン系でも第4文型を取る
  • 迷ったら第3文型に倒す:物 + to 人 で書けば、ここまで見てきた動詞はどれも形が崩れない
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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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