夏休み☆WS強化キャンペーン ライティング/スピーキングサミット 授業料20% OFF
8月19日(水)23:59まで
--
:
--時間
:
--
:
--
クーポンコード WS20
料金・プラン 講師 合格者の声 無料IELTS学習相談 お問い合わせ ログイン
ライティング・タスク2

タスクを読み違えるのはなぜか?IELTSライティング・タスク2で起きる3つの誤読と読み方の練習

執筆:高橋 響 公開日: 最終更新:

エッセイそのものは書けているのに、終わってみればタスクが求めていることと答えがずれていた。IELTSライティングでハイスコアを目指す方なら、一度は通る場面だと思います。

タスクを落ち着いて読めば自分で間違いに気づける可能性のあるものから、そもそもタスクの解釈に迷ってしまうものまで、原因はさまざまです。

この記事では、ライティング・タスク2でタスクの解釈を間違えてしまう要因を3つに分けて整理します。あわせて、書き始める前にタスクを読む手順と、リーディングの練習で読み違いを減らす方法を扱います。

01タスクを読み違えるのはなぜ起きるのか

タスクの読み違いは、さまざまな原因で起こります。語彙や文法が十分にある方でも、英文の組み立てを取りきる前に、目に入ったキーワードから話題を作ってしまうことでも起こります。あるいは、表現になれていないために、解釈に迷ってしまうこともあります。

以前の記事でも紹介していますが、一度こうだと思い込んでしまうと確証バイアスが働き、そのあとにタスクを読み直しても、自分の解釈に都合のいい読み方をしてしまいます。指摘されて説明を聞けば「確かにそう書いてある」と分かるのに、自分では防げない、という状態になります。

確証バイアスについては以下の記事に詳しくまとめています。

ライティング・タスク2 タスクの理解のズレはどう防げばいいのか?自分では気づけない理由と気づくための練習法

タスクの解釈を間違えてしまう要因は大きく3つあります。

  • 誤読1:文法・ストラクチャーを無視して理解をしてしまう どの語句がどこにかかるのかを取らずに、意味を決めてしまう
  • 誤読2:指示語が指すものを誤って解釈してしまう this、these、it、they が何を指すのかを決めずに読み進めてしまう
  • 誤読3:まとまりで意味を取る表現に慣れておらず、自分で解釈をしてしまう まとまりでひとつの意味になる表現や、文脈で意味が決まる表現を、語ごとに足し算して読んでしまう

3つは別々の問題に見えますが、共通しているのは、目に入った語だけで意味を決めてしまい、そのあとを確かめないことです。言いかえれば、何について書くかを決める前に、何を答えるよう求められているかを特定できていない、ということです。

なお、この記事で紹介している件数は、プラスワンポイントのIELTS学習アプリ『タスク検索』に2026年8月12日時点で収録されているタスク(509件)を対象に集計したものです。

02誤読1:文法・ストラクチャーを無視して理解をしてしまう

1つ目は、単語は読めているのに、英文の組み立てを取らずに意味を決めてしまうものです。タスクは短い英文で書かれているので、読めば分かるものとして扱われがちです。ただ、短い英文ほど1つの and やひとつの語のかかり方が全体の意味を決めるので、構造を飛ばした影響が大きく出ます。

1-1 背景の文を、論じるべき主張だと思う

Fast food is a part of life in many places. Some people think this has bad effects on lifestyle and diets. To what extent do you agree or disagree?

第1文がトピック。ファストフードが広まった理由を論じる状況の説明で答案が終わる

第1文は背景、第2文で悪影響があるという主張が示されている。賛否を求められているのはこの主張生活習慣と食事への悪影響について賛否を述べる

なぜ読み違えるのか

タスクの各文には、背景・主張・設問という役割があります。ここでいう主張とは、賛否・評価・原因などについて答えるようにと示されている内容です。最初に目に入るのは第1文なので、そこをトピックだと受け取ったまま読み進めてしまいます。収録タスク509件のうち、設問以外の文が2つ以上あるものは123件でした。4件に1件ほどのタスクで、背景と主張が別の文に分かれています。

答案では何が起きるか

ファストフードがなぜ広まったのかを説明し、「だから生活の一部になるのも自然なことだ」と締める答案になります。悪影響があるかどうかへの答えはどこにも出てきません。

読むときのポイント

Some people think that / Some people believe that / Others argue that という形が付いていれば、その文は主張であることが多くなります。収録タスク509件のうち、think・believe・argue のいずれかを含むものは286件でした。

ただし、この形が付いていない文が必ず背景になるわけではありません。次のような形では、状況を述べた文がそのまま評価の対象になっています。

Governments are increasingly encouraging people to use public transport. Do you think this is a positive or negative development?

第1文には誰かの意見という形が付いていませんが、設問の this が第1文の内容を指しているため、評価の対象はその第1文です。役割を確実に決めたいときは、言い回しの形だけで判断せず、設問の文が何を指しているかをたどります。設問が指している内容が、そのタスクで答えるべき中心になります。

背景に反論したくなったとき

背景として示された状況そのものを否定して、その是非を論じ始めると、設問が求めている答えから離れます。「ファストフードは生活の一部ではない」という方向で議論を進めても、悪影響があるかどうかへの答えにはなりません。背景は争点にせず、設問が答えを求めている部分に力を割きましょう。

ただし、背景が当てはまる範囲に条件を付けることは問題ありません。都市部では、若い世代では、というように限定を加えると、そのあとの議論はむしろ具体的になります。背景を争点にするのと、背景の範囲を絞るのは別のことです。

1-2 and や or が結んでいる範囲を取り違える

Some people believe that handwriting is no longer useful in the modern world and should not be taught in schools. To what extent do you agree or disagree?

and の前後を、独立した2つの論点だと考える「現代で役に立つか」と「学校で教えるべきか」を別々に論じ、立場がぼやける

and が結ぶのは believe that に続く2つの述語。内容の上で前半が後半の根拠になっている答えるのは「学校で教えるべきではない」への賛否

なぜ読み違えるのか

and と or は、語と語を結ぶこともあれば、述語と述語を結ぶこともあります。ここで and が結んでいるのは、is no longer useful in the modern world と should not be taught in schools の2つの述語です。ただし、and がこの2つを対等な論点として並べているとは限りません。内容の上では、前半の「現代では役に立たない」が、後半の「学校で教えるべきではない」という判断の根拠になっています。

答案では何が起きるか

2つを別々の論点として扱うと、ボディ1で「役に立つかどうか」、ボディ2で「教えるべきかどうか」を論じることになり、どちらに賛成なのかが最後まではっきりしません。答えるのは学校で教えるべきかどうかで、役に立つかどうかはその判断を支える材料です。

読むときのポイント

and や or を見つけたら、その前後で同じ形が繰り返されていないかを見ます。ここでは is と should not be という2つの述語が並んでいるので、結ばれているのは述語どうしだと分かります。そのうえで、前半が後半の理由になっていないかを見ます。理由として示されている部分は、自分のメインアイデアとしてそのまま使えます。タスクの側にメインアイデアが置かれている形は、次の記事でまとめています。

ライティング・タスク2 タスクに隠されたメインアイデア

and と or の扱いは、否定文が絡むとさらに変わります。

ライティング・タスク2 and と or を適当に使わない:否定文で意味が変わる境目と、such as の並べ方

03誤読2:指示語が指すものを誤って解釈してしまう

2つ目は、this や these、it や they が何を指すのかを決めないまま読み進めてしまうものです。指示語は、直前に出てきた特定の名詞を指すこともあれば、直前の文が述べた内容全体を指すこともあります。どちらなのかを決めずに読むと、論じる対象がそのままずれます。

2-1 this を、直前に出てきた名詞だと思う

The personal information of many individuals is held by large internet companies and organisations. Do you think the advantages of this outweigh the disadvantages?

this=large internet companies and organisations(大手のIT企業)IT企業そのものの功罪を論じる答案になる

this=大手のIT企業や組織が、多くの人の個人情報を保有していること企業が個人情報を持っている状態の是非を論じる

なぜ読み違えるのか

this のすぐ手前にあるのが companies and organisations なので、そこを受けていると考えてしまいます。ただ、この読み方は文法の面でも成り立ちません。companies and organisations は複数なので、単数の this では受けられないからです。personal information であれば数の上では受けられますが、それだと「個人情報の利点と欠点」という意味の通らない設問になります。残るのは、前の文が述べた内容全体を受けているという読み方です。

答案では何が起きるか

IT企業の便利さや影響力を論じる答案になり、個人情報を企業が保有していることの是非には触れないまま終わります。設問が評価を求めているのはその状態なので、Task Response の観点で不利になります。

読むときのポイント

this がうしろに名詞を伴わずに単独で出てきたときは、まず単数か複数かで候補を絞ります。そのうえで、その候補を設問に入れてみて意味が通るかを確かめます。両方で残らなければ、前の文が述べた内容全体を受けています。

2-2 this development を見落として、道具の是非を論じる

More and more parents are allowing their children to play on computers and tablets as they think that children should learn technology skills. Do the advantages of this development outweigh the disadvantages?

this development=computers and tablets機器そのものの利点と欠点を比べる答案になる

this development=子どもに機器で遊ばせる親が増えているという流れその流れが強まっていることの利点と欠点を比べる

なぜ読み違えるのか

computers and tablets が文中でいちばん具体的な名詞なので、そこが話題の中心に見えます。development という語は「変化」「流れ」を意味するので、受けているのは機器ではなく、More and more parents are allowing ... という変化のほうです。

答案では何が起きるか

機器が学習に役立つか、視力や姿勢に悪いか、といった話に終始します。親がそれを許すようになってきたこと、その変化が広がっていることへの評価は出てきません。

this のうしろの名詞を手がかりに、指示対象を絞る

this のうしろに来る名詞は、指しているものを判断する手がかりになります。policy、statement、opinion、trend、development、situation のように、出来事や意見をひとことでまとめる語であれば、前の文の内容全体や、そこで述べられた出来事・意見をまとめて受けていることが多くなります。tax や law のように前の文にそのまま出ている物の名前であれば、その名詞を指します。ただし、これはあくまで手がかりです。最後は文全体の組み立てと、その読み方で設問の意味が通るかどうかで決めます。

The government introduced a new tax on electric vehicles. This tax has been criticised by consumers. という形であれば、This tax が指すのは a new tax on electric vehicles という名詞のかたまりで、前の文の内容全体ではありません。

表現 何を指すか 収録タスクでの件数
this statement 直前に置かれた主張の文の全体 29件
this problem 直前の文が述べた問題の状況 15件
this issue 直前の文が述べた論点 7件
this trend 直前の文が述べた変化の動き 7件
this opinion 直前に示された意見の中身 6件
this development 直前の文が述べた変化そのもの 5件
this tax、this law など 前の文に出ているその名詞のかたまり 個別のタスクによる

指示語は this と these だけではありません。it、they、them、their や、the cause of this、the reason for this のような形でも同じことが起こります。とくに it は、前の内容を受ける it と、it is mandatory for ... のように形式的に置かれる it があるので、取り違えると文の意味が変わります。

収録タスク509件のうち、this または these を含むものは216件、およそ42パーセントありました。そのうち180件は、設問の文の中に指示語があります。設問側に指示語がある場合は、それが何を指すかを決めない限り、答える対象そのものが決まりません。迷ったときは、指している中身を日本語で1文にしてみると決まります。

ライティング・タスク2 Referencing と Substitution とは?

04誤読3:まとまりで意味を取る表現に慣れておらず、自分で解釈をしてしまう

3つ目は、まとまりでひとつの意味になる表現や、文脈によって意味が決まる表現を、語ごとに足し算して読んでしまうものです。ここで危ないのは、知らない単語ではなく、知っている単語のほうです。知らない単語であれば辞書を引きますが、知っている単語が2つ並んでいるときは引きません。そこで確かめる手が止まります。

このセクションで扱うのは、繰り返し出てくる定型表現です。the arts や life expectancy のように語句がまとまってひとつの意味になるものと、To what extent do you agree or disagree? のように設問の側で毎回同じ形で出てくるものの2種類があります。文脈によって意味が決まる表現は、05の実例のほうで扱います。

3-1 the arts を「いくつかの芸術作品」だと思う

The government should lower the budget on the arts in order to allocate more money to education. To what extent do you agree?

the arts=art の複数形。いくつかの芸術作品作品の購入費や展示の話に流れる

the arts=音楽・美術・演劇・文学などを含む芸術分野全般芸術分野への公的支出と教育予算の配分を論じる

なぜ読み違えるのか

art も the も知っている語なので、複数のsが付いただけの形として処理してしまいます。the arts や the media のように、the と複数形・集合的な名詞が組み合わさって、特定の分野や領域を表す表現があります。

art と the arts の使い分けは、それだけで一本の記事になる内容です。詳しくは次の記事で扱っています。

ライティング・タスク2 art と the arts はどう違う?「芸術」を表す4つの形の使い分け

3-2 the business world を「ビジネス業界の人たち」だと思う

business(ビジネス)+world(世界)=ビジネス業界で働く人たちその業界で働く人の事情を論じる答案になる

the business world=ビジネスが行われる世界。実業界、経済界その分野で何が起きているかを論じる

なぜ読み違えるのか

名詞が2つ続くときは、うしろの名詞が中心になり、前の名詞がその種類や領域を限定する形になることが多くなります。business world であれば中心は world のほうで、business はその領域を絞る語です。前の語から順に足していくと、対象が分野から人へ移ります。in the business world であれば「実業界では」となり、その分野でそういう現象が見られる、という意味になります。

読むときのポイント

語ごとに訳して日本語として落ち着かないときは、まとまりで辞書を引き直すと解決します。収録タスクに実際に出てくる表現から、分けて読むとずれるものを挙げます。

タスクに出てくる表現 ひとまとまりとしての意味 語ごとに読んだときに起こりやすいずれ
the arts 音楽・美術・演劇・文学などを含む芸術分野全般 個々の芸術作品や、art の複数形
the business world 企業活動が行われる領域。実業界 ビジネス業界で働く人たち
life expectancy 平均寿命 人生への期待
gap year 進学や就職の前に1年ほど活動を離れる期間 空白の1年
standard of living 生活水準 暮らしの基準
public transport バスや鉄道などの公共交通機関 公共の輸送全般
working hours 労働時間 働いている時間帯

設問の定型表現と、求められている要素

定型表現は設問の側にもあります。To what extent do you agree or disagree? や Discuss both views and give your own opinion. は、毎回同じ形で出てくるかわりに、求めている答えの要素も決まっています。この形に慣れていないと、書かれている語から自分で解釈を作ってしまい、要素を落とします。設問の定型表現と、それが求めている要素は対で覚えておきましょう。

設問の定型表現 答えとして求められている要素 この表現を含むタスク数
agree or disagree 賛成か反対かの立場 154件
Discuss both views 両方の見解の検討 131件
To what extent どの程度そう言えるのかという判断 120件
give your own opinion 自分の意見 93件
positive or negative 良い方向か悪い方向かという評価 44件
Do the advantages outweigh the disadvantages? 利点と欠点のどちらがより大きいかという判断 36件
What can be done? 対策 9件

クエスチョンマークの数だけで要素を数えないようにしましょう。Discuss both views and give your own opinion. にはクエスチョンマークが付きませんが、答えるべき要素は3つあります。両方の見解に触れただけで自分の意見を書かずに終わると、指示の一部に答えていないことになります。

ライティング・タスク2 議論型と説明型はどう違う?問題タイプ別に見るタスク2の書き分け

05実際にあった読み違いの例

02から04で扱ったのは型ごとの代表例です。ここでは、実際のタスクで何がどう読まれたのかを個別に記録していきます。新しい例が出てきたら、そのつど追加していきます。

ここまでの3つは、どこで読み違えるかによる分類です。実際の読み違いを見ていくと、どう読めていないのかという観点では別の3パターンに分かれます。誤った意味を採用してしまう読み違い、意味の範囲を決められない迷い、表現そのものを知らない場合の3つです。対策が変わるので、以下の例にはこの違いも書き添えています。

例1:What problems does this cause? を、原因を聞かれているタスクだと勘違い

Today, many people do not know their neighbours in large cities. What problems does this cause? What can be done about this?

近所付き合いが減った原因を答える引っ越しの多さ、生活時間の違い、集合住宅の造りを並べる

そこから生じる問題と、その対策を答えるcause は動詞。this が主語で、what problems が目的語

cause という語に引っ張られて、原因のほうを答えてしまう読み違いです。ここでの cause は動詞で「引き起こす」という意味なので、What problems does this cause? は「このことがどんな問題を引き起こすか」を聞いています。2つ目の What can be done about this? は対策なので、このタスクが求めているのは問題と対策の2つです。原因を並べた答案は、どちらの設問にも当たりません。

同じ cause でも、what が主語の位置にあるか目的語の位置にあるかで、聞かれているものが入れ替わります。

設問の形 cause の働き 聞かれているもの
What problems does this cause? 動詞。this が主語で、what problems が目的語 この状況から生じる問題
What causes this problem? 動詞。what が主語 この問題を生んでいる原因
What are the causes of this? 名詞 原因

当てはまるのは誤読1です。誤った意味を採用してしまう読み違いで、what の位置という文の組み立てを取れば防げます。

例2:the streets がどこの道路を指すのかで迷う

Some people believe that residents are responsible for keeping the streets clean and tidy, while others believe that this is the responsibility of the government. Discuss both views and give your own opinion.

the streets の範囲が決まらず、高速道路まで含めて考える誰の家の前でもない道路の清掃まで住民の責任にしてしまう

keeping the streets clean and tidy=街の清掃生活圏の道と考えて、住民と行政の責任を論じる

ここで必要なのは、street の範囲を厳密に確定することではありません。住民と行政のどちらが責任を負うかを比べられる範囲、つまり住民が暮らす地域の道路として読めば、議論は成り立ちます。住民が清掃するという選択肢が出てくること自体が、その範囲を示しています。

これは誤った意味を採用したのではなく、意味の範囲を決められない迷いにあたります。当てはまる型は誤読3で、keeping the streets clean and tidy をまとまりで受け取れば、範囲の議論に時間を使わずに済みます。範囲の決め方そのものは、次の記事で3つの視点に分けて扱っています。

ライティング・タスク2 タスクの表現をどう解釈するのか?迷ったときに範囲を決める3つの視点

例3:this is the case の意味が取れず、何を答えるのか決まらない

An increasing number of developing countries are expanding their tourist industry. Why do you think this is the case? Do you think it is a positive or negative development?

case を「事件」「場合」と読み、何を聞かれているか決まらない書き出せないまま時間を使う

this is the case=そういう状況になっている途上国が観光産業を拡大している理由と、その是非を答える

the case は「実際にそうである状態」を指します。Why do you think this is the case? は「なぜそうなっていると思うか」なので、答えるのは「発展途上国が観光産業を拡大しているのはなぜか」です。2つ目の設問の it も同じ内容を受けているので、観光産業そのものの良し悪しではなく、途上国が観光産業を拡大していることを評価します。

これは表現そのものを知らない場合にあたり、当てはまる型は誤読3と誤読2の重なりです。定型表現のところで止まり、そのうえ this と it が何を指すかも決まっていないため、2つの設問のどちらにも答えられなくなっています。the case がなぜ「状況」を表すのかは、次の記事で解説しています。

ライティング・タスク2 なぜ case が「状況」になるのか?Why do you think this is the case? を理解する

例4:good citizens を「良い市民」と直訳して、対比が取れなくなる

Some people think the primary purpose of schools is to turn children into good citizens and workers, rather than to benefit them as individuals. To what extent do you agree or disagree with this opinion?

good citizens=道徳的に立派な人、法を守る人学校が道徳教育をすべきかという話になる

good citizens=社会の一員として適切な役割を果たす人に近い社会にとって望ましい人を育てるのか、その子自身のためになることを優先するのかを論じる

good citizen は、この文脈では社会の一員として適切な役割を果たす人という意味に近くなります。good member of society も同じ発想の表現で、道徳の話に限りません。ここでは good citizens and workers と並べられているので、社会にとって望ましい人を育てる、という方向で読めます。

そう読めれば、rather than to benefit them as individuals との対比がはっきりします。社会にとって望ましい人を育てるのが学校の第一の目的なのか、それともその子ども自身のためになることを優先するのか、という軸です。この軸を取り違えると、賛成も反対も設問とかみ合いません。当てはまるのは誤読3で、good も citizen も知っている語なので辞書を引かなかったところが分かれ目になっています。

例5:change their jobs が転職なのか職種の変更なのかで迷う

Many young people regularly change their jobs over the years. What are the reasons for this? Do the advantages outweigh the disadvantages?

job=職業。職種そのものを変えることなのか決まらないどちらの話か決められず書き出せない

change jobs=仕事を変える、転職する同じところに長く留まらない働き方について論じる

change jobs は「仕事を変える」「転職する」という意味の言い方で、職種まで変えるのか勤め先だけを変えるのかまでは決めていません。職業の種類そのものを指すときは career や occupation を使います。

手がかりになるのは regularly change their jobs over the years という書き方です。同じ仕事や勤め先に長くとどまらない働き方、という範囲で読めば、理由も利点と欠点も立てられます。答案でどちらか一方に限定する必要はありません。職種の変更まで含む例を出す場合は、そう断ってから使えば範囲がぶれません。これも意味の範囲を決められない迷いで、当てはまる型は誤読3です。

例6:too much を「多くの」と読み、否定的な評価を取り損ねる

Some people say that too much attention and too many resources are given to the protection of wild animals and birds. To what extent do you agree or disagree?

too much attention=多くの関心が向けられている「野生動物の保護には関心が必要だ」という結論に進んでしまう

too much attention=関心が向けられすぎている過剰だという評価に、どの程度賛成するかを答える

too much と too many が表すのは、量が多いことではなく、必要な量を超えていることです。ここでの主張は「野生動物や鳥の保護に、関心も資源も注がれすぎている」という否定的な評価になります。答えるのは、その評価にどの程度賛成するかです。

too を強調の語として処理すると、この評価が抜け落ちます。「多くの関心が向けられている」と読んだ時点で、主張が中立の記述に変わってしまうため、そのあとに「保護には関心が必要だ」と書いても、賛成しているのか反対しているのかが伝わりません。反対の立場を取ること自体は問題なく、その場合は「過剰ではない」という形で書きます。

誤った意味を採用してしまう読み違いで、当てはまる型は誤読3です。too much、too many、far too、not enough のように、量に評価が含まれる形は、まとまりで意味を取っておきましょう。

例7:such as のうしろの例を、論じる対象そのものだと思う

It is a natural process that animal species such as dinosaurs become extinct. There is no reason for people to prevent this from happening. Do you agree or disagree?

恐竜が絶滅した経緯と、人類にそれを防げたかを論じる隕石は止められなかったのだから仕方がない、という筋になる

dinosaurs はあくまで一例。論じる対象は動物種が絶滅することそれが自然の流れなのか、人がそれを防ぐ理由はあるのかを答える

such as のうしろに来るのは例です。ここで論じる対象になっているのは animal species のほうで、dinosaurs は「たとえば恐竜のように」と分かりやすさのために添えられているにすぎません。にもかかわらず、目に入った具体名のほうが強く残るため、タスク全体が恐竜についての問題に見えてしまいます。

実際にあった答案は、隕石が地球に衝突したこと、現代の技術でも隕石は防げないことを2つの本論で説明し、次のような形で結ばれていました。

Overall, I agree that humans have no way of stopping dinosaurs from dying out, since even today we cannot deal with the threat of comets.

読み違いは2か所で起きています。1つは、いま見たとおり例を対象に取り違えたことです。恐竜に話を限ると、6,600万年前に一度だけ起きた出来事になり、people がそれを防ぐという選択肢がそもそも成り立ちません。答案が「防げなかったのだから仕方がない」という結論にしかならなかったのは、そのためです。動物種の絶滅として読めば、乱獲や生息地の減少によっていま失われつつある種が対象に入るので、賛成にも反対にも根拠が立てられます。

もう1つは、設問が何を問うているかです。There is no reason for people to prevent this from happening は、防げるかどうかという能力の話ではなく、防ぐ理由があるかどうかという是非の話です。答案は cannot prevent、are unable to stop と、できるかどうかの側だけで組み立てられているため、賛成と書いてあっても、示された主張に答えたことになりません。ここでの this も、直前の名詞である dinosaurs ではなく、動物種が絶滅するという背景文の内容全体を受けています。

誤った意味を採用してしまう読み違いで、当てはまる型は誤読1と誤読2の重なりです。such as、for example、like、including のうしろにある語は、タスクが論じてほしい対象ではなく例だと押さえておきましょう。例のほうを主題として書き進めると、内容がどれだけ具体的でも Task Response では評価されません。

例8:animal species に人間を含めて読み、反論の成り立たない論題にしてしまう

It is a natural process that animal species such as dinosaurs become extinct. There is no reason for people to prevent this from happening. Do you agree or disagree?

例7と同じタスクですが、読み違いが起きている場所は違います。こちらは dinosaurs ではなく、animal species のほうの範囲を広く取ったものです。

animal species には人間も入る。人が自分たちの絶滅を防ぐ理由があるかを論じる生き延びたいのは本能だ、子孫を残したいという話に進む

people が絶滅を防ぐ側として置かれている。人が動物種の絶滅を防ぐべきかを論じる語の範囲ではなく、設問全体が成り立つ読み方を取る

この読み方でも、英文は書けてしまいます。導入は次のような形になります。

Some people claim that there is no need to stop species from dying out because extinction has always been part of nature. I disagree with this idea, since the wish to survive and to leave children behind is an instinct that no animal, including us, can give up.

英語として間違っているわけではありません。文の流れにも一貫性があります。それでも、タスクへの答えとしてはずれています。この型の読み違いが厄介なのは、そのまま書き進められてしまうところです。

書き始める前に気づける手がかりは1つあります。この読み方をすると、一方の立場からしか自然な理由が出てこなくなることです。人類が自分たちの絶滅を防ぐ理由はない、という側に立って根拠を並べていける方は多くないでしょう。片側しか成り立たないと感じたら、対象の取り方がずれていないかを確かめる合図になります。

animal species という語だけを見れば、人間を含めることはできます。生物学の分類でも人間は動物種の1つなので、含めて読むこと自体を語彙や文法の誤りとして扱う必要はありません。分かれ目は語の範囲のほうにはありません。

手がかりになるのは2文目の people です。絶滅するのは animal species、それを防ぐかどうかを問われているのは people という形で、2つは書き分けられています。同じものを指しているなら、prevent this from happening ではなく、自分たちが絶滅することを防ぐという書き方になるはずです。a natural process という語も、人の手が入らない流れとして置かれているので、対比の相手は人による保護のほうです。

ここで確かめているのは、語の辞書的な範囲ではありません。その読み方を取ったときに、誰が何をする側になり、設問が何を問うことになるのかです。people が絶滅を防ぐ側に置かれている以上、文全体では、人が動物種の絶滅を防ぐべきかという対比で読むのが自然です。

この対比で読めば、人の活動が生態系に影響を与えているのだから責任を取って保護すべきなのか、それとも絶滅は自然の流れなので手を出す必要はないのか、という軸が出てきます。この軸なら、どちらの立場にも根拠を出せます。

誤った意味を採用してしまう読み違いで、当てはまる型は誤読1と誤読2の重なりです。誰が誰に対して何をするのかという組み立てを取れていないところと、this の中身を決めていないところの2か所で起きています。そして、この読み違いは語の意味の面からは気づきにくく、その読み方でタスクに答えられるかを検算したときにはじめて表に出てきます。検算のやり方は07のSTEP 5で扱います。

063つの誤読に共通する原因

英語では常識が働かないのではありません。常識を働かせるための材料を、英文から取り出す前に、キーワードから話題を決めてしまうことが原因です。

同じ内容を日本語で読めば、まず読み違えません。「大手のIT企業や組織が、多くの人の個人情報を持っています。この利点は欠点を上回るでしょうか」と書かれていれば、IT企業そのものの善し悪しを論じようとする方はほとんどいないでしょう。企業が個人情報を持っている、その状態の是非を聞かれているのだろう、と自然に見当が付きます。

英語で読むと、この見当が付きにくくなります。語の意味を思い出す作業に注意が向いている間は、語のまとまりや、どの語句がどこにかかるかまで手が回りません。そこに制限時間が加わります。ライティング全体は60分で、タスク2にはそのうち40分程度を目安に配分しますが、タスクを読む時間を十分に取らないまま書き始める方は少なくありません。読む時間が短いほど、連想で話題を決める割合が増えていきます。

つまり、判断の材料になる「誰が」「何を」「どうすることについて」「何を答えるのか」が揃わないまま書き始めている、ということです。材料さえ揃えば、判断そのものは日本語で読んだときと変わりません。

常識という語には、もうひとつ別の意味もあります。ここでいう常識は、知識の量のことではありません。タスクの英文が想定している話の範囲を、そのとおりに読み取れるかどうかです。ここがずれると、英語を正しく訳せていても答えがかみ合いません。読み方が決まったあとに、その読み方でタスクが求めている答えを作れるかを見ておくと、範囲がずれていないかを自分で確かめられます。

対策の方向も、ここから決まります。読む速度が上がること自体は役に立ちますが、速く読めるようになるだけでは、この読み違いは埋まりません。何について書くかを決める前に、何を答えるよう求められているかを特定する。この順番を手順として持っておきましょう。

07タスクを読む5つのステップ

タスクを読む作業を5つに分けます。前半の3つが、ここまでに見た3つの誤読にそのまま対応しています。あとの2つは、材料が揃ったかどうかの確認と、その読み方でタスクに答えられるかの確認です。

ステップ すること 確かめること
STEP 1 英文の構造を取る 背景と主張はどの文か/and と or は何と何を結んでいるか/どの語句がどこにかかっているか
STEP 2 指示語の中身を決める this、these、it、they がそれぞれ何を指しているか
STEP 3 定型表現と設問を確かめる the arts、the business world のような語句のまとまり/設問の定型表現が求める答えの要素はいくつか
STEP 4 日本語1文にする 誰が、何について、何をすることについて、何を答えるのか
STEP 5 タスクの種類に合った形で検算する 賛否・評価型なら反対の立場が成り立つか/理由や対策を聞くタスクなら求められている答えをそのまま挙げられるか

練習では、まず2分から3分を目安にしてみましょう。IELTSが示しているのはタスク2に40分程度という配分までで、そのうち何分を読むことに使うかは決められていません。2分から3分はこの記事の目安なので、本番で必ずその時間を使うという意味ではありません。自分の書く速さに合わせて、必要な確認ができる長さに調整していきます。慣れてくれば、確認したいところだけを短時間で見られるようになります。

先ほどの個人情報のタスクであれば、STEP 4 の答えは次のようになります。

大手のIT企業や組織が多くの人の個人情報を保有していることについて、利点が欠点を上回るかどうかを答える

作るのは日本語訳ではありません。「英語を日本語に訳せるか」ではなく、「このタスクに対して、自分は何を答えればよいのか」を1文にする作業です。誰が、何について、何をすることについて、何を答えるのか。この4点が入っていれば、全文を訳せていなくても書き始められます。訳そうとすると時間がかかりますが、この形なら短く済みます。

試験でも同じことができます。問題用紙やメモ用紙に短く書き出して整理する形です。頭の中だけで済ませると、読んだつもりの意味でそのまま書き始めてしまうので、一言でも書き出しておくほうが確実です。

この1文が書けなければ、まだ読めていないと考えましょう。書けないときは、どのステップで材料が足りなかったのかを戻って見直します。多くの場合、STEP 1 か STEP 2 のどちらかで止まっています。

STEP 5:タスクの種類に合った形で検算する

日本語1文ができたら、その読み方でタスクに答えられるかを確かめます。必ず反対意見を考えるという意味ではなく、何を確かめるかはタスクの種類で変わります。

To what extent do you agree or disagree? や Do you think this is a positive or negative development? のように賛否や評価を求めるタスクでは、反対側に立った人の言い分を頭の中で1つ作ってみます。20秒もあれば済みます。片方の立場しか成り立たないと感じたときは、アイデアが出てこないのではなく、読み方のほうがずれていることがあります。

What are the reasons for this? や What problems does this cause?、What can be done about this? のようなタスクでは、反対の立場を作る必要はありません。理由・問題・対策といった求められているものを、その読み方でそのまま挙げられるかを見ます。設問が2つあるタスクなら、両方について挙げられるかまで確かめます。

どちらの型でも、見ているものは同じです。自分の読み方で、そのタスクが求めている答えを無理なく作れるかどうかです。

05の例8が、賛否型で引っかかる形でした。「人類が自分たちの絶滅を防ぐ理由はあるか」と読んでしまうと、防ぐ理由はないという側を支える材料が出てきません。動物種の絶滅に人が手を出すべきかという軸で読み直すと、生態系に与えた影響への責任という賛成側と、絶滅は自然の流れだという反対側が同時に並びます。

例2の道路の清掃も同じでした。the streets を高速道路まで広げて読むと、住民が責任を負うという側の言い分が出てこなくなります。生活圏の道として読み直したときに、はじめて2つの立場を比べられる形になります。

ここで見ているのは、内容の良し悪しではありません。自分の読み方が、タスクの英文が想定している範囲と重なっているかどうかです。答えが思いつかない、あるいはどう考えても一方的な話にしかならない。そう感じたときは、STEP 1 と STEP 2 に戻って、誰が何をすることについて聞かれているのかを取り直します。

答案で両方の立場を書く必要はありません。反対側が成り立つことを確かめたうえで、自分は片方に立って書きます。この確認は、読み方が合っているかどうかの検算として使うものです。

読み違えたまま書いた答案は、途中で気づいて書き直すか、Task Response の観点で不利な評価を受けるかのどちらかになります。先に2分使うほうが、結果として短く済みます。

このステップだけを繰り返す練習は、答案を書かなくてもできます。タスクを10件並べて、それぞれを日本語1文に言い直し、その読み方で答えを作れるかの検算まで済ませると、1回20分から30分ほどの練習になります。手持ちのタスクが尽きたときは、次のツールで探せます。

IELTS学習アプリ タスク検索 ライティング・タスク2のタスクをキーワードやトピックで検索できます。読み方のステップだけを繰り返す練習の材料集めに使えます。

08リーディングの練習で読み方を鍛える

タスクを読むときに使うのは、リーディングで使うのと同じ力です。範囲を限定する、掛かり先を取る、言い換えを確かめるという作業を、そのままタスクの英文にも移せます。とくにパラフレーズは、タスクを日本語1文に言い直す STEP 4 と近い作業です。

リーディング リーディングのパラフレーズ(言い換え)を見抜く読み方トレーニング

もうひとつ、1日1件のタスクを構文を取って訳す練習もあります。主語と述語に印を付け、まとまりで意味が決まる表現に線を引き、日本語に訳すところまでで終わりにします。こちらが鍛えるのは STEP 1 から STEP 3 の、英文から材料を取り出す力です。何を答えるのかを1文にする STEP 4 の練習とは目的が違うので、両方をやっておくと穴が埋まります。1件3分ほどで終わります。

なお、リーディングのスコアが高ければタスクを読み違えない、とは限りません。速く読むことに慣れている方でも、タスクのような短い英文を数秒で処理してしまい、指しているものや答えの要素を決めないまま書き始めることがあります。スコアが高くても、タスクを読むときにこの確認を省けば、読み違いは起こります。

09よくある質問

タスクを読むのに何分かけるのが適切ですか

この記事で紹介した5つのステップで、練習ではまず2分から3分を目安にしてみましょう。ライティング全体は60分で、タスク2にはそのうち40分程度を配分するのが一般的です。残りをプランニング、エッセイを書くこと、見直しに充てます。読む時間はIELTSが決めているものではないので、時間を測りながら自分の目安をつかむとよいでしょう。

the business world のような表現は、どうやって見分ければよいですか

語ごとに訳してみて、日本語として落ち着かないときが目印です。名詞が2つ続いている形や、the が付いた抽象名詞は、まとまりでひとつの意味になっていることがあります。知っている単語が並んでいるときほど辞書を引かないので、そこを意識して確かめると読み違いが減ります。

タスクを日本語1文に言い直すのは、日本語訳とどう違うのですか

訳す作業ではなく、自分が何を答えればよいのかを1文にする作業です。誰が、何について、何をすることについて、何を答えるのかという4点が入っていれば足ります。英文を頭から日本語に置き換えるより短い時間で終わります。

タスクの最初の文に書かれている内容に反対してもよいですか

背景として示された状況を争点にすると、設問が求めている答えから離れていきます。背景はそのまま受け止めて、設問が答えを求めている部分に力を割く形が確実です。ただし、その状況が当てはまる範囲に条件を付けることは問題なく、議論はむしろ具体的になります。

タスクにうまく反論できないときは、どう考えればよいですか

賛否や評価を問うタスクで片方の立場しか成り立たないときは、アイデアではなく読み方のほうがずれていることがあります。指示語の中身と、誰が何をすることについて聞かれているのかを取り直すと、両方の立場が並ぶ読み方が見つかることがあります。理由や対策を聞くタスクでは反対の立場を作る必要はないので、求められているものをそのまま挙げられるかどうかを見ます。

this や these が何を指すか、どう決めればよいですか

this のうしろに来る名詞が手がかりになります。statement、opinion、policy、trend、development のように出来事や意見をまとめる語であれば、前の文の内容全体や、そこで述べられた出来事・意見を受けていることが多くなります。tax や law のように前の文にそのまま出ている物の名前であれば、その名詞を指します。迷ったら、指している中身を日本語で1文にしてみると決まります。

答えるべきことが2つあるとき、それぞれ何語ずつ書けばよいですか

語数の配分に規定はありません。どちらの要素にも十分な説明を与えることが必要ですが、1つの要素につきボディを1つ、という対応が決まっているわけでもありません。片方を1文だけで済ませる形にならないよう気をつけておけば十分です。

読み違いに自分で気づくにはどうすればよいですか

タスクを日本語1文に言い直し、その1文と設問の文を突き合わせます。STEP 3 で数えた答えの要素が1文の中にすべて入っているか、指しているものが具体的に書けているかを見て、足りなければ読み落としがあります。あわせて、その読み方でタスクが求めている答えを作れるかを試し、作れなければ読み方を取り直します。本番では誰にも確認してもらえないので、この2つを自分でできるようにしておくと、練習と試験で同じやり方が通せます。

リーディングのスコアが高ければ、タスクを読み違えませんか

必ずしもそうとは限りません。長文の要点を速く拾う読み方と、短いタスクを組み立てごと取る読み方は、別の作業だからです。この記事で挙げた3つの誤読は、文の組み立てや指示語、定型表現といった細部を飛ばしたときに起きるので、読む速さだけでは防げません。

10まとめ

タスクの読み違いは、英語力そのものよりも、読む手順を持っているかどうかで差が出ます。タスクを読む作業は、何について書くかを決めることではなく、何を答えるよう求められているかを特定することです。3つの誤読はどれも、そこにたどり着く前に、目に入った語で意味を決めてしまったところで起きています。

  • STEP 1:背景と主張がどの文かを分け、and や or が結んでいる範囲を決める
  • STEP 2:this、these、it、they が指すものを特定する
  • STEP 3:まとまりで意味が決まる表現と、設問の定型表現が求める要素を確かめる
  • STEP 4:タスク全体を日本語1文にして、何を答えるのかを確認する
  • STEP 5:タスクの種類に合った形で検算する。賛否・評価型なら反対の立場が成り立つか、理由や対策を聞くタスクなら答えをそのまま挙げられるか

手順を決めて2分使うことと、書き始めてから方向が違うと気づいて書き直すこと。かかる時間を比べれば、前者のほうがはるかに短く収まります。次にタスクを開いたときは、いきなり書き始めずに、日本語1文への言い直しから入ってみましょう。

夏休み☆WS強化キャンペーン ライティング/スピーキングサミット 授業料20% OFF
8月19日(水)23:59まで
--
:
--時間
:
--
:
--
クーポンコード WS20
無料IELTS学習相談

IELTSスコアのお悩みを、経験豊富なカウンセラーが無料でアドバイスします。

無料相談を予約する
Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

夏休み☆WS強化キャンペーン ライティング/スピーキングサミット 授業料20% OFF
8月19日(水)23:59まで
--
:
--時間
:
--
:
--
クーポンコード WS20

まずは無料相談で悩みをお聞かせください

IELTS講師があなたの目標達成までの最短ルートをご提案します。

無料相談を予約する