Part ごとに求められる説明の長さは違います。Part 1 は行事の名前と何をするのかを短く伝えれば答えになり、2分近く話す Part 2 では、時期や過ごし方に由来や自分との関わりを足していきます。Part 3 に進むと、行事が今どう受け止められているか、昔と比べて何が変わったかという一般論が中心になります。
言葉が止まる原因は、多くの場合、英語の語彙よりも手前にあります。試験官は日本の行事を知っているとは限らないので、名前を言っただけでは何も伝わっていません。そこで which is と説明を足そうとしますが、足す中身が用意できていないのです。
△
In Japan, we have Setsubun, which is... a Japanese traditional event.名前を言い直しているだけで、何をする日なのかが伝わらない
○
In Japan, we have Setsubun, which is a traditional event in early February. People throw roasted soybeans to drive away bad luck.いつ、何をするのかまで言えている
上の △ の文は、文法の面ではほとんど崩れていません。それでも聞き手の知っていることは増えていません。a Japanese traditional event は Setsubun という名前から分かることを言い直しているだけだからです。語順も、形容詞を重ねるときは a traditional Japanese event のほうが自然に聞こえます。
英語に対応する語が無いものは、上位の語に特徴を足して説明します。dango を英語に訳そうとすると止まりますが、a small round dumpling made from rice flour と言えば、見たことのない人にも形と材料が伝わります。
日本語
上位の語
足す特徴
言い方の例
団子
dumpling
小さい、丸い、米粉
a small round dumpling made from rice flour
こたつ
table
低い、ヒーター、布団
a low table with a heater underneath and a blanket over it
おせち
food
正月、重箱、縁起
special dishes for New Year, packed in stacked boxes
日本語の名前は出してから説明する
日本語の名前を出すこと自体に問題はありません。名前を言い、すぐに中身を続ければ伝わります。a festival called Setsubun のように called を使うと、固有の名前であることが聞き手に分かります。名前の意味そのものに説明の手がかりがあるときは、which literally means ... と直訳を添える方法もあります。
似ている行事にたとえるときは違いも添える
英語圏の行事にたとえると一瞬で伝わりますが、たとえだけで終えると誤解が残ります。
△
Obon is like Japanese Halloween.死者と関わる行事という点しか重ならず、仮装やお菓子の印象が伝わってしまう
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Obon is a time in summer when people believe the spirits of their ancestors come home, so many families visit their family graves.たとえに頼らず、何を信じて何をするのかを言っている
たとえを使うなら、It's a bit like ..., but ... のように、似ている点と違う点を1文でまとめて言うと誤解が生まれにくくなります。
知っている範囲で話し、知らない部分は知らないと言って構いません。スピーキングの採点基準は Fluency and Coherence、Lexical Resource、Grammatical Range and Accuracy、Pronunciation の4つで、日本文化の知識の正確さを測る項目はありません。
I'm not sure exactly where the custom comes from, but I think it has something to do with the harvest.
To be honest, my family doesn't really celebrate it anymore, but I still see special sweets in shops at that time of year.
由来は諸説あることが多いので、断定しない言い方を持っておくと便利です。It is said that ...、One explanation is that ...、I think it has something to do with ... は、どれも「確かではないが」という含みを持たせたまま説明を続けられます。
あります。Part 1 で What traditional festivals does your country have? のように聞かれるほか、Part 2 の Describe a tradition in your country. や、Part 3 で伝統文化への関心を聞く質問も報告されています。食べものや住んでいる街の話の途中で行事に触れることもあります。
行事の名前は日本語のまま言ってもよいですか
言って構いません。名前を言ったあとに、いつ行われて何をするのかをすぐ続ければ伝わります。a festival called Setsubun のように called を使うと、固有の名前であることが聞き手に分かります。
which is のあとに何を言えばよいか分からなくなります
時期と過ごし方を言うと決めておくと続けやすくなります。a Japanese traditional event のように名前を言い直すだけでは、聞き手の知っていることが増えません。in early February や People throw roasted soybeans のように、いつ何をするのかを足します。
英語に訳せない日本語はどう説明すればよいですか
上位の語に特徴を足して説明します。団子なら dumpling を土台に、小さい、丸い、米粉でできているという特徴を加えて a small round dumpling made from rice flour と言えます。訳語を1語で探すより早く、見たことのない人にも伝わります。
日本の行事を海外の行事にたとえるのはよくないですか
たとえること自体は問題ありませんが、たとえだけで終えると誤解が残ります。お盆を Japanese Halloween と言うと、仮装やお菓子の印象が伝わってしまいます。It's a bit like ..., but ... の形で、違う点も添えるとよいでしょう。
行事の由来を間違えて話すとスコアが下がりますか
スピーキングの採点基準は英語を話す力を見る4つの項目で、日本文化の知識の正確さを測る項目はありません。由来は諸説あることも多いので、It is said that ... や I think it has something to do with ... のような断定しない言い方を使えば、自信のない部分があっても説明を続けられます。
自分が祝っていない行事について聞かれたらどう答えればよいですか
祝っていないことを伝えたうえで、周りの様子に話を移すと答えを続けられます。my family doesn't really celebrate it anymore, but I still see special sweets in shops のように、店や街で見かけることを材料にできます。
08まとめ
日本の文化を英語で説明するときに言葉が止まるのは、多くの場合、英語の表現より先に、何をどの順番で伝えるのかが決まっていないからです。日本語で中身を確かめ、時期から順に話す型を持っておくと、which is のあとに何を言うかで迷いにくくなります。
日本の文化についての質問は、Part 1 から Part 3 のどこでも出てくる
名前を言い直すだけでは、聞き手の知っていることは増えない
いつ、何をする、なぜ、自分との関わり、の順で話すと組み立てやすい
英語にない言葉は、上位の語に特徴を足して説明する
海外の行事にたとえるときは、違う点も添える
由来に自信がないときは、It is said that ... のような断定しない言い方を使う
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