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IELTS学習者は何に行き詰まっているのか:直近約500件の無料相談から見える傾向

執筆:高橋 響 公開日:

プラスワンポイントの無料IELTS学習相談は、2013年の創業当時から続けているサービスです。「IELTSのスコアが上がらない」という悩みは毎日のように寄せられますが、壁にぶつかっている理由は人それぞれ違います。中には、自分がどこで立ち止まっているのかがわからなくなっている方もいます。

本記事では、直近に実施した約500件の無料IELTS学習相談をもとに、学習者がどこでつまずいているのかをまとめました。いまの自分とよく似た悩みが見つかるかもしれません。

01はじめに

無料IELTS学習相談の申し込みフォームには、ご相談内容を記入する自由記述欄があります。そこに書かれた悩みを読んでいくと、目標や年齢が違っても、立ち止まっているところはよく似ています。

本記事では、プライバシー保護および読みやすさの観点から、寄せられた相談内容の趣旨を変えずに文章を再構成して掲載しております。あらかじめご了承ください。

02多くの相談は「◯か月以内に何点が必要だが、どうしたらいいか」

いちばん多いのは、期限とともに寄せられる相談です。「12月までに6.5」「あと2か月で各技能6.0」「出願の締め切りに間に合わせたい」のように、4人に1人以上の方が具体的な期限を書いてこられます。条件付き合格の提出期限、奨学金の要件、ビザの申請、出願の締め切りなど、自分の都合では動かせない日付がほとんどです。

期限の手前で相談を決めた理由は、人によって違います。

  • 焦り:試験日や締め切りが近づいているのに、スコアが思うように上がらない
  • 自己学習の行き詰まり:問題集は進めているのに、何が原因で点が伸びないのかがわからない
  • 他のスクールでの行き詰まり:指導は受けているものの、同じ指摘が続いて次に何をすればいいのかが見えない
  • 急に必要になった:留学の話が決まった、仕事で提出を求められたなど、準備期間がほとんどないまま試験を迎える
ご相談の例

大学院から条件付き合格をもらっていて、12月半ばまでにOverall 6.5(各技能6.0以上)を提出する必要があります。ずっと独学でやってきて、一度は入学を先延ばしにしてもらいました。このまま自力で届くのか、正直自信がありません。

期限が迫っていると、4技能をまんべんなく伸ばそうとして、どれも間に合わないまま試験日を迎えてしまいがちです。要件がOverallだけか各技能に下限があるか、残りの期間で何回受けられるか、どの技能をあと何点上げる必要があるかを書き出してみると、残り時間で優先することが見えてきます。

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03やはり多いのはライティングとスピーキングの相談

ご相談全体の半数近くに、ライティングかスピーキングの悩みが書かれていました。リスニングやリーディングの悩みと比べると、2倍以上の数です。

リスニングとリーディングは、問題集を解けば自分で答え合わせができます。一方で、書いたエッセイや話した回答は、自分ではなかなか採点できません。「自分で添削できないので、いまどの段階にいるのかがわからない」という声が多いのも、この2技能です。

3-1 ライティング:他の技能は届いているのに、ここだけが残る

ライティングでよく見られるのは、他の3技能は目標に届いているのに、ライティングだけが足りないという状態です。「3回受けて毎回6.5」「半年間ずっと6.0から6.5」のように、同じスコアが何度も続いているという声が目立ちます。

ご相談の例

3回受けましたが、毎回ライティングだけが6.5で止まっています。他の技能は必要なスコアを満たしています。添削も受けていて、文法の間違いは減ってきたのですが、あと何を変えれば7.0に届くのかがわかりません。

文法の間違いが減っても、スコアが上がるとは限りません。ライティングは4つの観点で評価されます。そのうち2つは表現(語彙・文法)ですが、残りの2つは内容(論理性・首尾一貫性)に関するもので、独学では打破するのが難しいとされている領域です。

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3-2 スピーキング:伸びない、下がった、回によってブレる

スピーキングの「スコアが上がらない」には、中身の違う悩みが混ざっています。

  • 5.5や6.0から伸びない。話せている手ごたえはあるのに、スコアに表れない
  • 以前は7.0が取れていたのに、6.0まで下がって戻らない。勉強の内容は変えていない
  • 回によって5.5から7.0まで上下する。トピックとの相性で結果が変わる
ご相談の例

Part 1からPart 3までの回答を作って、暗記してから本番に臨みました。量が多くて覚えきれず、準備していたトピックが出たのに言葉が出てきませんでした。Part 3では、覚えた表現を初めて聞く質問に使えませんでした。

回答を丸ごと覚えて本番を乗り切ろうとして、うまくいかなかったという相談は珍しくありません。覚えた文章は、少し聞き方が変わるだけで使いにくくなります。まずは暗記するところから入ったとしても、最終的にはある程度の柔軟性を持って試験に臨みたいところです。

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04リスニングとリーディングは「練習ではできるのに」

リスニングとリーディングの相談は数こそ少ないものの、書かれている悩みはとても具体的です。

4-1 リスニング:音は聞こえているのに、意味が入ってこない

リスニングでは、「音は聞き取れているし、単語も拾えている。でも内容が理解できていない」という悩みを、よく伺います。シャドーイングを何か月も続けたのにスコアが変わらない、Part 3で音声を聞きながら選択肢を読む余裕がない、という声もあります。

ご相談の例

文や会話の意味はほとんど取れていません。ところどころ単語はわかるので、その雰囲気に合いそうな選択肢を選んでいます。Part 3では、聞きながら選択肢を読むところまで手が回りません。

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4-2 リーディング:単語をやっても点が変わらない

「単語が足りないと思って語彙を増やしたのに、スコアが変わらない」という相談がよく寄せられます。よく聞いてみると、時間が足りない、同じ文を何度も読み直してしまう、練習では取れるのに本番で取れない、といった悩みが一緒に書かれています。

ご相談の例

単語力が足りないと思い、リーディングにいちばん時間をかけてきました。それでも4回受けてスコアが変わりません。初めて解くと点が取れないのに、同じ問題を解き直すと満点近く取れます。

解き直すと取れるのであれば、語彙よりも、時間の使い方や読み方に原因があるのかもしれません。1回目と2回目で何が違ったのかを振り返ってみると、手がかりが見つかることがあります。

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05留学だけでなく、ビザや資格登録のための相談も多い

IELTSが必要な理由として多いのは大学院やMBAへの進学ですが、ビザや永住権の申請、看護師・医師・教員などの資格登録、日本の大学の帰国生入試のための相談も届いています。

ビザや資格登録では、「全技能で7.0以上」「スピーキングだけ8.0」のように、技能ごとに下限が設けられている場合があります。得意な技能で総合スコアを補うことができないため、あと0.5が届かない技能が1つあるだけで、何度も受け直すことになりがちです。

ご相談の例

海外で看護師として登録するために、全技能で7.0以上が必要です。1年以上勉強して4回受けましたが、リーディングだけがどうしても届きません。これ以上何をすればいいのかわからず、時間とお金だけが減っていくのが精神的にもつらくなってきました。

海外の現地校に通う高校生や、その保護者の方からの相談もあります。「普段は英語で授業を受けているのに、IELTSのリーディングだけが取れない」という声は、とくにこうした高校生の相談でよく聞かれます。

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06独学でも、指導を受けていても伸びなかった

「独学ではもう限界だと感じている」という相談と同じくらい、「すでに他のスクールやコーチングを受けているのに伸びない」という相談も寄せられます。

ご相談の例

2年ほど英語のコーチングを続けています。英語を話す習慣はつきましたが、スコアは6.5で止まったままです。「論理展開はよくなっている」「ケアレスミスを減らしましょう」という指摘が続いていて、7.5に届くまでに何をすればいいのかが見えません。

独学でも指導を受けていても、行き詰まっている方に共通しているのは、「なぜいまのスコアなのか」がはっきりしていないことです。勉強の量が足りないのか、方向がずれているのかがわからないまま続けていると、これまでの時間とお金が無駄になるのではという不安も大きくなります。

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07気持ちが続かなくなっているとき

申し込みフォームには、勉強の悩みだけでなく、気持ちの面のつらさが書かれていることもあります。

  • 何度受けても似たようなスコアで、勉強のやる気が出ない
  • 以前の受験勉強でつらい思いをしていて、目標を決めること自体が怖い
  • 何か月も休まず続けてきて、疲れてしまった

こうした気持ちになるのは、それだけ真剣に取り組んできたからだと思います。同じように感じている方は、ほかにもいます。勉強法を変える前に、いったん立ち止まって、何を続けて何を休むのかを決め直すだけでも、少し気持ちが軽くなるかもしれません。

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08自分がどこで止まっているかを確かめる

ここまで読んで、自分に近い悩みがあった方は、次のことを紙に書き出してみると、いまの状態が少し見えやすくなります。

  1. 必要なスコアと期限。Overallだけか、各技能に下限があるか
  2. これまでのスコアを、受けた順に技能ごとに並べる。伸びていないのか、下がったのか、上下しているのか
  3. これまでに試してきた勉強法と、そのあとのスコアの変化
  4. 練習と本番で、結果に差があるかどうか

書き出してみても原因がわからないときは、自分のエッセイや回答を第三者に見てもらうと、自分では気づきにくいところが見つかりやすくなります。

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09よくある質問

スコアが伸び悩んでいる人は多いのですか。

多いです。無料学習相談でも、「同じスコアが続いている」「前より下がった」「回によって上下する」という悩みはよく寄せられます。とくにライティングとスピーキングは、自分で採点しにくいため、どこで止まっているのかがわからないまま受け直している方もよくいらっしゃいます。

無料学習相談ではどんなことを相談できますか。

必要なスコアと期限、技能ごとのスコア、これまでの勉強の進め方をうかがったうえで、次に何を優先して取り組むかを一緒に考えます。期限までの時間の使い方や、どの技能から手を付けるかといった相談が多く寄せられています。

まだIELTSを受けたことがなくても相談できますか。

できます。受験前の方からも、「何から始めればいいのかわからない」「自分のレベルがわからない」といったご相談を多くいただいています。

相談の前に準備しておくことはありますか。

これまでに受けたIELTSのスコア(技能ごと)、必要なスコアと期限、使っている教材や受けている指導がわかると、相談がスムーズに進みます。まだ受験したことがない方は、目標と期限だけでも大丈夫です。

高校生や保護者の方からの相談もできますか。

できます。帰国生入試や海外の大学への進学を目指す高校生ご本人や、保護者の方からのご相談も寄せられています。

記事内の「ご相談の例」は実際の文章ですか。

ご相談者のプライバシー保護のため、実際の文面をそのまま掲載してはおりません。寄せられたご相談の趣旨を変えずに、文章を再構成しています。

10まとめ

無料学習相談に寄せられる悩みには、次のようなものがよく見られます。

  • 期限が先に決まっていて、残りの時間で何を優先すればいいかわからない
  • 他の技能は届いているのに、ライティングだけが同じスコアで止まっている
  • スピーキングが伸びない、下がった、回によって上下する
  • リスニングやリーディングが、練習ではできるのに本番で取れない
  • ビザや資格登録で各技能に下限があり、1技能だけが届かない
  • 独学でも指導を受けていても、なぜいまのスコアなのかがわからない

ここに挙げた悩みは、どれも無料学習相談で繰り返し伺っています。そして、自分がなぜスコアを伸ばせないのかは、一人ではなかなか見極めにくいものです。

プラスワンポイントの無料IELTS学習相談では、現在のスコアの内訳と、これまでに試してきた対策をうかがったうえで、次に優先して取り組むことをご提案いたします。いまの状況をそのまま聞かせていただければ十分です。

無料IELTS学習相談 現在のスコアと期限をうかがい、次に取り組むことを一緒に考えます
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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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